肌の乾燥から抜け出したい! 原因・対策・改善方法についてご紹介

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「肌がカサカサする」など、肌の乾燥で悩まされている人は多いでしょう。特に、外の空気が乾燥しやすい冬や、エアコンを使用する季節は、肌の乾燥が気になるはずです。改善するためには、原因を知り、肌に潤いを与えていかなければなりません。そこで、本記事では、肌が乾燥する原因・セルフチェック・対処と改善・予防法について説明します。

この記事を読むことで、肌の乾燥について詳しく知り、改善のための知識が身につきます。悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

01. 肌の乾燥について

乾燥肌を改善するためには、肌についての基礎知識が大切です。乾燥が起きやすい場所とタイプ・種類、なりやすい人・時期についても説明します。

1-1.肌の乾燥とは

肌の乾燥とは、文字どおり、肌の潤い・水分が不足している状態を指します。健康な肌は、汗などの水分と皮脂が混ざり合ってできた皮脂膜(ひしまく)でおおわれているため、潤っている状態です。しかし、肌が乾燥すると、肌を守る皮脂膜がなくなり、カサカサした乾燥状態になります。
また、肌の乾燥だけでなく、むくみ・かゆみ・赤みなどの症状が伴うこともあるでしょう。

1-2.乾燥が起きやすい場所

主に、皮脂分泌量の少ない場所が乾燥しやすい傾向があります。人間の体には、皮脂腺が多い場所と少ない部分が存在しており、頭皮・顔のTゾーン・鼻まわり・首筋・脇などは皮脂腺が多いのです。逆に、手足などの末端部は皮脂腺が少ないので乾燥しやすくなるでしょう。特に、水に触れる機会が多い手は、ケアをしなければすぐに乾燥します。

1-3.タイプ・種類

乾燥肌は、アトピー性皮膚炎・脂性乾燥肌・老人性乾燥肌・一般的な乾燥肌の4種類があります。それぞれの特徴を、以下にピックアップしてみました。

  • アトピー性皮膚炎:花粉やハウスダストなどのアレルゲン物質によって起こる。皮膚の炎症・強いかゆみが特徴
  • 脂性乾燥肌:乾燥している部分と、脂っぽいオイリー肌の部分が混合している状態
  • 老人性乾燥肌:加齢が原因で、皮膚の発汗・皮脂分泌量が低下し、乾燥しやすい状態
  • 一般的な乾燥肌:肌がカサカサしたり、白い粉がふいたりする一般的な症状

1-4.なりやすい人・時期について

正しいスキンケアを行っていない・不規則な生活習慣と食生活を送っている人は、肌が乾燥しやすい傾向があります。保湿がきちんと行われていないスキンケアは、肌の乾燥につながるでしょう。化粧水だけでなく、乳液・美容液・保湿クリームなど、保湿効果の高いものを使用することが大切です。
特に、冬は、乾燥した冷たい空気が肌の潤いと水分を奪ってしまうため、徹底した保湿を行わなければなりません。

02. 肌が乾燥する原因

肌を乾燥から守るためには、原因を把握しておかなければなりません。ここでは、主な原因と肌のメカニズムについて説明します。

2-1.主な原因

肌の乾燥は、内部的な問題と外部的な問題があります。それぞれの問題に当てはまる原因を、以下にピックアップしてみました。

内部的な問題

  • 加齢
  • 女性ホルモンバランスの乱れ
  • 不規則な生活習慣・食生活
  • 皮膚病などの病気

外部的な問題

  • 紫外線
  • 外気の乾燥
  • 大気汚染
  • 急激な温度や湿度の変化
  • 花粉などのアレルゲン
  • 間違ったスキンケアと洗顔

2-2.肌のメカニズム

肌は、外側から表皮(ひょうひ)・真皮(しんぴ)・皮下組織の3層で構成されています。また、表皮には、角層(かくそう)・顆粒層(かりゅうそう)・有棘層(ゆうきょくそう)・基底層(きていそう)の4つに分かれているのです。この中で水分を有しているのが、角層となります。
健康な肌は、角層の水分が20~30%程度存在しており、しっかり保湿されている状態です。しかし、角層の水分が20%を下まわると、肌が乾燥してしまいます。

03. 肌の乾燥セルフチェック

まずは、自分の肌の状態をチェックしておきましょう。

3-1.乾燥肌は分かりにくいのか?

