風邪に効く食べ物や効果的な食べ方は? 風邪を早く治すレシピも紹介

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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ウイルスが活性化する冬場だけでなく、季節の変わり目や疲れているときなどは、誰もが風邪をひきやすくなります。風邪をひいても仕事が忙しくて休めない、病院に行く暇がないという人も多いことでしょう。風邪をひくと、体はウイルスと闘っている状態のため、十分な休養と栄養補給が大切です。そこでこの記事では、風邪に効く食べ物やおすすめのレシピについて紹介します。

この記事を読むことで、風邪を治す食べ物について知識を得ることができます。風邪をひいても医者にかかれないときや、長引かせたくないときに参考にしてください。

1.風邪のときにおすすめの食べ物

風邪をひくと、発熱や咳で体力を消耗したり、食欲がなくなったりします。そんなときにはどんなものを食べればいいか、詳しく説明しましょう。

1-1.抵抗力や免疫力を高める食べ物が必須

風邪のひき始めは、細菌やウイルスと闘うために、抵抗力や免疫力を高めることが大切です。免疫物質のもととなる栄養素や代謝を促すビタミンやミネラルを積極的にとりましょう。

1-1-1.免疫機能を高めるビタミンC

風邪のときは、ビタミンCが体内で大量に消費されます。ビタミンCは、免疫力に関わる白血球の働きを高め、ウイルスを撃退する働きがあるので、風邪をひいたら積極的にとりたい栄養素です。ビタミンCが豊富な食べ物には以下のようなものがあります。

  • イチゴ
  • キウイ
  • かんきつ類の果物
  • ブロッコリー
  • 菜の花
  • ジャガイモ
  • サツマイモ

1-1-2.粘膜を保護するビタミンA

ビタミンAには粘膜を守る働きがあります。鼻・喉の粘膜を覆う粘液の材料がビタミンAとたんぱく質なのです。この粘液の働きで、ウイルスの侵入を防ぐことができます。ビタミンAを多く含む食品は以下のとおりです。

  • レバー
  • うなぎ
  • 緑黄色野菜(小松菜・春菊・菜の花・かぼちゃ・にんじんなど)

1-1-3.免疫機能を調整するビタミンD

ビタミンDは、免疫バランスを調整する役割があります。ビタミンの中で唯一、紫外線を浴びることで体内生成できますが、不足している分は食品から補うことが大切です。下記の食べ物から補うといいでしょう。

  • 魚類(イワシ・サケ・サンマ・サバなど)
  • 魚卵
  • きのこ類

1-1-4.抵抗力を高めるたんぱく質

たんぱく質は体をつくる主な材料です。免疫細胞を活性化させ、抵抗力をつけるために役立ちます。発熱するとたんぱく質の分解も進むため、以下の食品で補いましょう。

  • 白身魚
  • とり肉
  • 豆腐など大豆製品

1-1-5.エネルギーを生む炭水化物

すぐにエネルギー源になる炭水化物は、風邪のときの大切な栄養素です。発熱などによりエネルギーの消耗が激しい場合は、下記の食品で補いましょう。風邪のときには消化の良いものがおすすめです。

  • ご飯
  • うどん
  • パン
  • イモ類

1-1-6.新陳代謝を高める亜鉛

亜鉛は新陳代謝を活発にし、免疫機能を高める作用があります。「風邪のひき始めに摂取することで完治までの時間が短縮された」という調査結果もあるのです(カナダ・オンタリオ大学)。亜鉛は以下の食品に多く含まれています。

  • カキ
  • 赤身の肉
  • レバー
  • ナッツ類

1-2.体を温める作用のある食べ物

風邪のひき始めには、体を温めることが大切になります。なぜなら、体温を温めることで、ウイルスと闘うことができるからです。寒気がする場合は暖かい衣服を身につけ、体の中から温まる食べ物を食べましょう。

