寒気の原因は何? 主な症状と対策を詳しく解説します!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「暖房を入れているのに寒い」「ふとんに入っても寒気がして眠れない」など、寒気を感じることがあります。寒気は、体から発する注意信号のひとつです。正しく対策するためにも、何が原因で寒気がするのかきちんと突きとめることが必要になります。しかし、どんな原因があるのか・対策方法など、よく分からないことも多いでしょう。そこで、今回は、寒気の原因を探ると共に、主な症状と対策について詳しく解説します。

この記事を読むことで、寒気の原因が分かり、正しく対策できるようになります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

01. 1.寒気はなぜ起こる?

最初に、寒気とは何か・なぜ起こるのかについて解説します。

1-1.寒気・悪寒とはどんな状態?

寒気や悪寒とは、気温や室温が十分に暖かいのに、体が身震いするほどの寒さを感じることです。寒気と同時に、発熱などの症状を伴うことがあります。体調不良による寒気は、暖房を入れても、ふとんをかぶってもなかなか解消できないことが特徴です。まずは、何が原因かきちんと探りましょう。

1-2.寒気はなぜ起こる?

寒気は、何らかの不調を解消するため、体が体温を上げようとするときに感じると言われています。筋肉が震えることで、体温を作り出しているからです。また、血管を収縮させて体温を逃がさないようにもしています。特に、背中がゾクゾクするような寒さを感じることが多いでしょう。

02. 2.寒気と熱の関係について

寒気と熱との関係について、詳しく解説します。

2-1.発熱との関係は?

寒気を感じるときは、発熱を伴なっていることがあります。体温を作り出すための方法として、筋肉が小刻みに震えるからです。発熱と寒気は、深い関係にあると言えます。悪寒があるときは、体温を測定してみましょう。平熱よりも高いことが多いはずです。発熱の原因は何かを考え、適切な対策をしましょう。

2-2.熱が出ない寒気もある

寒気を感じても、熱が出ない場合もあります。寒気がするときは、発熱していなくても、体内に何らかの異常が起きていると考え、十分な休息を取ると共に、速やかに病院を受診しましょう。インフルエンザなどの感染症では高熱を発症するのが通常ですが、発熱を伴わないこともあるので注意してください。

03. 3.寒気の主な原因は?

寒気がするときは、病気が隠れていることがあります。寒気が症状となる病気で、主なものを解説しましょう。

3-1.風邪

寒気がするのは、風邪の初期症状のひとつです。風邪のウイルスが体内に侵入すると、免疫システムが働いて、ウイルスを退治しようとします。ウイルスは熱に弱いため、体温を上げて対応するのです。咳(せき)・のどの痛み・発熱・関節の痛み・だるさを伴うときは、風邪を疑いましょう。

3-2.インフルエンザ

寒気がするとき、インフルエンザにかかっていることがあります。インフルエンザの原因は、インフルエンザウイルスに感染することです。風邪のときと同様、体温を上げて対応しようとするため、発熱を伴います。風邪と同じような症状が見られますが、高熱を発しやすく、重症化しやすいことが特徴です。家族や周囲にいる人がインフルエンザを発症している・インフルエンザが流行しているなどのときは、感染している可能性が高くなります。なお、最近では発熱を伴わないタイプもあるので、注意してください。インフルエンザの疑いがあるときは、すぐに受診しましょう。

3-3.肺炎

風邪をこじらせたり、肺炎球菌に感染したりすると、肺炎を起こします。肺炎は、呼吸が苦しくなり、ゼーゼーと激しい息遣いになることが特徴です。肺が炎症を起こしているため、寒気のほかに、ひどい咳(せき)と発熱を伴います。肺炎になると、自然に治ることは難しく、悪化するだけです。そのうち治るだろう思って放置せず、ひどい咳(せき)・発熱を伴うときは、肺炎を疑ってください。

3-4.食中毒

食中毒で、寒気がすることがあります。食中毒は、サルモネラ菌・腸炎ビブリオ・病原性大腸菌などに感染した食べものが原因で、ひどい吐き気・発熱などを伴う症状です。夏場に多く見られることも特徴と言えます。

3-5.盲腸

盲腸は、虫垂が炎症を起こす病気で、激しい腹痛と冷や汗などを伴うものです。盲腸の痛みは、右の下腹部を中心に発生します。食中毒や盲腸も、初期の段階で受診し、適切な処置を受けることが大切です。

3-6.膀胱炎や腎う炎など

膀胱炎や腎う炎になると、寒気を伴うことがあります。膀胱炎は、尿を長時間我慢したり尿道から雑菌が入り込んだりして炎症を起こすことが原因です。トイレが近くなる・トイレのたびにチクチクした痛みが走る・尿が赤い色になるなどの症状が見られたら膀胱炎の疑いがあります。膀胱炎から腎う炎に移行する場合もあるので注意しましょう。腎う炎は、急性と慢性があり、急性のものは発熱やだるさなどを伴うことが特徴です。しかし、慢性になるとほとんど自覚症状が起きず、悪化して尿毒症などを引き起こすことがあるなど、危険な状態となります。

