動的ストレッチと静的ストレッチの違いと効果を調べてみた

動的ストレッチと静的ストレッチの違いと効果を調べてみた

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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ストレッチには大きく分けて、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類があります。とはいっても、目的によってストレッチの方法は異なるものです。それぞれのストレッチにどのような違いがあるのか検証してみました。上手にストレッチを組み合わすことで、より高い効果を期待できるため、自分にあったストレッチの方法をどうぞ見つけてください。

動的ストレッチとは

1-1.動的ストレッチって何?

基本的に筋肉を反復して動かすものはすべて動的ストレッチと考えてよいでしょう。典型的な例としてラジオ体操を思い浮かべてください。ラジオ体操は関節の可動域を広げながら、筋肉をほぐすようにプログラムしたものです。動的ストレッチは別名でダイナミックストレッチとも呼びますが、必ずしもダイナミックな動きが求められるわけではありません。アスリートが行うストレッチから健康管理のために行うものまでさまざまな方法が動的ストレッチに分類されています。

1-2.動的ストレッチをおすすめする理由

動的ストレッチは、筋肉と関節の動きをよくする効果があります。そのため、トレーニングを行う際の準備運動としておすすめです。筋力トレーニングと混同してはいけませんが、動的ストレッチを行うだけでも筋力の増強効果はあります。また、健康増進のために日常のトレーニングとして行うのもよいでしょう。筋力と関節の動きに柔軟性が生まれるため、ケガの予防にも効果的です。

1-3.目的に応じた動的ストレッチの方法

動的ストレッチは、筋肉に大きな負担をかける筋力トレーニングとは異なります。どのような動的ストレッチでも、まずは心拍数を上げていく簡単なストレッチを最初に行いましょう。ラジオ体操のような基本的なストレッチやウォーキングがおすすめです。日頃から運動の習慣があるならば、ジョギングから始めるのもよいでしょう。体全体をバランスよく動かすストレッチを計画してください。ストレッチの際に意識しておきたいのは、筋肉の温度と柔軟性を高め関節の可動域を広げることです。ですから、それぞれの関節や筋肉を全体的に動かすようにして、バランスのとれた動的ストレッチを行ってください。

静的ストレッチとは

2-1.静的ストレッチと動的ストレッチの違い

静的ストレッチは筋肉を伸縮する運動ではありません。簡単に言うなら、筋肉を伸ばしたままにするストレッチです。ラジオ体操などは簡単なストレッチだと思う方も多いようですが、関節の曲げ伸ばしを行うものはすべて動的ストレッチとなります。静的ストレッチは、筋肉の血流をよくするために行うものです。もちろん、体が柔軟になる、心身のリラックスとなる、体のこりがほぐれるなど、ほかにも多くの効果があります。

2-2.静的ストレッチをおすすめする理由

動的ストレッチなどの運動を行った後、筋肉には乳酸などの老廃物が蓄積しています。筋肉の伸縮によりエネルギーが発生すると老廃物が生まれるのです。筋肉の血流をよくして、筋肉に残った疲労物質を排出するのが静的ストレッチの目的となります。静的ストレッチによって筋肉の老廃物を排出しないなら、運動をしたのに体には老廃物がたまってしまうのです。ですから、静的ストレッチは運動後の筋肉を正常にするために行うものとして覚えておきましょう。もちろん、運動をしないときの静的ストレッチにもリラックス効果や血のめぐりをよくするなどの効果があります。ですから、庭仕事などの作業で疲れたときにも静的ストレッチを行うようにしてください。

2-3.目的に応じた静的ストレッチの方法

静的ストレッチは、動的ストレッチの後に行うことをおすすめします。注意しておきたいのは、アスリートが記録を伸ばすために行うストレッチとしては、静的ストレッチよりも動的ストレッチのほうがよいという点です。ですから、静的ストレッチは運動や競技の前ではなく、運動後に行ってください。いずれにせよ、アスリートとして記録を伸ばすことが目的であるなら、プロが組んだストレッチのプログラムを活用しましょう。運動後や健康のために行う静的ストレッチは、関節の可動域をぎりぎりまで動かして20秒とめるのが基本の方法です。血流をよくして老廃物が流れるのが目的であるため、筋肉を伸ばして静止することを意識してください。関節はゆっくりと伸ばします。力をいれすぎないようにしましょう。激しい運動にならないように注意して、自分で気持ちがよいと感じる範囲で行うのがコツです。

ケガ防止に静的ストレッチは効果的か

3-1.ケガ防止への効果

静的ストレッチは、アスリートが競技や運動の前にケガ防止を目的として行うものではありません。しかし、普段の生活の中でケガを防止するための効果はもちろんあります。体をやわらかくする前屈のストレッチが、ぎっくり腰の予防に効果があるのと同様です。静的ストレッチは血のめぐりをよくする効果もあるため、毎日の健康維持にもよい効果があります。

3-2.ストレッチは組み合わせるのがおすすめ

最もよい方法は、動的ストレッチと静的ストレッチを組み合わせたプログラムを作ることです。動的ストレッチのほうが筋肉や関節への働きかけは大きくなります。静的ストレッチは、筋肉をゆるめ関節の可動域を広げる効果はありますが、動的ストレッチのような筋力の増強は期待できません。筋肉への働きかけが大きい動的ストレッチを行い、その後に筋肉や関節を守るため静的ストレッチを行いましょう。

3-3.人にも役立つストレッチを学ぼう

このように、ストレッチには種類があり、その方法や手順を知っているかいないかで違いが生まれるものです。ストレッチを正しい方法で行うなら、より大きな効果と健康増進を期待できます。大切な体を守り、効果的にストレッチを行うためにも、改めてストレッチを学ぶのがおすすめです。その知識を就職や開業に生かす可能性も広がるでしょう。家族や友人に教えてあげるだけでも喜ばれます。

まとめ

動的ストレッチと静的ストレッチは組み合わせて行うものです。効果的なストレッチを行うために、

  • 動的ストレッチは筋肉の伸縮があるが、静的ストレッチは筋肉を伸ばす
  • 静的ストレッチは筋肉の老廃物を排出するために行う
  • 静的ストレッチは動的ストレッチの後に行う

などの点を念頭において行いましょう。

健康増進やケガの防止など多くの効果が期待できるストレッチですから、しっかりと方法を学んで自分の習慣にしたいものです。