  • くず
  • ネギ
  • ニラ
  • にんにく
  • しょうが

ただし、にんにくやしょうがは胃腸が弱っている場合に食べすぎると胸焼けや胃炎の原因となるため、少量にとどめましょう。

1-3.消化の良い食べ物

どんなに風邪に効果的な栄養素でも、消化吸収できなければ意味がありません。風邪のときには胃腸が弱っているため、以下のような消化しやすい良い食べ物がいいでしょう。

  • うどん
  • おかゆ
  • スープ類
  • 豆腐

2.風邪のときの食事で気をつけるポイント

風邪のときには体が弱っているため、普段と同じような食事をとることができません。ここでは、風邪のときの食事で気をつけるポイントを解説します。

2-1.食欲がないときは無理に食べない

風邪のときは食欲がないことも多く、そんなときには、栄養をつけようと無理やり食べるのは逆効果です。特に、嘔吐があるときは症状が治まるまで絶食しましょう。ただし、水分補給は忘れずに行ってください。

また、熱が高いときには、冷たくて口当たりの良いものの方が食べやすいこともあります。そのような場合は、卵豆腐やプリン・アイスクリームなどを食べて様子を見ましょう。ただし、胃腸が弱っているときに冷たいものをとりすぎると、下痢をしやすくなります。少量をゆっくりと食べるよう心がけましょう。

2-2.水分をしっかりとる

風邪をひくと発熱や代謝で体から多くの水分が失われ、脱水傾向になります。そのため、こまめな水分補給を心がけてください。ただし、冷たい水は下痢や便秘の原因となるため、さゆなどの温かい飲み物をゆっくり飲むといいでしょう。また、常温の経口補水液・スポーツドリンクなら、水分と同時に電解質をとることもできます。

2-3.喉や胃腸を刺激する食べ物は避ける

風邪のときには胃腸が弱り、口内や喉が荒れることも多いものです。こんなときには、辛い・酸っぱい・熱いなど、刺激になる食べ物は避けましょう。

  • 香辛料(こしょう・唐辛子・カレー粉・わさびなど)
  • 酸味の強いもの(酢・レモン・梅干しなど)
  • 炭酸系飲料
  • 熱すぎるもの
  • アルコール類

2-4.消化の悪い食べ物は避ける

風邪のときは消化機能が低下しています。脂質・食物繊維は胃腸に負担をかけるので避けましょう。消化不良で下痢を起こすと、水分ばかりか大切なミネラルやビタミンまで排出してしまうことになるため注意してください。消化の悪い食べ物は以下のとおりです。

  • 揚げ物
  • 脂肪分の多い食事
  • 肉類
  • チーズ
  • ラーメン
  • 菓子類
  • 玄米
  • こんにゃく
  • 寒天
  • 海藻類
  • きのこ類

2-5.利尿作用のある飲み物・食べ物は避ける

カフェインを含む飲み物やカリウムが豊富な食物は利尿作用が強いことで知られています。利尿作用が強いと、脱水症状を起こすことがあるため、以下の飲食物はとりすぎないように気をつけましょう。

  • カフェインを含む飲み物(コーヒー・紅茶・緑茶・栄養ドリンク)
  • アルコール類(ビール・日本酒・ワインなど)
  • 瓜系の食物(スイカ・メロン・キュウリ・とうがんなど)

2-6.栄養バランスの良い食事を心がける

風邪で食欲がなくても、おかゆだけでは栄養が不足し体力が回復しないでしょう。とはいえ、症状がつらいときには、無理して食べる必要はありません。しかし、解熱後の回復期には消化の良いたんぱく質、ビタミンやミネラルを補給し、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

3.風邪を早く治したいときのおすすめレシピ

風邪に効く食べ物を使ったレシピを紹介します。

3-1.三白湯(サンパットン)

体を温めてくれる薬膳スープです。風邪のひき始めにおすすめします。土鍋でじっくり煮ると野菜の甘みが出るでしょう。

材料(2人分) 

