便秘による腹痛に悩んでいる方

便秘による腹痛に悩んでいる方必見!その原因や解消法を一挙紹介!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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便秘が続くと腹痛が起こりやすくなります。腹痛とまではいかなくても、下腹部の重苦しい感じに悩んでいる方は多いでしょう。そこで、今回は便秘が原因の腹痛を解消する方法をご紹介します。たかが便秘と軽んじてはいけません。重篤な病気が隠れているケースもあります。

この記事を読めば、今悩んでいる腹痛が便秘による腹痛なのかそうでないかの区別もつきやすくなります。腹痛に悩まされている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

そもそも便秘ってどういうこと?

はじめに、便秘の定義や主な原因をご紹介しましょう。この項を読めば、便秘になりやすい人の特徴も分かります。

1-1.便秘とは?

便秘とは、便が規則正しく排泄されない症状のことです。便は本来毎日排泄されるものですから、2~3日便が出ない場合は便秘と定義されます。便秘は年齢や性別を問わずに発生する症状で、原因もさまざまです。多くの方が悩んでいるので、たかが便秘と思われがちですが、重篤な病気の症状というケースもあります。たかが便秘と思わずに解消に努めることが大切です。

1-2.便秘の主な原因とは?

便秘の主な原因には、

  • 食生活を含む生活習慣
  • 体質
  • 病気

の3つがあります。日本人は長年野菜中心の食生活を送ってきたので欧米人より腸が長く、便秘になりやすい人が多いのです。また、高齢になると腸の働きが弱くなってきて便秘に悩む方が増える傾向にあります。

1-3.便秘になりやすい人や性別とは?

便秘は男女問わずに発生する症状ですが、割合からすると女性の方が多数です。これは、女性ホルモンの中に便秘になりやすい成分が含まれているため。生理間際になると便秘になるという方は、女性ホルモンの影響が原因です。また、

  • 食生活が乱れており、野菜が嫌い
  • 運動不足
  • 冷え性
  • ストレスを常に感じている

という方が便秘になりやすい傾向があります。2013年に行われた「国民生活基礎調査の概況」によると、人口千人当たり37・8人の方が便秘に悩んでいるという調査結果が出ました。
これを日本の全人口である1億2528万5千人に当てはめると、約470万人の方が便秘に悩んでいることになります。前述したように男性よりも女性が多く、年齢が高くなるほど悩む人も増えていく傾向があるのです。

便秘と腹痛の関係

この項では、便秘と腹痛の関係をご説明します。なぜ、便秘が続くと腹痛が起こりやすくなるのでしょうか?

2-1.腸が激しく動くため

便秘が続くと、腸の中に便がたまってしまいます。すると、腸はなんとか便を押し出そうと激しく動くのです。便秘をしていない時でも、軽い腹痛のような便意を感じる方もいます。腸が激しく動けば、その分痛みも強くなるでしょう。

2-2.便やガスが腸壁を刺激するケースもある

便がたくさんたまると、腸壁を圧迫します。それもまた痛みの原因となるのです。また、たまった便からはガスが発生します。このガスも腸を圧迫する一因です。痛みとまではいかなくても、お腹が張って重苦しいと感じることもあります。

2-3.激しい痛みの場合は病院へ

単純な便秘でも、あまりに長期間続くと便が硬くなってどうしても排泄できなくなることもあります。この場合は、激しい腹痛を伴うことが多いでしょう。便秘が2週間以上続き、激しい腹痛があるのに便が出ない場合は至急病院を受診してください。場合によっては、腸に深刻なダメージが出る場合もあります。

2-4.病気が原因のケース

  • 大腸がん
  • 過敏性腸症候群
  • 腸閉塞
  • 腸ねん転

上記のような腸の病気にかかると、激しい腹痛や便秘が症状として現れます。特に、今まで便秘をしたことがないのに急に便秘になったという方や、激しい便秘と下痢が交互に来るようになったという方は要注意。また、便の色にも注目してください。黒っぽい便は血が混じっている可能性があります。

便秘で腹痛になった場合の対処法

この項では、便秘が原因で腹痛になった場合の対処法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

3-1.マッサージをする

便秘でお腹が張ったり腹痛が起こっていたりする場合は、マッサージが効果的です。おへそのすぐ下から始めて、大きな円をかくようにてのひらを使って強めにお腹全体をマッサージしてみてください。すると、腸の動きが助けられてガスが抜けたり便が無事に排出されたりします。

3-2.温かい飲み物を飲む

温かい飲み物を飲むと、内臓の動きが活発になって便秘が解消することがあります。おすすめは白湯やホットミルクです。マグカップに水や牛乳を入れ、電子レンジで1分ほど加熱すればすぐにできます。温度は少し熱いかなと感じる50度~60度がおすすめです。牛乳にはきな粉を入れてもいいでしょう。

3-3.軽い運動をする

軽い運動は腸の動きを助ける効果が期待できます。時間がある方はウォーキングをしてもよいでしょう。歩く時間がない、もしくは難しいという方は壁に背を向けて立ち、大きく腰をひねって壁に手をつく運動を10回ほどくりかえしてみてください。便秘が解消することもあります。 

3-4.便秘薬には要注意

便秘が続いているからといって下剤の乱用はやめましょう。一度にたくさんの便秘薬を飲むと、腹痛がひどくなります。また、便秘薬に頼りすぎるとやがて便秘薬なしでは排泄ができなくなるのです。規定量を飲んでも全く便意が起こらない場合は、一度病院を受診してください。

3-6.病院を受診した方がよいケース

激しい腹痛が1時間以上続く場合や、便秘の後で激しい下痢が続く場合は病院へ行きましょう。便秘や下痢を繰り返す場合も、何らかの病気である可能性があります。

よくある質問

Q.運動をするとガスがたくさん出るのですが、それを止めるにはどうしたらよいでしょうか?
A.運動をすると腸が動いてどうしてもガスは出てしまいます。無理に留めようとするとかえってよくありません。無臭のガスが出る場合は、朝に排便をする習慣をつけると出にくくなります。臭いのついたガスが出る場合は腸内環境が悪化している可能性が高いので、ヨーグルトなどを多めにとって食生活の改善に努めてください。

Q.赤ちゃんが便秘のようですが、どうしたらよいでしょうか?
A.お腹を優しくマッサージしたり、綿棒の先にオリーブオイルをつけて肛門周辺を刺激してあげると解消しやすいので試してみてください。

Q.漢方薬ならば副作用はありませんか?
A.漢方薬でも乱用すれば体に悪影響を与えます。必ず用法と容量を守りましょう。

Q.便秘薬を飲む際の注意点はありますか?
A.夜寝る前に飲み、朝は余裕をもって起きると便意も起こりやすくなります。ただし、便秘薬に頼ってばかりいると自然な排便が難しくなりますので注意してください。基本的には、便秘薬ではなく、食事・運動などで根本的な原因を解消していきましょう。

Q.浣腸を使う際の注意点はありますか?
A.浣腸は即効性があるので、すぐにトイレに行ける環境で使用してください。また、使う前に浣腸を温めておくといいでしょう。便秘薬同様、頼りすぎは禁物です。

まとめ

いかがでしたか? 今回は便秘で腹痛が続くケースの対処法をご紹介しました。便秘で腹痛が起きるとかなり苦しいことも多いので、できる限りそうならないように日常生活に気を配りましょう。たかが便秘と思わず、1時間以上腹痛が治まらなければ病院を受診してください。何か腸の病気が隠れているかもしれません。