寒暖差アレルギーの症状・原因から対策・治療法まで徹底解説!

寒暖差アレルギーって何?症状・原因から対策・治療法まで徹底解説!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「暖かい部屋から屋外に出ると鼻水が止まらない」など、寒暖差アレルギーがあると困るものです。また、鼻水が出て鼻をかむと、女性はメイクが台無しになってしまいます。そこで、今回は、寒暖差アレルギーについて詳しく解説することにしましょう。つらい症状で困っている人は、必見ですよ。

この記事を読むことで、寒暖差アレルギーの原因を知り、適切に対処できるようになります。寒暖差の激しい環境を行き来するときのコツや、普段の生活での注意点もわかるので役立つことでしょう。まずは、基本からひとつずつ学び、必要な知識を身に付けてください。つらい症状を早く改善してしまいましょう。

寒暖差アレルギーについて学ぼう

最初に、寒暖差アレルギーとは何かについて詳しく学びます。主な症状やアレルギー性鼻炎などとの違い、併発症状の種類なども理解しましょう。

1-1.寒暖差アレルギーとはどんな病気か

寒暖差アレルギーとは、気温差の激しい環境の中で移動した場合に起こる症状のことを言います。一定の条件で必ず症状が出ることもあれば、日によって出ないこともあるなど、個人差が大きいことも特徴です。普段は何も問題なく生活している人でも、寒暖差アレルギーに悩む人は多く存在します。

1-2.寒暖差アレルギーの主な症状

寒暖差アレルギーでは、以下のような症状が見られます。

  • くしゃみ
  • せき
  • 鼻水
  • 鼻づまり

また、上記の症状以外にも、時間差で不眠やイライラなどの症状が出てくることがあります。

1-3. 寒暖差アレルギーはどんなときに出る?

寒暖差アレルギーは、以下のような場面でよく見られます。いずれも、気温の変化が激しいときに起こるものです。

  • 暖房の効いた室内から寒い屋外に出入りしたとき
  • 冷房の効いた室内から暑い屋外に出入りしたとき
  • 朝起きて暖かい布団から出たとき
  • 気温が低い時期に脱衣場で服を脱いだとき

1-4.アレルギー性鼻炎などとの違いを理解しよう

アレルギー性鼻炎と違い、目のかゆみや充血などがなく、アレルゲン検査にも反応しません。また、寒暖差アレルギーの症状は数十分程度で消失することが多くなります。アレルギー性鼻炎のように、アレルゲンがある限り継続して発症するものとは明らかに異なるのです。また、風邪(かぜ)などの感染症と比べても、ウイルスなどの原因が存在しません。

1-5.寒暖差アレルギーの併発症状について

寒暖差アレルギーには、以下の併発症状を見ることがあります。

  • じんましん
  • 頭痛
  • のどの痛み・腫れ
  • 発熱
  • 息苦しさ
  • 動悸(どうき)
  • めまい・立ちくらみ

特に、時間が経過するほど症状がひどくなってくるときは注意してください。速やかに医療機関を受診しましょう。

寒暖差アレルギーの原因を学ぼう

寒暖差アレルギーの原因について、詳しく学びましょう。起こりやすい環境や時期・人についても解説します。

2-1.寒暖差アレルギーの主な原因

寒暖差アレルギーは、激しい温度差に自律神経が付いていけないことによります。実際には、時間が経過すれば症状が収まることからも明らかです。

2-2.寒暖差アレルギーはなぜ起こる? メカニズムは?

気温差が激しい環境を行き来したとき、鼻の粘膜の自律神経が過剰反応することで、寒暖差アレルギーが起こります。自律神経が環境変化に付いていくことができず、鼻の粘膜で鼻水を大量に出すことになるのです。すべては、体に備わった防御機能が暴走することから起きる現象と言えます。

2-3.寒暖差アレルギーが起こりやすい環境や時期

四季の中では、夏と冬に寒暖差アレルギーが多くなります。理由は、室内で冷暖房を使うからです。寒い屋外と暖房の効いた室内・暑い屋外と冷房の効いた室内など、寒暖差がある環境が大きな原因となります。夏や冬は、特にしっかりと対策を行うことが必要です。できるだけ寒暖差が出ないように、冷暖房は控えめにすることも検討してください。

