花粉症の種類を知りたい? 時期や対処法を詳しく教えます!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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毎年多くの人が、花粉症の症状で悩んでいますよね。春先からは毎日テレビなどの天気予報で花粉情報が流されるなど、もはや国民病のひとつと言っていいでしょう。さて、花粉症にもさまざまな種類があります。人によって、反応する花粉の種類が違い、症状の出方も異なるものです。そこで、今回は、花粉症の種類について、時期や対処法などを併せて詳しく解説します。

この記事を読むことで、花粉症の種類について詳しく分かります。つらい症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

1.花粉症を引き起こす花粉の種類は?

最初に、花粉症を引き起こす花粉の種類について、詳しく解説します。

1-1.花粉の種類にはどんなものがある?

花粉は、木から飛来する木本花粉(もくほんかふん)と草花から飛来する草本花粉(そうほんかふん)に分けることができます。それぞれの主な種類は、以下のとおりです。花粉症を引き起こす種類は、意外と多くあることが分かります。

  • 木本花粉(もくほんかふん):スギ・ヒノキ・シラカンバ
  • 草本花粉(そうほんかふん):イネ・ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ

1-2.季節ごとにどんな種類がある?

主な花粉の種類を季節ごとに分けると、以下のようになります。

  • 春:ヒノキ・スギ
  • 夏:イネ・シラカンバ
  • 秋:ヨモギ・ブタクサ・ナカムグラ
  • 冬:スギ

1-3.花粉の種類を地域別に解説

地域によっても、花粉の種類が異なるものです。具体的には、以下を参考にしてください。シラカンバは、主に北海道と東北地域で見られることが分かります。

  • 北海道および東北:スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ・シラカンバ
  • 関東・中部・関西・九州:スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ

1-4.花粉の種類に関する最近の傾向

花粉症の種類では、スギやヒノキが有名です。しかし、実際にはほかの種類でアレルギー反応を起こす人が多くいます。どうもおかしいと思って検査をしたら、ブタクサに反応したという例もあるのです。花粉症を引き起こす種類がスギやヒノキ以外にもあることが認知されることで、適切な治療を受けられる人が増えてきたと言えるでしょう。

2.花粉の飛散時期や飛散量について 

花粉の飛散時期や飛散量について、詳しく解説しましょう。

2-1.主な花粉の飛散時期

主な花粉の飛散時期のピークは、以下のとおりです。

  • スギ:2~4月ごろ
  • ヒノキ:3~4月ごろ
  • イネ:5~6月ごろ
  • シラカンバ:5月ごろ
  • ブタクサ:8~9月ごろ
  • ヨモギ:8~9月ごろ
  • カナムグラ:9~11月ごろ

2-2.飛散期間が長いものや飛散量が多いものは?

飛散期間が長く、かつ、飛散量が多い花粉としては、スギが代表的です。飛散時期はほぼ1年中で、特に2~4月までは大量に飛散します。飛散量が多い花粉で有名なのは、ヒノキです。ヒノキの飛散時期は2~6月ごろですが、飛散量のピークは3~4月ごろとなります。スギの花粉と飛散量のピークが重なり、いずれも全国各地に植樹されているため、患者数が特に多いのが特徴です。また、飛散期間が長い花粉としてはイネもあります。イネは、3~10月ごろまでが飛散期間です。ブタクサ・ヨモギ・カナムグラは、飛散期間は短めですが、8~9月ごろに飛散量が突出して多くなるので注意しましょう。

3.花粉症の種類を調べるには?

花粉症の種類を調べるために必要なことを解説します。

3-1.花粉の種類で症状が異なる?

花粉症とひとくくりにしても、花粉の種類により、症状が異なります。鼻炎は共通して起こるものの、目がかゆくなる人もいればまったくかゆくならない人もいるのです。また、花粉の種類によっては、果物など特定の食べ物に対するアレルギー反応が出ることがあることも分かっています。

3-2.主な症状でどの花粉が原因かチェックしよう

花粉の種類別に、主な症状を解説します。症状から、どの花粉が原因になっていそうか、チェックしてみてください。

  • スギ:鼻炎が主体だが、目のかゆみ・喉・皮膚の症状が見られることもある
  • ヒノキ:スギ花粉と同様の症状が見られる
  • イネ:鼻炎や目のかゆみが主体で、小麦アレルギーを併発しやすい
  • シラカンバ:鼻炎・目のかゆみ・くしゃみのほか、特定の果物による口腔(こうくう)アレルギーを併発しやすい
  • ブタクサ:鼻炎・目のかゆみのほか、喘息が見られることもある
  • ヨモギ:鼻炎・鼻づまり・目のかゆみなどが主な症状
  • カナムグラ:鼻炎・目のかゆみのほか、特定の果物による口腔(こうくう)アレルギーを併発しやすい