3-7.脳疾患

脳疾患が発生し、体温調節ができなくなると寒気を感じることがあります。脳の血管が詰まる脳梗塞・脳の血管が破れる脳出血などは、脳の機能がうまく働かなくなる病気です。手足にマヒが見られる・ひどい頭痛がある・ろれつが回らないなど、普段とは明らかに異なる症状が見られたらすぐに救急車を呼びましょう。手遅れになると重い後遺症が出るだけでなく、死亡率が高まります。

3-8.そのほかの原因

寒気の原因には、ほかにも更年期障害・過度のストレス・自律神経失調症などがあります。女性の場合は、生理周期によるホルモンバランスの崩れも疑いましょう。また、がんなどの腫瘍(しゅよう)が原因の場合もあります。いずれにしても、寒気があるときは心身からSOSのサインが出ていることに違いありません。原因不明の寒気がするときは、かかりつけ医に相談し、原因を探ると共に早めに対処しましょう。

04. 4.熱がない寒気の原因は?

寒気があっても、熱が出ない場合の原因と注意点を解説します。

4-1.熱がない寒気の原因

寒気を感じても、熱がないときは感染症以外の原因を疑いましょう。内臓や脳の病気・自律神経失調症などの神経の症状・更年期障害などがあります。中には、早急に対応が必要な病気もあるので、特に注意してください。寒気を感じて熱を測り、平熱と変わらないとしても、油断は禁物です。

4-2.寒気があるけど熱がないときの注意点

寒気があるけど熱がないとき、多くの人が放置しがちです。発熱があれば、明らかに異常があるサインのため、休息したり病院を受診したりできます。しかし、発熱がないときでも、重症化すると後遺症や命の危険を伴うリスクが高まるのです。寒気のほかにも何らかの症状が出ていないか、注意深く観察すると共に、速やかな受診をおすすめします。

05. 5.寒気の対策方法を詳しく解説

寒気の対策方法を詳しく解説します。

5-1.寒気の対策方法

寒気がするときは、衣服を着こみ・暖房を調整するなどして、体を温めましょう。汗をかいたらこまめに着替えてください。また、入浴も効果的です。体の冷えを取り、体温を上げることで寒気を取ることができる場合があります。ただし、体調を見ながら実行してください。入浴する場合でも、38~40度程度のお湯で、長湯は禁物です。入浴後は、すぐに体をふいて衣服を着てください。湯冷めをしては逆効果です。

5-2.病院で診察を受けよう

寒気が治らない・だんだんひどくなる・長期間持続しているなどの場合は、速やかに病院で診察を受けましょう。原因が分からないまま放置すると悪化するだけです。最悪の場合、命に関わることもあるでしょう。できるだけ早めに受診し、適切な処置・治療を行って改善を目指しましょう。

5-3.寒気の対策方法に関するそのほかのこと

どんな対策をしても寒気が取れない・悪化するなどのときは、自己流のやり方では対応できません。寒気の原因を根本から治すためにも、受診が必要です。なお、体を温めるためであっても、入浴が向かないこともあります。特に、疲労感が強いときや高熱を発している場合は、やめましょう。

06. 6.寒気の原因に関するよくある質問

最後に、寒気の原因に関するよくある質問に回答します。それぞれ確認し、役立ててください。

Q.通常の寒気との違いは?
A.通常の寒気は、気温や室温が低いことが原因です。暖かい場所に移動するなど、防寒対策を行えば感じなくなります。しかし、病的な寒気は、ゾクゾクとした感覚があり、不快感を伴うものです。また、暖かくしてもすぐに解消しない・発熱などの症状を伴うなどの特徴があります。

Q.寒気と冷え性は関係があるのですか?
A.冷え性の人は、特に寒気を感じやすいと言えるでしょう。もともとの体温が低いため、ウイルスや細菌に感染した場合は、体温を急激に上げようとするからです。冷え性を改善するためにも、食生活を改める・運動をする・きちんと入浴するなど、できることから見直してください。

Q.高齢者が寒気を訴える場合の注意点は?
A.重大な病気が隠れている可能性があるため、速やかに受診しましょう。なお、高齢になると、感覚異常・認知症などの理由で、寒気を訴えることがあります。しかし、原因が分かるまでは、自己判断で対策しないでください。

Q.寒気がするだけで受診するのは気が引けるのですが?
A.気おくれする必要はありません。寒気など、異常を感じたときは、できるだけ早く受診することが基本です。重大な病気が隠れている場合があり、受診しないことで手遅れになる可能性があります。

Q.寒気はないが、片方の手足だけ異常に冷たい場合は?
A.脳梗塞や脳腫瘍などを疑いましょう。脳に異常があると、左右いずれかの手足が冷たくなる・感覚がない・動きにくいなどの症状が出ます。脳疾患は、放置すると命の危険がある重大な病気ですから、すぐに受診してください。

07. まとめ

今回は、寒気の原因について詳しく解説しました。寒気があるときは、何が原因で起こっているのか原因を正しく探ることが大切です。まずは、元の原因や病気を治しましょう。中には、重大な病気が隠れている場合があります。寒気ぐらい大したことはない、と自己判断してはいけません。寒気がしたら熱があるか・ないかに関わらず、早めに対策することで悪化を防ぎ、快方に向かいます。まずは、早めに受診してください。