乾燥肌にもさまざまな種類があります。たとえば、部分的に乾燥したり、混合肌というオイリー肌が混じっていたりすることもあるのです。また、夏は乾燥を感じることはなくても、冬に感じるというケースもあるでしょう。
肌の乾燥に気づけるかどうかは、毎日のチェックが大切なポイントとなります。前兆として最も顕著に表れるのが、かゆみと皮膚の赤みです。かゆみと皮膚の赤みが出てきたときは、肌が乾燥している状態と思ってください。

3-2.セルフチェックポイント

日々の生活やスキンケアのやり方を見直しながら、以下のポイントにいくつ当てはまるのか、ぜひチェックしてください。

  • 紫外線防止は夏だけ行う
  • 入浴後、ボディーローションをつけない
  • 熱めのお湯で洗顔をする
  • 食生活が乱れている
  • エアコンが効いている環境で過ごすことが多い
  • 外出時間が長い
  • 不規則な生活習慣を送っている
  • 運動不足になりがち
  • 喫煙をする
  • ストレスがたまっている
  • 洗顔後は肌がつっぱる
  • 顔をゴシゴシと洗う
  • すぐに化粧が崩れる
  • 肌から白い粉がふく

以上の項目に3つ以上当てはまる方は、肌が乾燥している状態です。生活習慣を見直しながら、乾燥対策を始めたほうが良いでしょう。

04. 肌の乾燥の対処法と改善法

それでは、肌の乾燥の対処法と改善法について説明します。

4-1.湿度・温度について

肌にちょうど良い湿度は、約65~75%といわれています。最低湿度が60%を下まわる日が多くなる10月ごろから、乾燥肌対策を徹底していかなければなりません。加湿器を使うなどして湿度を上げましょう。
また、急激な温度変化は、乾燥肌の原因となります。温度差がストレスとなり、自律神経の乱れによって肌のコンディションも悪くなるからです。冬場は部屋の温度を上げると思いますが、上げすぎると湿度が低下し、肌から水分が逃げてしまいます。温度・湿度のバランスを保つことが大切です。

4-2.水分・保湿について

肌の乾燥で最も大切なのが、水分・保湿です。潤いが足りていない状態なので、スキンケアなどで水分をたっぷり与えてください。しかし、外側からの水分補給には限界があります。スキンケアで保湿をしても、肌に水分を留める力がなければ意味がないのです。よって、体の内側からも水分を補うために、水分補給をこまめにしましょう。できれば、ミネラルウォーターを1日1.5~2ℓほど飲んでください。

4-3.化粧・スキンケア・洗顔について

水分補給をしながら、毎日の基本的なスキンケアを正しく行うことが理想的です。スキンケアの基本は、洗顔→整肌(せいき)→仕上げとなります。まずは、洗顔で化粧や肌の汚れをやさしく落としていきましょう。洗顔後は、化粧水→美容液→乳液→保湿クリームの順番でスキンケアをしてください。ポイントは、スキンケアの順番を守り、洗顔で肌の汚れを落とした後は化粧水で保湿をすることです。
また、乾燥肌は敏感になっているため、できるだけ刺激の少ないスキンケア商品を使いましょう。

4-4.効果のある食品・成分について

スキンケアはもちろんのこと、日々の食事から乾燥肌改善につながる食品・成分を摂取することも大切です。肌の乾燥に効果のある成分は、たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・ミネラルとなります。それぞれが多く含まれている食材を、以下にピックアップしてみました。

  • たんぱく質:肉類・魚類・卵・乳製品・大豆製品
  • ビタミンA:レバー・魚類・ほうれん草・にんじんなど
  • ビタミンB群:豚肉・うなぎ・納豆・あさり・バナナ・まぐろなど
  • ビタミンC:野菜・果物全般
  • ビタミンE:ひまわり油などの植物油・ナッツ類
  • ミネラル:豚レバー・チーズ・煮干しなど

4-5.悪化させるものとは

お風呂に入ったとき、浴槽のお湯をそのまま洗顔に使っていませんか? 湯温は顔の皮膚には熱すぎ、乾燥が悪化する要因となります。たとえ、寒い時期であっても、洗顔は約32℃のぬるま湯を使ってください。手をつけてみて「やや冷たいかな」と感じる温度が目安です。
また、顔を洗うときやタオルでふくときも、ゴシゴシこすってはいけません。乾燥肌は普通肌よりも敏感な状態で、刺激を与えすぎると状態が悪化します。できる限り、やさしく丁寧に扱うことが大切です。

