萎縮性鼻炎とは? 主な症状・診断基準・治療方法などを詳しくご紹介

萎縮性鼻炎は慢性疾患の1つです。どろっとした鼻水がつまり、悪臭や鼻出血などを伴うものもあります。萎縮性鼻炎を発症するきっかけは、鼻の中が乾燥することです。適切な湿度を維持するなど、萎縮性鼻炎を発症しないように注意しましょう。萎縮性鼻炎なのか分からない・治療方法が知りたいという方は、本記事を参考にしてみてください。

  1. 萎縮性鼻炎とは?
  2. 萎縮性鼻炎の症状
  3. 萎縮性鼻炎の診断基準
  4. 萎縮性鼻炎の治療方法
  5. 萎縮性鼻炎に関するよくある質問

この記事を読むことで、萎縮性鼻炎についてよく分かります。病院へ行くべきか悩んでいる・萎縮性鼻炎を治したいと思っている方はご一読ください。

萎縮性鼻炎とは?

萎縮性鼻炎とはどのような疾患なのかをご紹介します。

1-1.萎縮性鼻炎には2種類ある

萎縮性鼻炎は、単純性萎縮性鼻炎と悪臭性萎縮性鼻炎の2種類に分かれます。悪臭性萎縮性鼻炎は真性萎縮性鼻炎と呼ばれることがあり、単純性と悪臭性の2種類とも症状は共通しているものの、悪臭の有無で診断名が分かれることが多いのです。

1-2.鼻炎が慢性化したもの

萎縮性鼻炎は、鼻粘膜・骨などに萎縮を生じ、鼻腔(びくう)が異常に広くなる状態を指します。そもそも鼻炎は、湿度の低下などが影響して発症するもので、鼻の奥が乾燥して傷つきやすくなり、腫れや出血などの炎症が広がるのです。鼻炎は放置すると慢性化しやすいため、萎縮性鼻炎に発展する前にきちんと鼻炎を治すように心がけましょう。

1-3.萎縮性鼻炎が起こる原因ははっきり分かっていない

萎縮性鼻炎は、男性より女性の発症率が高いとされています。ホルモンの異常やビタミンA・C・Dの欠乏・自律神経の乱れ・細菌感染などが関連して発症するとの説もあり、はっきりとした原因はまだ分かっていません。

萎縮性鼻炎の症状

萎縮性鼻炎の症状を見ていきましょう。

2-1.単純性萎縮性鼻炎は悪臭がしない

鼻が乾燥した空気を吸い込んで傷つき、粘膜の萎縮やかさぶたの形成などが起こります。しかし、萎縮性鼻炎の中でも、単純性萎縮性鼻炎は形成されるかさぶたの量が少ないのが特徴です。かさぶたの量が少ないため、悪臭も感じません。粘膜が赤みを帯びてむくみが出る程度で、異変に気づきにくい場合もあります。

2-2.悪臭性萎縮性鼻炎はかさぶたでさまざまな症状を併発する

単純性萎縮性鼻炎とは異なり、悪臭性萎縮性鼻炎は汚れたかさぶたが鼻腔内にたくさんこびりつくのが特徴です。鼻閉・鼻腔内の乾燥・かさぶた形成・鼻出血・嗅覚障害が主な症状として挙げられます。汚れたかさぶたが悪臭を放ち、鼻息や鼻くそが臭いと感じる場合があるでしょう。また、粘着質で黄色みのある鼻水が停滞するため、鼻づまりが起こりやすく、頭痛や頭重感を併発することもあります。粘膜の機能低下により、風邪などの感染症にかかりやすくなるので注意が必要です。

萎縮性鼻炎の診断基準

萎縮性鼻炎はどのように診断されるのでしょうか? 診断時のポイントや検査方法などをご紹介します。

3-1.問診と視診で鼻の中をチェックする

まず、問診で慢性鼻炎などの症状はないか、いつごろから症状を感じるようになったかなどを確認します。また、視診で鼻腔の広がり・かさぶたの付着状態・臭いなどをチェックし、萎縮性鼻炎かどうかの判断をするのが一般的です。必要に応じ、鼻腔内の状態を確認するため、ファイバースコープなどを用いる場合があります。

