体の歪みは改善できるの? 歪む原因や改善法・予防法などについて

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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体の歪み(ゆがみ)は、肩こりや首の痛みを引き起こす要因です。実感はなくても、日常生活のある動きや癖(くせ)によって、体が歪むと言われています。体の歪みがひどくなるほど、肩こり・首の痛み・頭痛などのさまざまな不具合が起きるため、普段の生活を見直して体が歪む原因を把握しておかなければなりません。そこで、本記事では、体の歪みの基礎知識やセルフチェック・改善方法・整体・予防について説明します。

この記事を読むことで、体の歪みによる悪影響や症状・原因などがわかり、正しく矯正することができます。悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

01. 体の歪みについて

まずは、体の歪みがどういうことなのか理解することが大切です。メカニズムや原因・引き起こす悪影響について詳しく説明します。

1-1.どういうことか

体が歪むメカニズムはとてもシンプルです。私たち人間は二足歩行が基本ですが、もともとはほかの動物と同じ四足歩行でした。二足歩行をする人間は、地球の重力に逆らう姿勢をしています。そのため、日常生活でも骨・筋肉・関節などに大きな負担がかかるのです。重力に逆らう姿勢を続けることで、少しずつ体の歪みが出てきてしまいます。
また、地球の重力以外にも、日常生活のさまざまな動作で体が歪むのです。主に、歪む場所としては、骨盤・背中・肩・腰などがあります。

1-2.なぜ歪むのか

体の歪みは、ほとんどが生活習慣の積み重ねからきています。歪みを引き起こす生活習慣を、いくつか以下にピックアップしてみました。

  • イスに座ったときは必ず足を組む
  • バッグを持つ手や肩が決まっている
  • 寝転がって本を読んだり、テレビを見たりする
  • 姿勢が悪い
  • ストレスを感じることが多い
  • 横座りやアヒル座りをすることが多い

以上のような生活習慣は、体の歪みを引き起こす要因となります。また、運動不足も体が歪む原因です。運動しない→体が硬くなる→姿勢が悪くなる→体が歪むという悪循環が生まれます。

1-3.歪むとどうなるのか

体のバランスは、健康的な体を維持するポイントです。体のバランスが取れていないと、不健康な体になってしまいます。体の歪みがひどくなるほど、腰痛や肩こりが悪化するでしょう。体のバランスが崩れると筋肉が血行不良を起こし、筋肉に疲労物質がたまります。そして、コリが発生し筋肉の機能が低下するのです。
また、骨格にも悪影響をおよぼすことになるでしょう。特に、女性の骨盤は、生理周期に合わせて開閉するように動きますが、骨盤が歪んでいるとスムーズに動きません。神経を圧迫し、生理不順・生理痛などの悪影響につながります。

02. 体の歪み~セルフチェック

自分の体が歪んでいるのかどうか、確認できる方法があります。セルフチェック項目やなりやすい人について説明していきましょう。

2-1.セルフチェック項目

以下の項目に当てはまる数が多い人ほど、体の歪みが悪化している可能性があります。

  • 足を組んだり、横座りや正座をしたりすることが多い
  • いつも同じ手や肩にバッグを持ち、かけている
  • 運動不足になっている
  • 前よりも筋肉が硬くなった
  • 寝転がって作業をすることが多い
  • いつの間にか猫背になっている
  • パソコンや携帯電話・スマートフォンを扱うことが多い
  • ストレスを過剰に感じやすい

2-2.なりやすい人とは

悪い姿勢になったり、毎日同じ作業をしたりする人は注意しておかなければなりません。特に、デスクワークの方は、同じ姿勢を長時間維持し続けることになるでしょう。体が自然と硬くなり、姿勢も悪くなるため、体が歪みやすいのです。同じ作業を続ける人は、休憩を取り、体を動かして血液を流さなければなりません。

03. 体の歪み~改善する方法

体の歪みは、どのようにすれば改善できるのでしょうか。主な方法や日常生活ですぐに取り入れられること・注意点について説明します。

3-1.どうすれば改善できるか

日常生活の行動が主な原因となるため、日ごろの生活を見直すことが大切です。日ごろから、どのような行動や振る舞い・姿勢をしているのか、意識しながら生活してみましょう。少し意識するだけでも、自分の癖がわかるようになります。癖の中には、体の歪みとなるものもあるので注意してくださいね。歪みやすい癖にかんしては、後ほど【5.体の歪み~予防について】で説明します。

