頭痛と吐き気が同時に起こる原因

頭痛と吐き気が同時に起こる原因は?解消法・予防法を紹介

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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頭痛は多くの方が悩んでいる体調不良の一つで、頭痛外来という専門の診療科もあるくらいです。頭痛と共に起こりやすい症状が吐き気。頭痛は軽く考えられがちですが、吐き気を伴う激しい頭痛の場合は命の危険がある重大な病気の症状であることもあります。そこで、今回は吐き気を伴う頭痛の原因と解消法をご紹介しましょう。

すぐ病院を受診するべき頭痛なのか自分で解消できる頭痛なのかの見分けがつくようになれば、いざという時にすぐ対処できます。頻繁に起こる吐き気を伴う頭痛に悩んでいるという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

頭痛が発生する
原因は?

この項では、頭痛が発生する原因とそれに伴う症状についてご紹介します。いったいどのような時に頭痛が発生するのでしょうか?

1-1.頭痛が発生しやすいときとは?

頭痛が発生するメカニズムはまだ完全に解明されていません。しかし、

  • 病気
  • 筋肉の緊張(肩こりなど)
  • ストレス
  • ホルモンバランスの乱れ(女性の場合)

この4つが頭痛の主な原因です。ですから、痛みを和らげるとともに頭痛が発生する原因を解決することが、頭痛発症を防ぐ有効な方法となります。

1-2.頭痛発症と共に併発する症状とは?

頭痛が起こる時、他の症状が伴うことがよくあります。
この記事のテーマでもある吐き気の他、

  • めまい
  • 発熱
  • 首や肩の痛み

等が起こりやすい症状です。このような症状が伴う頭痛の場合は病気の可能性が高く、症状によっては至急病院へ行く必要があります。

1-3.女性が頭痛に悩みがちなのはなぜ?

頭痛は年齢や性別に関係なく起こる症状です。しかし男女比を見ると女性の方が多く、頭痛に悩んでいる女性が多いことが分かります。女性に頭痛が起こりやすいのは、女性ホルモンの影響。女性特有の病気や月経・妊娠初期などに頭痛が発生しやすいのも、女性ホルモンの分泌バランスが崩れるためです。

吐き気を伴う頭痛が起きるのはなぜ?

この項では、吐き気を伴う頭痛が起きる原因の代表例をご紹介します。すぐに病院へ行ったほうがよいのはどのような時なのでしょうか?

2-1.風邪などの感染症にかかった場合

風邪に代表される感染症にかかった場合、複数の症状が同時に起こります。頭痛と吐き気が同時に起こることもよくあるのです。この場合は、発熱や関節の痛みなども同時に起こります。風邪の症状が治まっていくとともに、頭痛が起こる頻度も減っていくでしょう。

2-2.メニエール病や脱水症状など急に発症する病気

メニエール病というのは、耳の奥にある三半規管が異常を起こす病気です。めまいが代表的な症状ですが、この他に頭痛や吐き気が伴うことがあります。メニエール病を発症すると、前日までは元気でも朝起きた瞬間に乗り物酔いのような症状に襲われることがあるのです。

メニエール病同様、急に発症する病気に脱水症状があります。脱水症状は体から水分が失われ過ぎて発症する症状ですが、夏だけでなく冬でも条件によっては発症するのです。こちらも症状に頭痛と吐き気があり、一刻も早く対処しないと重篤な症状に陥ってしまいます。

2-3.筋肉のこりや神経の疲れ

長時間同じ姿勢を続けていると、肩や首の血流が悪くなり、コリとともに頭痛が起こることもよくあります。頭が締めつけられるように痛む緊張性頭痛の原因も肩こりや首のコリであることが多いでしょう。また、パソコンやスマートフォンを長時間見続けると視神経が疲れ、頭痛が起こることもあります。

2-4.女性ホルモンの乱れ

子宮内膜症や卵巣の病気などにかかると、女性ホルモンの分泌バランスが崩れます。病気ではありませんが、月経前や月経中もホルモンのバランスが崩れる人は多いのです。また、妊娠初期も妊娠を継続させるために女性ホルモンが普段よりもたくさん分泌されます。女性ホルモンの分泌バランスが崩れると、自律神経が悪影響を受けて頭痛を発症しやすくなるのです。