4-6.子どもや赤ちゃんについて

子どもや赤ちゃんは、大人よりも皮膚がやわらかく薄めです。大人よりもデリケートな肌で、皮脂の分泌量も安定していないことから、肌トラブルになりやすい傾向があります。
子ども・赤ちゃんが乾燥肌になったときは、保湿が第一です。入浴後はすぐに保湿クリームを塗ってあげてください。赤ちゃんでも使える、天然原料100%の保湿クリームが良いでしょう。
また、保湿と血行を良くする働きがある軟膏(なんこう)を使うのも方法の1つです。

4-7.注意点

冬場は室内を暖かくするために、暖房器具を使うことが多いでしょう。しかし、暖房器具によって部屋は温まりますが、湿度が下がってしまいます。湿度を保ち続けるために、加湿器を上手に使ってください。室内での過ごし方が、肌に影響することを覚えておきましょう。

05. 肌の乾燥予防について

肌の乾燥を防ぐために、できることがたくさんあります。誰もが簡単にできる内容なので、ぜひ心がけてください。

5-1.栄養について

脂っこいものや甘いものの食べすぎ・外食などの偏った食生活は、肌の水分を減らし、保持力が失う原因となります。偏った食生活をしている方は、栄養バランスの整った食事を心がけてください。ビタミン類が多く含まれている野菜・果物類を積極的に摂取していきましょう。

5-2.生活習慣について

睡眠不足・過剰なストレス・運動不足・昼夜逆転生活などの不規則な生活習慣も、肌の乾燥を悪化させる要因です。栄養のある食生活・1日7時間の睡眠・適度な運動を心がけてください。睡眠はホルモンバランスを整え、適度な運動は肌代謝の活性化につながります。

5-3.サプリメントの取り入れ方について

「栄養が足りていないな」と思ったときは、サプリメントを取り入れてください。サプリメントは、栄養が凝縮されているので、食事と一緒に摂(と)ることで相乗効果が期待できます。

5-4.やってはいけないこと

暴飲暴食や夜更かしをしてはいけません。睡眠不足や食生活の乱れは乾燥肌の悪化につながります。また、ストレスは自律神経を乱れさせ、肌の代謝が悪くなる要因です。ストレスを感じたときは、運動をしたり、音楽を聴いたりするなどリラックスを心がけてくださいね。

06. 肌の乾燥に関してよくある質問

肌の乾燥に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.症状で考えられる病気とは?
A.皮膚がカサカサに乾燥するほか、手足・膝(ひざ)などの皮膚がはがれ落ちたり、赤みやひび割れを起こしたりするときは、皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)が考えられます。また、目立った異常がないのに皮膚がかゆい場合は、皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)という病気の可能性があるでしょう。

Q.正しい洗顔のやり方が知りたい
A.洗顔料をしっかり泡立ててから、泡で肌を包みこむようにやさしくマッサージします。そのときに、こすったり、ゴシゴシ洗ったりしてはいけません。なかなか泡が立たないときは、泡立てネットを利用してください。そして、すすぎを念入りに行い、最後は冷水で流します。洗顔後、肌が適度につっぱる状態が理想的です。

Q.スキンケア商品の選び方とは?
A.低刺激かつ高保湿効果のある成分が含まれている商品を選んでください。特に、セラミドを配合した化粧水は、高保湿効果が期待できます。ほかにも、ヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンなどの成分が含まれているタイプがおすすめです。

Q.紫外線対策は何をすべきか?
A.紫外線対策は、年間を通して行うことが大切だといわれています。日焼け止めクリームを塗る・UVカットの帽子・ストールを身につけるなど、外出時は紫外線対策を徹底しましょう。また、紫外線を浴びたときは、その後のスキンケアを忘れないようにしてください。

Q.インナードライ肌とは?
A.肌の表面は脂っぽいのに、内側は水分量が少なく乾いている状態をインナードライ肌といいます。皮脂が多いのにつっぱり感がある・乾燥しているのにニキビができる方は、インナードライになっているかもしれません。肌の代謝が悪くなっているため、規則正しい生活習慣に改善しながらスキンケアを徹底していきましょう。

07. まとめ

いかがでしたか? 肌の乾燥は、角質にある水分が少なくなり、カサカサとした状態のことです。肌の乾燥が常態化すると、乾燥肌から敏感肌に悪化するおそれがあります。乾燥を防ぐために、日常生活を見直して正しいスキンケアを徹底してください。基礎知識を身につけておけば、肌の乾燥から脱出できるでしょう。