4.花粉症の対処方法

花粉症の対処方法で、主なものを詳しく解説します。

4-1.外出時にマスク・眼鏡などで防御する

外出時には、花粉が体内に入らないようにマスクや眼鏡などで防御しましょう。花粉症対策用のものがおすすめです。着用時は、顔に密着させるようにし、すき間を作らないようにしましょう。また、こまめに取り換えや掃除を行い、花粉がついたままで着用しないことが大切です。

4-2.身の回りから花粉を除去する

花粉は、風に運ばれたり人に付着したりして、家の中まで入り込みます。家に入るときに、持ち込まないように払ったり粘着テープで取り去ったりしましょう。また、花粉症が気になる時期には、徹底的に掃除をして花粉を除去してください。空気清浄機を活用すると、24時間花粉対策ができておすすめです。また、ふとんを屋外に干すと花粉がついてしまうので、ふとん乾燥機などで対応するといいでしょう。

4-3.点鼻薬や目薬を使用する

花粉症の症状が出ているときは、適宜、点鼻薬や目薬を使用しましょう。耳鼻科や眼科などを受診し、処方を受けると安心です。不快な症状を抑えることができ、日常生活が楽になります。ただし、点鼻薬や目薬も過度に使用すると逆効果です。使用頻度と量を守り、使いすぎないようにしてください。

4-4.花粉が多い日の外出を控える

花粉が多い日は、外出をできる限り控えることが大切です。通勤・通学など、外出が必要な場合を除き、雨天時などに変更しましょう。休日の外出も、花粉が多いときはできるだけ取りやめることが必要です。外出時には、洋服や髪の毛に花粉が大量に付着します。外出した後は、家に入る前にきちんと花粉を払うなどして、できるだけ家の中に持ち込まないようにしましょう。

4-5.アルコール・タバコ・刺激物を控える

アルコールやタバコ・刺激物は、粘膜が荒れやすいため、控えましょう。特に、春は花見や歓送迎会が多く、アルコールを摂取する機会が多くなるので注意してください。タバコは、受動喫煙も心配です。飲食店を利用するときには、禁煙もしくは完全分煙しているところを利用しましょう。辛いものが好きな人は、花粉症の症状が出ているときは我慢したほうが賢明です。

5.花粉の種類や時期に関するよくある質問

最後に、花粉の種類や時期に関するよくある質問に回答します。それぞれ確認し、役立ててください。

Q.どんな花粉に反応しているのか分からない場合は?
A.時期や症状から自己判断できないときは、病院でアレルギー検査を受けましょう。すると、どんな花粉に反応しているかハッキリ分かります。反応した花粉が多く飛来しているときは、特に気をつけて過ごしてください。

Q.複数の花粉の種類に反応することもある?
A.あります。スギの花粉だけに反応すると思い込んでいた人が、実はヒノキにも反応していたということもあるのです。花粉の飛散時期をすぎても症状が治まらない・1年中花粉症の症状が続くなどの場合は、複数の種類に反応している可能性が高くなります。また、重症化しやすいので注意しましょう。

Q.口腔(こうくう)アレルギーがある人は、花粉症になりやすいのですか?
A.口腔(こうくう)アレルギーの人が、花粉症を発症しやすいかどうかは断言できません。しかし、花粉症と口腔(こうくう)アレルギーを併発することがあるのは事実です。特定の季節になると鼻水が止まらない・目のかゆみがあるなど、花粉症のような症状が見られる場合は、受診してください。

Q.シラカンバに反応している場合、関西地方に引っ越せば改善しますか?
A.シラカンバは、北海道・東北地方が生息地域です。そのため、関西地方では花粉症の症状に悩むことはないでしょう。ただし、複数の種類に反応している場合は、シラカンバ以外の花粉が存在すれば、引き続き症状が出ます。

Q.現在ヒノキに反応している人が、後日ブタクサに反応する可能性は?
A.可能性はあります。花粉症を引き起こす種類が増えても不思議ではありません。花粉症は、どんなタイミングで発症するか、どんな種類の花粉に発症するか。断言できないのです。現在はヒノキだけに反応している状態でも、油断しないようにしましょう。

まとめ

今回は、花粉症の種類について詳しく解説しました。花粉症とひとくくりに言われますが、さまざまな種類があります。地域や季節によっても花粉の種類が異なるものです。症状の出方によって、どんな種類の花粉に反応しているのか分かります。適切に対処するためにも、花粉の種類を突き止めましょう。花粉症は、自分で対策・予防することもできますが、専門的な治療を受けることも必要です。腕のいい耳鼻科に相談し、適切な治療を受けることでつらい症状を軽減できるでしょう。