3-2.主な改善方法

主な改善方法は、ストレッチ・運動・整体の3つです。ストレッチは硬くなった筋肉を柔らかくさせることができ、血流の活性化を促します。肩をまわしたり、屈伸をしたり、アキレス腱(けん)を伸ばしたりと簡単なストレッチでも構いません。ラジオ体操も立派な運動となるため、朝時間があるときに試してみてください。ただし、ストレッチや運動は、毎日続けることが大切です。
そして、整体は、手や足の力を用いて骨格を矯正し、体のバランスを整えて本来の状態に戻します。薬を使うことはありませんので、安心して施術が受けられるでしょう。

3-3.日常生活にすぐに取り入れられること

運動やストレッチはもちろんのこと、ほかにも、日常生活にすぐ取り入れられることがあります。それは、正しい姿勢を心がけることです。背筋がまっすぐ伸びた姿勢を常に心がけておきましょう。座っているときは、足を組んではいけません。足を組むことで骨盤に歪みが生じ、体のバランスが崩れてしまいます。また、バッグをいつも右の肩にかけているのであれば、左にもかけるなど、左右のバランスを考えた使い方を心がけてください。

3-4.注意点

無理にストレッチをする方もいますが、無理のない程度に改善することが大切です。運動不足の人が急に激しい運動をすると、逆に、筋肉などに大きな負担がかかります。少しずつ量を増やすことが大切なので、自分の体調や運動量をきちんと把握しておきましょう。

04. 体の歪み~整体について

体の歪みを改善する方法として、整体があります。正しく改善するためにも、メリットや施術法・整体院の選び方・注意点についてきちんと把握しておきましょう。

4-1.整体とは

骨盤・肩甲骨・四股などの関節の歪みやズレを矯正して、骨格筋のバランスを調整する施術法です。体幹から四股へ脈絡の流れを良くするため、肩こりや腰痛などのさまざまな症状も改善できます。また、手や足の力を使うだけなので、薬で起こるような副作用もありません。

4-2.整体のメリット

整体の大きなメリットは、体の歪みを改善するだけでなく、体質面の改善も期待できることです。たとえば、むくみ・冷え性・腰痛・肩こり・生理痛などの症状は、ほとんどが骨盤の歪みによって起こります。整体で骨盤矯正を行えば、症状が緩和できるのです。
また、自分でするよりもプロに行ってもらうことで、より的確な施術を受けることができます。何が原因で症状が現れているのか原因を突き止め、歪んでいる部分にアプローチできるのです。

4-3.施術法について

整体の施術方法は、基本的に手足の力となります。補助として、道具を使うこともありますが、ほとんどは人の手や足を使って、体にほど良い力を加えていく方法になるでしょう。ただし、すべての整体院が同じ施術を行っているとは限りません。人によって、力を加え方ややり方が異なるため、整体院には合う合わないがあります。

4-4.整体院の選び方

自分に合った整体院を選ぶためには、以下の項目を参考にすると良いでしょう。

  • 骨盤矯正や体の歪みに対する施術が得意
  • 口コミや評判が良い
  • 先生の人柄が良い
  • 丁寧な対応で詳しく説明してくれる
  • 最適な通院間隔の説明がある
  • 施術前に、施術方針や原因を説明する

整体院によって、不得意・得意な分野があります。体の歪みの改善や骨盤矯正に力を入れている整体院を選ぶと良いでしょう。

4-5.注意点

早く改善したいから、と飛び込みで整体院に行ってはいけません。なぜなら、飛び込みで受けた施術が悪く、状態が悪化する可能性があるからです。まずは、近場の整体院を3~5つピックアップして、比較しましょう。比較することで、整体院の得意分野がわかります。また、施術を行う先生との相性も大切です。丁寧に対応し、詳しく説明してくれる先生を選びましょう。

05. 体の歪み~予防について

体の歪みを予防するためには、歪みやすい癖と自分の癖を照らし合わせることが大切です。ここでは、気をつけるべき仕草やイスの座り方・予防のポイント・注意点について説明します。

5-1.歪みやすい癖

よくある癖が、バッグをいつも同じ肩にかけてしまう癖です。おそらく、ほとんどの人がいつも同じ肩にバックをかけているでしょう。たとえば、毎日右の肩にバッグをかければ、右だけに負担がかかります。左右のバランスが崩れてしまうのです。ほかにも、長時間同姿勢でいる・食事をする際に左右どちらか一方で噛(か)むなども、歪みやすい癖となります。左右どちらかだけの手足を使うようなシーンがあれば、いつもとは違うほうから使ってみてください。