2-4.寒暖差アレルギーが起こりやすい人について

以下に当てはまる人は、寒暖差アレルギーが起こりやすいので注意しましょう。

  • 気温差が激しい環境を行き来することが多い
  • 生活リズムが不規則になっている
  • 食べ物の好き嫌いが多く栄養バランスが悪い
  • 大きなストレスを抱えている
  • 喫煙・飲酒の習慣がある
  • 妊娠中
  • 寝不足が続いている
  • 強い香水を好んで使う
  • 香辛料がたっぷり入った食事を好む
  • 高齢者
  • 子ども

寒暖差アレルギーのセルフチェック

寒暖差アレルギーがあるかどうかは、セルフチェックでも判断できます。まずは、やってみてください。

3-1.寒暖差アレルギーのセルフチェック項目

寒暖差アレルギーの疑いがあるときは、以下の項目をチェックしてみましょう。数が多く当てはまるほど、寒暖差アレルギーである可能性が高くなります。

  • 温度差が激しい環境に出入りしたときに症状が出る
  • 主な症状は鼻水やくしゃみ
  • 1年中、季節を問わず症状が出る
  • 朝起きて布団から出たときに症状が出る
  • 症状が一時的で数十分程度で収まる
  • 喫煙・飲酒の習慣がある
  • 大きなストレスがある
  • 昼夜逆転など生活リズムが乱れている
  • 睡眠不足が続いている
  • 食生活が乱れている(栄養バランスが悪い)
  • アレルギー検査・ウイルス検査では反応がない

3-2.寒暖差アレルギーのセルフチェックの注意点

セルフチェックを行うときは、素直に回答しましょう。また、寒暖差アレルギーの疑いがあるときは、速やかに受診することが大切です。セルフチェックを行っただけで安心していては意味がありません。本気で症状を改善したい人は、セルフチェックの結果をもとに、医師の診断を受けてください。

寒暖差アレルギーの対策法を解説

寒暖差アレルギーの対策法にもさまざまなものがあります。具体的に何をするといいのか、反対にやってはいけないことは何かなど、詳しく学びましょう。

4-1.環境を整えよう

寒暖差アレルギーは気温差で起こるため、できるだけ室温と外気温の差を付けないようにすることも大切です。室内の冷暖房を控えめにするのもひとつの方法でしょう。しかし、職場など大勢の人が一緒にいる場所では、自分の都合だけを優先するわけにもいきません。たとえば、冬は外出時にマスクをすることで鼻周辺の気温差を少なくすることができます。マスクがないときは、マフラーで代用してもいいでしょう。ちょっとした工夫で簡単に対策できるので試してみてください。

4-2.生活のリズムを正そう

寒暖差アレルギーは、自律神経が乱れているときに出やすくなります。自律神経を整えるためにも、生活リズムを正しましょう。早寝早起きをし、十分な睡眠を取ってください。夜更かしは禁物です。また、食生活も見直しましょう。好き嫌いをなくして栄養バランスのいい食事を心がけてください。3食バランスよく、できるだけ決まった時間に食べることも大切です。生活リズムが整ってくると、体調がよくなって寒暖差アレルギーの症状の改善が期待できます。

4-3.寒暖差アレルギーの対策法でやってはいけないこと

まれに、「ショック療法」と称してわざと寒暖差の激しい環境を行き来し、免疫を付けようと考える人がいますがやめましょう。寒暖差アレルギーがますますひどくなるだけです。また、対策で神経質になり過ぎてもいけません。寒暖差アレルギーを気にするあまり、外出ができなくなる・気分がふさぎがちになるなど、日常生活に支障が出ることがあります。

4-4.寒暖差アレルギーの対策法を行うときの注意点        

寒暖差アレルギーの対策は、手を付けやすいものから始めて構いません。すべてを完璧に行おうと思っても、最初からうまくいかないことも多いものです。特に、今まで不摂生を重ねていた人にとっては、規則正しい生活リズムに整えることはすぐには難しいでしょう。できることから始めて、無理なく対策をしていきましょう。なお、医療機関での治療を受けているときは、治療を第一に考えてください。

寒暖差アレルギーの治療方法について

寒暖差アレルギーの治療方法について解説します。病院の選び方や治療方法・薬の種類などを理解しましょう。

5-1.病院を受診すべき症状とは?

症状が慢性化しているときは、病院を受診しましょう。また、激しい併発症状出ているときも同様です。特に、併発症状の中でものどの腫れなど、息苦しさを感じる場合は、時間勝負になることもあります。たかが寒暖差アレルギーだからとか、時間が経過すれば大丈夫と考えないでください。

5-2.寒暖差アレルギーは何科を受診する?