厄介なことに、子宮内膜症や卵巣の病気などは症状が進むまで自覚症状があまりありません。月経が近づいてくると吐き気を伴う頭痛が起きやすい方や、経血の量が多いという方は一度産婦人科を受診するとよいでしょう。

2-5.ストレス

強いストレスが長期間かかると、筋肉が緊張して血流が悪くなります。また、自律神経が乱れることもあるでしょう。すると、吐き気を伴う頭痛が発生しやすくなるのです。

2-6.脳内の病気

脳内出血・脳腫瘍・髄膜炎など脳内の病気でも吐き気を伴う頭痛が発生します。これらの病気になると、突然雷鳴頭痛と呼ばれる激しい頭痛と吐き気が同時に襲ってくることも多いのです。また、脳腫瘍の場合はがまんできないほどの吐き気と激しい頭痛が長期間続きます。このような症状が出たらすぐに病院を受診しましょう。

2-7.片頭痛や群発頭痛

特に何の病気でもないのに定期的に頭痛が起こる人もいます。いわゆる「頭痛持ち」と呼ばれる人で、頭痛薬が手放せないという方も多いのです。定期的な頭痛がなぜ発症するのかはまだ完全に解明されていません。筋肉のコリやストレス・自律神経の乱れなど複数の原因が合わさって頭痛が起こる方もいます。このような方の為に、近年は頭痛外来を設置する病院も増えてきました。また、群発頭痛というある時期に集中して激しい頭痛が起こる病気も注目されてきています。この病気は、1~2か月の間に集中して激しい頭痛がひんぱんに起こるのが特徴です。完治する治療は確立されていませんが、症状を抑える薬物療法を行います。

吐き気と頭痛の
セルフ解消法

病気以外が原因の頭痛は、自分である程度解消することができます。この項では、その方法をご紹介しましょう。

3-1.安静にする

頭痛が発生したら、目を閉じて横になりましょう。無理をして活動をしていると余計に悪化します。横になれない場合は、上着などを脱いでできるだけ楽な姿勢をとってください。目を閉じるだけでも頭痛の緩和に効果的です。

3-2.肩や首を温める

頭が締め付けられるような頭痛の場合は、首や肩のコリが原因の可能性があります。この場合は、首や肩も重苦しさを感じたり痛みを伴ったりすることがあるので、入浴などをして温めてみましょう。筋肉の緊張がゆるめば頭痛もやわらぎます。

3-3.片頭痛は冷やす

頭の片側だけが痛いという場合は、血管が広がって神経を圧迫している可能性があります。この場合は、痛みを感じる部分を冷やすと頭痛が和らぎやすいのです。この時の注意点は、急激に冷やさないこと。保冷材を使う場合はタオルに包んで当てましょう。

3-4.鎮痛剤を使う

ドラッグストアに行くと頭痛薬がたくさん並んでいます。市販の頭痛薬にも一定の効果が期待できますが、用法と容量を必ず守りましょう。頻繁に使いすぎると、薬物の使用が頭痛を引き起こす「薬物乱用頭痛」を発症することがあります。

病院での検査や
治療について

この項では、病院を受診する場合の注意点などをご紹介します。いったい何科を受診すればよいのでしょうか?

4-1.診療科目の選び方

吐き気を伴う頭痛で病院を受診する場合、併発している症状がないかを確認しましょう。激しいめまいがする場合は、メニエール病の可能性がありますので耳鼻咽喉科を受診してください。月経前になると頭痛が起こる場合や、月経が重いという場合は産婦人科を受診するとよいでしょう。

頭痛以外に症状がないという場合は、脳神経外科も選択肢に入れてください。かかりつけの内科などがあるという場合は、まずそこで診察を受けて紹介状を書いてもらうとよいでしょう。頭痛外来が最寄りの病院にあるという方は、そこを受診してください。

4-2.検査方法や治療方法

吐き気を伴う頭痛の場合は、レントゲン撮影やCT検査・血液検査などが行われます。また、問診も原因を突き止める重要な手がかりになりますので、いつ・どのような時に頭痛が起こりやすいかまとめておくとよいでしょう。治療方法は原因によって異なりますが、主に投薬治療が中心となります。