3-2.血液検査や病理検査を併用することもある

萎縮性鼻炎の症状は、ウェゲナー肉芽腫瘍や悪性リンパ腫などと似ているものもあるため、確実な診断をするためには血液検査や病理検査を併用する場合があります。病理検査のために採取するのは、かさぶたなどの付着物です。

萎縮性鼻炎の治療方法

単純性萎縮性鼻炎と悪臭性萎縮性鼻炎では治療方法が異なります。どのような治療を行うのかを見ていきましょう。

4-1.単純性萎縮性鼻炎は保湿や加湿で経過観察する

単純性萎縮性鼻炎は、自覚症状がない場合が多いため、経過観察するケースがほとんどです。乾燥を防ぐために加湿を意識し、鼻洗浄や軟膏を塗るなど自宅でのケアを実践することで、症状がだんだん和らいでくるでしょう。軟膏は、ワセリンなどの市販薬でも構いません。耳鼻咽喉科でも処方してもらえるので、希望があれば、診察時に申し出ましょう。

4-2.悪臭性萎縮性鼻炎の治療方法は確立されていない

悪臭性萎縮性鼻炎は、状態によって治療方法が異なります。鼻洗浄・ワクチン療法・ビタミン剤の服用・抗生物質の噴霧や局所注射などを行い、保存療法を行う場合が多いものです。症状が進んでいる場合は、鼻腔の広がりを修復するため、粘膜や骨を移植する手術が行われます。ただし、手術によって粘膜を削ると、鼻腔内の気流に乱れが生じ、かえって鼻の閉塞感を招く場合があり、視診や検査で手術の必要性などを的確に判断してもらうことが大切です。

萎縮性鼻炎に関するよくある質問

萎縮性鼻炎に関する疑問を集めました。

Q.萎縮性鼻炎の手術は日帰りでできるのか?
A.はい、病態によってはできる場合もあります。手術後のトラブルを未然に防ぐため、手術実績が豊富なクリニックを受診することが大切です

Q.悪臭性萎縮性鼻炎の鼻づまりはどちらか一方に起きるのか?
A.悪臭性萎縮性鼻炎の鼻づまりは、両側に起きることが多いものです。粘液状の鼻水が鼻腔内でつまりやすく、息苦しさや閉塞感を抱くことがあるでしょう。鼻づまりは睡眠にも影響するので、早めに医療機関を受診したほうが安心です。

Q.萎縮性鼻炎は治療すれば完治するのか?
A.萎縮性鼻炎は原因がまだ解明されていないため、治療方法も確立していません。対症療法で症状を緩和し、経過を観察します。

Q.萎縮性鼻炎の治療で噴霧する薬剤には何が含まれているのか?
A.噴霧の薬剤には、抗生物質や副腎皮質ホルモンなどがあります。薬剤の噴霧を行うのは、耳鼻咽喉科だけです。鼻づまりや鼻に変な臭いを感じるなど、鼻に関する不調は、内科より耳鼻咽喉科を受診したほうが適切な処置ができます。

Q.萎縮性鼻炎を放置するとどうなるのか?
A.鼻は呼吸器の1つです。新鮮な空気を吸い込み、肺に送る役割があります。汚れたかさぶたが付着していることで、新鮮な空気が十分に送り込めなくなり、呼吸器の機能が低下してしまうのです。全身の健康が損なわれる恐れもあるため、早期に医療機関を受診しましょう。

まとめ

萎縮性鼻炎は、鼻の粘膜や鼻骨が萎縮する疾患です。慢性鼻炎から萎縮性鼻炎に移行することもあります。悪臭性萎縮性鼻炎の場合、汚いかさぶたが鼻の粘膜を覆い、変な臭いを感じることがあるでしょう。萎縮性鼻炎は原因不明の疾患であるため、完治は難しいものです。しかし、放置すると症状が進行する場合もあるため、早期に耳鼻咽喉科を受診し、治療や検査を受けるようにしましょう。