寒暖差アレルギーは、耳鼻科を受診しましょう。耳鼻科では、医師による問診・視診・鼻汁検査などの結果から、寒暖差アレルギーもしくはそのほかの病気であるか診断します。

5-3.寒暖差アレルギーの治療を行う病院の選び方

寒暖差アレルギーの治療を行うには、信頼できる病院を選びましょう。具体的には、以下の点をチェックしてください。

  • 寒暖差アレルギーの治療に詳しい(実績が豊富)
  • 患者に合った治療を丁寧に行っている
  • 治療費が明確である
  • 症状や治療方法の説明がわかりやすい
  • 医師や看護婦をはじめ、スタッフの対応が親切で圧迫感がない
  • 院内や設備が清潔に保たれている
  • 通院しやすい立地である

5-4.寒暖差アレルギーの治療方法はどんなものがある?

寒暖差アレルギーの治療方法は、主に投薬治療になります。鼻水・鼻づまりなどに対する対症療法ですね。ただし、医師の判断によって、レーザーやラジオ波を使った鼻粘膜焼灼(しょうしゃく)術を選ぶこともあります。たとえば、薬アレルギーがある人などは投薬ができないため、最初から手術対応となる場合もあるのです。

5-5.寒暖差アレルギーの薬について

寒暖差アレルギーの薬としては以下のものがあり、いずれも点鼻薬となります。

  • コルチコステロイド点鼻スプレー:鼻の粘膜の炎症を抑える
  • ヒスタミン点鼻スプレー:ヒスタミンの過剰分泌を抑えて、くしゃみを止める
  • 抗コリン点鼻薬薬:毛細血管が収縮することで鼻づまりが治る

寒暖差アレルギーにかんするよくある質問

最後に、寒暖差アレルギーにかんするよくある質問に回答します。多くの皆さんが疑問に抱くことは必ず役に立つことでしょう。

6-1.寒暖差アレルギーがあると就職試験に不利と聞いたのですが?

夏場の面接では、暑い屋外から冷房の効いた室内に入ることで寒暖差アレルギーが出る可能性があります。早めに会場に入るなどして、十分に対策をしておきましょう。なお、寒暖差アレルギーがあっても就職試験には何ら影響はありません。もしも、鼻水などの症状が出てしまったときは、ひとこと面接官にことわりを入れると好印象です。

6-2.妊婦が寒暖差アレルギーになったときの注意点は?

耳鼻科を受診するときに、必ず妊娠中であることを告知してください。治療薬でも、胎児に影響がないものを選んでくれます。妊娠中は、ホルモンバランスが変わることで自律神経も乱れがちです。寒暖差アレルギーの症状を抑えるためにも、胎児のためにも、おだやかに過ごし、ストレスを溜(た)めないように注意してください。

6-3.寒暖差アレルギーは再発しやすいと聞いたのですが?

寒暖差アレルギーの原因が、自律神経の過剰反応である限り、再発の可能性はあります。しかし、体質改善や生活リズムの見直し、十分な対策などによって予防は可能です。日ごろから自律神経が整うように気を付けて、毎日を過ごしましょう。しかし、万が一再発したときでも、また治療を行えばいいのですから気にし過ぎないでください。

6-4.1年中温暖な地域で暮らせば寒暖差アレルギーが出ないのですか?

寒暖差アレルギーが発症する理論を考えると、1年中温暖な地域の方が確率は低いと言えます。しかし、温暖な地域でも朝と晩では水分と気温差があるものです。結局のところ、寒暖差アレルギーになる可能性は残ります。どんな気候であっても、できる限りの対策をしておくことが必要です。

6-5.喫煙や飲酒をする人が寒暖差アレルギーになりやすい理由は?

喫煙は、鼻の粘膜に刺激を与えます。飲酒は、適量なら血行促進にとどまりますが、過剰になると肝臓に負担をかけてしまうものです。喫煙や飲酒の習慣がある人は、ない人よりも寒暖差アレルギーになるリスクが高いのは、当然のことと言えます。できれば禁煙し、飲酒量を控えてください。

まとめ

今回は、寒暖差アレルギーについて詳しく解説しました。風邪(かぜ)やアレルギー性鼻炎でもないのに、鼻水やくしゃみが出て困っている人は、寒暖差アレルギーにかかっている可能性があります。セルフチェックの結果などをもとに、信頼できる耳鼻科を受診して早めに対応してください。寒暖差アレルギーは、適切な対応・治療で改善できます。つらい症状から早く解放されるためにも、すぐに治療を開始しましょう。