頭痛薬との
付き合い方

この項では、頭痛薬の利用法をご紹介します。頭痛薬は痛みを和らげる最も有効な方法ですが、乱用には注意しましょう。

5-1.頭痛薬の利用法

頭痛薬として使われる薬には、ロキソニンやアスピリンなどがあります。薬の商品名はいろいろありますが、医師から処方された場合は薬剤師が説明をしてくれるので、分からないことがあったら質問してください。頭痛薬は用法と容量を守ることが大切です。痛みを感じるたびにサプリメント感覚で飲んではいけません。

5-2.頭痛薬の副作用

鎮痛剤の代表格であるロキソニンは、胃が荒れるという副作用があります。ですから、胃薬と一緒に処方されることが多いので、併用してください。また、あまり薬物を乱用しすぎると耐性ができ、効きにくくなります。

5-3.漢方薬の使い方

漢方薬は時間をかけて体質を変えていく効果があります。ですから、体質的に頭痛が起こりやすい方には一定の効果が期待できるでしょう。今は漢方薬を治療に取り入れている病院が多いので、医師に相談すれば処方してもらえます。ただし、漢方薬に即効性は期待できません。激しい頭痛を今すぐ和らげたいという場合は、通常の薬を使いましょう。

頭痛の
予防法

この項では、頭痛の予防法をいくつかご紹介します。ちょっとしたことでも頭痛は防げるのです。

6-1.睡眠不足に注意する

睡眠不足になると頭痛が発生しやすくなります。夜はしっかりと寝て、規則正しい生活をするように心がけましょう。

6-2.適度に体を動かす

長時間同じ姿勢を続けていると、どうしても筋肉がこわばって血流が悪くなります。時間を決めてストレッチをするなど適度に体を動かしましょう。オフィスワークの方は、トイレに立ったついでに腕を回したり腰をひねったりするのも効果的です。

6-3.体を冷やさない

女性は下腹部から下半身を冷やすと月経が重くなったりホルモンバランスが乱れがちになったりします。若いうちは薄着でもあまり寒さは感じませんが、ヒートテックの下着などを利用して腹部や下半身を冷やさないように心がけましょう。

6-4.飲酒はほどほどに

お酒を飲みすぎると頭痛が発生しやすくなります。頭痛が発生しているときや、頭痛薬を飲んですぐの飲酒は控えましょう。お酒の中でも赤ワインは頭痛を誘発しやすい成分を含んでしますので、控えた方がいいですね。

頭痛に関する
よくある質問

Q.病気とそれ以外が原因の頭痛は、どうやって区別したらいいのでしょうか?

A.今まであまり頭痛を感じたことがない人が急に激しい頭痛を感じたり、安静にしていても全く症状が改善しなかったりする頭痛は病気の可能性が高いので、病院を受診してください。

Q.体質のせいで頭痛が発生するようですが、漢方薬で改善は可能でしょうか?

A.漢方薬は万能ではありませんが、一定の効果は期待できます。医師と相談して試してみるのもよいでしょう。

Q.群発頭痛が発症する原因はなんですか?

A.この病気はまだまだ分からないことが多く、原因もはっきりしていません。しかし、今は知名度も高まり症状を抑える薬も増えてきました。病院で適切な治療を受ければそれほど怖い病気ではありません。

Q.頭痛薬を飲むタイミングが分かりにくいのですが、どうしたらよいのでしょうか?

A.頭痛薬を飲むタイミングは人それぞれですが、安静にして治らなければ飲む、痛みが我慢できなくなったら飲むというふうに自分なりのルールを決めましょう。たとえ効きにくくても、一度に何錠も飲んではいけません。

Q.子どもの頭痛はどう対処したらよいのでしょうか?

A.病気でない場合は、ストレスから頭痛を訴えることも珍しくありません。いつどのように頭痛を訴えるのか記録を取っておき、小児科へ相談に行きましょう。場合によってはスクールカウンセラーに相談をすることも大切です。

吐き気と頭痛対策
まとめ

いかがでしたか? 今回は、吐き気を伴う頭痛の原因や対処の方法をご紹介しました。病気以外にもさまざまな原因で頭痛は発症します。脳出血やメニエール病など一部を除いて緊急性がないケースも多いのですが、かといって鎮痛剤に頼りっぱなしでもよくありません。生活習慣を見直し、解消法を試してみてください。