魚の骨が喉にささった時の正しい取り方

魚の骨が喉にささった時の正しい取り方は? 昔ながらの方法は危険?

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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魚を食べているとき骨が喉に刺さったという経験をしたことがある方は多いと思います。魚の骨を取るためにはご飯を丸呑みするとよいといった話を聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、こうした方法は危険ですし、かえって骨が喉深くに刺さってしまう恐れがあります。

そこで今回は、魚の骨が喉に刺さった場合の正しい取り方をご紹介しましょう。

魚の骨が喉に刺さったときの取り方を知りたい方や魚を食べる機会が多い方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

魚の骨が喉にささるのはどんなとき?

この項では、魚の骨が刺さりやすい場所や放っておくとどうなるかなどをご紹介します。どんな魚の骨が刺さりやすいのでしょうか?

1-1.魚の骨が喉にささる理由

食べ物を食べると、歯で噛み砕かれた食物は喉を通って食道へと運ばれていきます。このとき、魚の骨が喉の粘膜に引っかかったり刺さったりすることがあるのです。骨の太さや大きさによってささり具合は異なり、単に引っかかっているだけの状態から粘膜にしっかりとささっているものまでいろいろあります。

1-2.こんな魚の骨に注意!

魚の骨は大きさも太さもいろいろあります。この中でも喉にささりやすいのが細く柔らかめの小骨です。このような小骨は身の中に残りやすく、舌の上でも気づきにくいでしょう。秋刀魚やあじなどの他、うなぎにも案外小骨が多いので注意が必要です。

1-3.骨がささったまま放置しておくとどうなる?

が喉にささっても、そのうち溶けるから放っておいても大丈夫と考える方もいるでしょう。しかし、食べ物を溶かす胃酸は胃の内部にしかありません。ですから、喉にささった骨が溶けることはないのです。食べ物を飲みこんでいるうちに自然に取れることもありますが、深くささっている場合は、いつまでも不快感に悩まされることになります。

1-4.高齢になるほど魚の骨がささりやすくなる

年を取ると感覚や物を飲みこむ力が弱くなり、魚の骨がのどにささりやすくなります。また、喉が炎症を起こして腫れている場合も若干ですが骨がささりやすくなることもあるでしょう。高齢になったら魚は骨の少ないものや、すでに加工して骨が抜かれているものを食べるといいですね。

喉にささった魚の骨の取り方

では、喉に骨がささった場合はどのように取ればよいのでしょうか?この項では骨の取り方をご紹介します。

2-1.食べ物を丸呑みは絶対NG!

魚の骨が刺さったら、ごはんやお餅を少量丸呑みするといいという話を聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、お餅やごはんにささった骨を抜く効果はありません。それどころか、窒息の危険があります。最近ではこんにゃくゼリーを丸呑みするという方法も試されているそうですが、喉につまらせたら大変なことになるので絶対に試さないようにしてください。

2-2.うがいをしてみる

を飲みこんだだけでは、喉に深くささることはあまりありません。骨がささったなと思ったら、静かにうがいをしてみましょう。水流が骨を押し流してくれる可能性があります。

2-3.ピンセットで抜く

喉の入り口に骨が引っかかっていたりささっていたりする場合は、ピンセットで抜くのも一つの方法です。ただし、ピンセットはアルコールなどで消毒してから使いましょう。子どもの場合は頭を膝の上に乗せて大きく口を開けさせ、ライトで喉の奥を照らしてみてください。骨が見える場合もあります。

骨が見えない状態で手探りで骨を探すことはやめましょう。ピンセットで喉の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。 

病院を受診した方がよい場合

  • 骨が喉にささり、痛くてしょうがない
  • タイなどの太い骨がささった
  • 高齢者や小さい子どもが喉に骨をさした
  • 喉から出血している

このような場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。特に喉の奥に骨がささっている場合は、医師でなければ取れないケースもあります。魚の骨がささったくらいと思わずに、痛い場合はできるだけ早く病院を受診しましょう。時間がたつほど骨は抜けにくくなります。周囲が化膿すれば厄介なことになるでしょう。

よくある質問

Q .柔らかい軟骨のような骨でもささる可能性はありますか?
A.柔らかい骨でも、歯で粉々に砕くことはできません。ですから細い骨でもささる可能性があります。

Q.歯科医では骨を取ってもらえませんか?
A.歯科医は歯の治療をする専門医ですから、喉の奥は専門外です。また、長いピンセットを備えていない病院が多いので、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

Q.骨がささらないようにするにはどうしたらよいでしょうか?
A.小さい子どもや高齢者には骨のない切り身がおすすめです。それ以外の方は、よくかんで食べてください。しっかりかめば骨が舌に触ります。

Q.魚以外の骨がささることはあるのでしょうか?
A.ごくまれにですが、鳥の小さい骨がささることがあります。動物の骨は魚よりも硬いのですぐに耳鼻咽喉科を受診してください。

Q.骨を取った後も喉が痛みます。
A.喉が傷ついている可能性がありますので、耳鼻咽喉科を受診してください。雑菌が入りこんで化膿したら厄介です。

おわりに

いかがでしたか? 今回は喉にささった魚の骨のとり方をご紹介しました。ごはんを丸飲みするなどといった民間療法は窒息する可能性の方が高いので絶対にやめてください。数日しても抜けなければ耳鼻咽喉科を受診してください。