5-2.気をつけるべき仕草

1日の終わり、必ずベッドや布団に入ると思いますが、寝姿勢は体が歪む原因の1つです。たとえば、骨盤に負担のかかるうつ伏せや横向きはNGとなります。特に、同じ方向の横向きは、眠っている最中に全体重の重さがかかり、圧迫されて歪みが生じやすくなるのです。また、いつも同じ手でほおづえをついたり、猫背で歩いたりする仕草も注意してくださいね。

5-3.イスの座り方

イスに座るときに、最も注意してほしいのが足組みです。「楽だから」「姿形がかっこ良いから」と、足組みをして座る方が多いのではないでしょうか。しかし、足組みの姿勢は、非対称性を強め、体の歪みを誘発します。足を組む癖がある人は骨盤が歪んでいる可能性が高いため、すぐにやめてください。イスに座るときは、背もたれを使わずに浅く座り、まっすぐな姿勢を保ちましょう。両足をきちんとくっつけて開かずに、足裏は地面につけてくださいね。

5-4.予防のポイント

自分できちんと注意力を高めることが、予防の最大のポイントです。中には、きちんと気をつけようと思っていても、すぐに癖が出たり、改善できなかったりする人もいます。どれだけ意識できるかが、日常生活における改善のコツでしょう。体の歪みを改善したい気持ちがあれば、意識を高めてくださいね。

5-5.注意点

ストレスとの付き合い方にも、注意が必要です。ストレスは、骨盤・背骨・頭蓋骨までの歪みを引き起こす要因となります。ストレスを感じると、体を緊張状態にする交感神経が働き、筋肉が硬くなるでしょう。そして、体の流れが悪くなり、栄養や酸素が行き届かず老廃物は排出できなくなります。その結果、新陳代謝が上がらず疲れが取れない・不調を訴える体になるのです。血流が悪くなると、体の歪みを促します。

06. 体の歪みにかんしてよくある質問

体の歪みにかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。

6-1.骨盤の歪みが引き起こす病気とは?

骨盤の歪みによって、膝関節痛(しつかんせつつう)・顎関節症になる可能性があります。膝関節痛は高齢者に多い症状で、膝にひどい痛みが現れるものです。最悪な状態になると、歩行が難しくなります。顎関節症は、顎(あご)を動かす筋肉に異常が生じるものです。顎関節の痛みや雑音が目立ち、食事がうまくできなくなります。

6-2.体の歪みに種類はあるのか?

体の歪みには、アンバランス型・反(そ)り型・お腹突き出し型の3種類があります。それぞれの特徴を、以下にピックアップしてみました。

  • アンバランス型:肩や骨盤の位置が左右で違う
  • 反り型:胸をはりすぎて、腰が後ろに反りすぎている
  • お腹突き出し型:つき出したお腹のバランスを保つために、体が後ろに倒れている

6-3.職業によって歪みやすくなる部位とは?

職業によって、体の歪みにも特徴が出てきます。たとえば、力仕事が多い職業の方は、腰がやや反っている状態が多いようです。腰に力を入れるため、負担がかかるのでしょう。デスクワークの方は腰が丸くなり、立ち仕事が多い方は全体に前へ傾いています。

6-4.自分に合っていない整体院の判断材料とは?

何度が通院しても効果が出ない・逆に痛みが出てきたなどは、その整体院が合っていない証拠です。自分が安心して施術を受けられるかどうかが大きなポイントとなるため、担当先生の対応などもきちんと確認しましょう。

6-5.体の歪みの改善に役立つ食べものとは?

筋肉の疲れを取るクエン酸を多く含んでいる食べものがおすすめです。たとえば、レモンや梅干し・みかんなどの柑橘類を積極的に摂取してください。また、ビタミンやミネラルが豊富な野菜もおすすめです。栄養バランスの良い食べものは、基礎代謝が上がり、血流が活性化します。

07. まとめ

いかがでしたか? 体の歪みの原因は、ほとんどが日常生活の行いからきているものです。たとえば、足を組んだり、同じ肩ばかりにバッグをかけたりなど、体のバランスが崩れる仕草や行動をしていないかどうか、確認してみましょう。日ごろの生活を見直して改善することが、歪みの解消へとつながります。整体に通う方法もあるので、近くにある整体院で施術を受けてみてください。ただし、整体院は慎重に選ぶことが大切です。基礎知識を身につけておけば、スムーズに体の歪みが改善できるでしょう。