捻挫で足首を痛めたときに必要となる正しい処置方法

捻挫で足首を痛めているときは、足首の関節をくじいています。関節に無理な力がかかって、靭帯(じんたい)などの組織を痛めてしまっているのです。たかが捻挫と放置せずに、正しい処置をしましょう。

足首を捻挫したときの応急処置法

足首に限りませんが、捻挫したときは応急処置の仕方が重要となります。その応急処置の仕方で大切とされるポイントを示す「RICE」という言葉が使われているのでご紹介しましょう。「RICE」とは、応急処置における重要点をあらわす英単語の頭文字を組み合わせたものです。

  • Rest(安静)……安静にできる場所に移動します
  • Ice(冷却)……時間をかけて冷やします
  • Compression(圧迫)……包帯やテーピングで固定します
  • Elevation(拳上)……心臓よりも患部を高く上げておきます

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1-1.Rest(安静)

応急処置を正しく行うために、まず安静になれる場所に移動してください。しかし、そのために無理に歩き続けるのはいけません。周りの人に協力してもらいながら、速やかに安静にできる場所に移動しましょう。あお向けになれるくらいのスペースがあるのが望ましいです。

1-2.Ice(冷却)

捻挫の応急処置をする際には、20分以上は冷やしてください。瞬間的に冷やすだけのコールドスプレーなどではなく、袋などに氷水を入れて患部をじっくりと冷やす必要があります。凍傷を防ぐためにも、この方法がよいでしょう。内出血しないように、患部をしっかりと冷やしてください。

1-3.Compression(圧迫)

応急処置のテーピングができる人がいる場合には、テーピングで患部を固定してもらいましょう。テーピングができなければ、ハンカチなどのやわらかい布で患部を覆ってから包帯を巻いてください。

1-4.Elevation(拳上)

内出血や炎症を防ぐためにも、あお向けになって足を高く上げておきましょう。クッションや座布団の上に足首をのせるようにすれば大丈夫です。

すぐに病院に行くべき症状

症状によっては、すぐにでも病院に行ったほうがよい場合があります。次のような症状があったら、早めに医師の診察を受けてください。

2-1.捻挫をしたときに音がした

足をくじいたときに、音がしたときには靭帯(じんたい)が断裂した可能性があります。音の種類は問わず、何かしら音がした場合には必ず病院に行ってください。レントゲンや超音波を使った検査を受ける必要があるので、接骨院や整骨院ではなく、整形外科を受診しましょう。

2-2.応急処置をしても痛みや腫れがひどくなる

応急処置をすると、痛みは少しずつおさまってくるはずです。しかし、痛みや腫れが増してくる場合には何か異常が起きている可能性があります。すぐに病院に行きましょう。しかし、無理をして歩いてはいけません。車やタクシーに乗せてもらうなどして、足を使わないようにしてください。

2-3.熱を帯びている

患部が熱を発しているということは、炎症を起こしている証拠です。できるだけ早く、医師に見てもらってください。炎症を放っておくと、後遺症をもたらす可能性があります。

捻挫した足首を治すために

3-1.完治するまでの期間

足首の捻挫が完治するまでに、どれくらいの日数を要するのでしょうか?完治というのは、痛みがやわらぐという意味ではありません。痛みがなくなってきた段階では、急性期が過ぎたというだけです。捻挫が完治するためには、靭帯(じんたい)などの組織がしっかりと修復されなければなりません。この修復には、意外と時間がかかるのです。
捻挫の度合いによって、完治するまでの期間が異なります。軽度の捻挫の場合には、数日から2週間ほどで完治するでしょう。軽度というのは、患部を押すと痛みを感じるが歩くのには問題がない程度のことです。しかし、歩くのに少し支障がある中程度では、完治するには2週間から1か月かかります。そして、痛みがひどくて歩けないほどの捻挫の場合には、完治するまでに1か月以上かかるでしょう。
ただし、この日数はあくまでも目安です。過去に足首を痛めたことがある人や、足首以外にも症状がある人などさまざまですから個人差があります。

3-2.「冷やす」「温める」の判断

捻挫の治療は、急性期と慢性期で異なるのが基本です。痛みや腫れを感じるときは急性期と考えてください。痛みがおさまってきたら、急性期から慢性期へと移行したといえます。
痛みや腫れがあるときには、炎症が起こっていると考えてください。ですから、急性期には患部を冷やす必要があるのです。患部を温めないように、入浴も避けたほうがよいでしょう。
そして、炎症がおさまって痛みや腫れも感じなくなってきたら、今度は患部を温めます。温めたほうが、痛みや腫れが引きやすくなるからです。
ただし、自己流でケアをするのはおすすめできません。医師の診察を受けたうえで、指示に従うのが一番です。湿布や医薬品も、医師に処方されたものを使うようにしましょう。自己判断でケアをした結果、症状が悪化するケースがよくあります。

3-3.無理をしない

「たかが捻挫くらいで」と、無理をして歩いてしまう人が多いようです。痛みを感じている場合には特に無理をしてはいけません。捻挫をしている状態で無理をして歩くと関節が不安定になり、捻挫がクセになることがあります。最悪の場合には、手術を要することになるので注意してください。痛みがはげしく歩くのがつらい場合には、松葉づえを使うことをおすすめします。

足首の捻挫が完治するまでに気をつけること

4-1.自己判断は禁物

痛みがおさまってくると完治したと勘違いして足を酷使してしまう人がいるようです。しかし、この時期は慢性期。慢性期ではまだ組織が損傷している状態です。慢性期にしっかりと治療することで、再発を防ぐことができます。勝手な判断で治ったと思い込まないでください。医師に相談しながら治療を進めることが大切です。

4-2.サポーターを使用する

患部をしっかりと固定できるサポーターを使ってください。まれに、サポーターではないもので代用する人がいるようですが、意味がありません。スポーツ選手が使うようなしっかりとしたサポーターを使う必要があります。

4-3.心も体も十分にほぐす

足首を捻挫すると、正しい歩き方ができません。すると、ほかの部分に余計な負担をかけやすくなります。足首以外に障害が生じる可能性もありますから、足首だけでなく全身をいたわってください。特に、お風呂あがりに全身をほぐすとよいでしょう。
また、動きが制限されることから精神的にイライラしがちなことも忘れてはなりません。ストレスを感じると筋肉は緊張状態になります。治療にも影響を及ぼすので、できるかぎりリラックスした気分で過ごせるように工夫しましょう。

まとめ

足首を捻挫した際の応急処置方法をまとめておきます。

  • 安静にできる場所に移動
  • 氷水を入れた袋などで20分以上冷やす
  • 包帯やテーピングで固定する
  • あお向けになり、心臓よりも患部を高く上げる
  • 音がしたときには靭帯(じんたい)が断裂した可能性がある
  • 痛みや腫れが増してくる場合には何か異常が起きていると考える
  • 患部が熱を発しているということは、炎症を起こしている証拠

後遺症を残さないためにも、応急処置を正しく行うことが重要です。急性期と慢性期があることも理解して、完治するまでしっかりと治療してください。