  • 白菜 1~2枚
  • 白ネギ 4/1本
  • 大根 50g
  • しょうが 適宜
  • 水 300cc
  • 自然塩 小さじ1/8~1/4

作り方

  1. 大根は短冊切り、白菜は細切り、白ネギは斜め切りにする。しょうがはすりおろしておく
  2. 鍋を火にかけ、白ネギと白菜をから煎りする
  3. 水と大根を入れふたをしないで15分弱火で煮る
  4. 自然塩を一つまみ入れ味を調え、すりおろししょうがを加える

3-2.ポトフ

血行を促し体を温めてくれるしょうが入りポトフです。野菜は小さめに切れば食べやすく、加熱時間も少なくて済みます。

材料(2人分)

  • とりもも肉 小1枚(約200g)
  • にんじん 1/3本
  • かぶ 1個(葉付き)
  • しょうが 1かけ
  • 水 2カップ
  • ワイン 大さじ1
  • ローリエ 1枚
  • 塩小さじ 1/4弱
  • こしょう 少々

作り方

  1. とり肉は小さめの一口大に切り、塩こしょうをしておく。にんじんは小さめの乱切り、かぶは八割にしたものを横半分に、葉の部分は3cm長さに切る。しょうがは千切りにする
  2. 鍋にオリーブオイルを熱し鶏肉を入れる。焼き色がついたらしょうがを加え炒める
  3. 水とワインを加えて煮立たせる
  4. アクをとって弱火にし、かぶとにんじんを加え、ローリエと塩を入れて6~7分煮る
  5. 野菜が柔らかく煮えたらかぶの葉を加えてさっと煮てでき上り。仕上げにこしょうを振る

3-3.しらす雑炊

回復期に食べたい栄養価の高い一品です。消化にも優れ、エネルギー回復に役立ちます。

材料(2人分)

  • ご飯 200g
  • 卵 1個
  • だし汁 300g
  • 酒 大さじ1
  • 薄口しょうゆ 小さじ2
  • 塩 適量
  • ネギ 適量

作り方 

  1. ご飯を水で洗ってぬめりをとり、ザルに上げて水気を切っておく
  2. だし汁と酒を鍋に入れて沸騰させてからご飯を加え、薄口しょうゆと塩で味を調える
  3. シラスを入れてひと煮立ちさせ、溶き卵を流し入れる
  4. ひと混ぜして刻みネギをちらしたら完成

3-4.豆腐うどん

寒気がするときにおすすめのメニューです。そうめんで代用することもできます。

材料(2人分) 

  • 冷凍うどん 2玉
  • しょうが 1かけ
  • ニラ 50g
  • 長いも 150g
  • おぼろ豆腐100g
  • ダシ 2カップ
  • 濃口しょうゆ 大さじ1
  • 砂糖・みりん・料理酒 各大さじ1

作り方

  1. 長いもをすりおろし、ニラはざく切りにする
  2. 冷凍うどんは電子レンジで解凍する。時間はパッケージの表示を参考に、600Wの場合2袋で5分を目安に加熱する
  3. 鍋にダシ・調味料類を入れて沸かし、1を入れて塩で味を調える
  4. 温まった冷凍うどんを鍋に入れさらに3分煮込む
  5. うどんが柔らかくなったら豆腐を崩しながら加えてさっと煮て、仕上げにおろししょうがを加える

3-5.はちみつ大根ドリンク 

大根とはちみつは、殺菌効果と喉の炎症を鎮める働きがあります。喉が痛いときの強い味方です。

材料 

  • 大根 150g
  • はちみつ 100g
  • お湯 1/2カップ

作り方

  1. 大根を角切りにし、清潔なビンに入れてはちみつを注ぐ
  2. ひと晩以上置いて水が出たらシロップの完成(冬場は常温で2週間・夏場は冷蔵庫で3週間保存可能)
  3. カップにシロップを大さじ1~2杯入れ、お湯で割る

まとめ

今回は、風邪に効く食べ物について解説しました。一日も早く治したい風邪は、こじらせる前に対処することが大事です。つらい症状は薬で対処しながら、風邪に効く食べ物を上手に取り入れることで、風邪の早期回復につなげましょう。