骨盤の痛みを改善したい

骨盤の痛みを改善したい! 原因を知って予防しよう

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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腰回りの重たい痛みや、骨盤周辺に違和感を抱くことはありませんか? 立ったり座ったりする日常的に行う動作で生じる痛み、慢性的に痛んでいる、押すと違和感がある、ズキズキした痛みを発しているなど、感じ方は人によって異なります。このような痛みは、骨盤が原因になっていることが多いようです。痛みを伴う症状は、1日も早く原因を知って、改善していきましょう。

ここでは、骨盤の痛みの原因などについてご紹介します。

骨盤に痛みが
起こる原因

骨盤の痛みは、特に女性に多く見られる症状です。骨盤の近くには、女性特有の臓器があり、これらに関連して痛みや不快感を引き起こしているケースがあります。また、原因によっては男性にも起こる可能性もあるので注意したいものです。骨盤の痛みが起こる原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

1-1.骨盤のずれや開き

骨盤のずれは、長時間同じ姿勢でいることが原因である場合が多く見られます。肥満によるケースもあるようです。これによって、ゆがみが生じてしまい、ずれが大きくなるにつれ、痛みが増してしまう可能性も。骨盤は、仙腸関節によって仙骨と腸骨という骨を支えています。骨盤のずれやゆがみは、この仙腸関節が原因で起こるものです。この部分は大変不安定な部分ですので、ゆがみが発生しやすい部位だといわれています。

骨盤の開きは、出産後の女性のほとんどが経験するもの。出産で開ききった骨盤が、バランス良く閉じることができずに開いている状態です。片側だけ開いている可能性もあります。これによって痛みや腰痛を感じることがあるようです。

1-2.女性器の異常

女性は、骨盤周辺にさまざまな臓器を抱えているものです。子宮・卵巣・卵管・膣(ちつ)などの女性器の近くには、膀胱(ぼうこう)もあって複雑な仕組みになっています。特に女性には月経があり、それに伴って痛みを引き起こしている可能性も考えられるでしょう。

月経や排卵による痛み、月経時以外でも痛みを感じる子宮内膜症、下腹部にしこりを感じる子宮筋腫、おりものや不正出血を伴うクラミジア感染症などがあげられます。骨盤と近い臓器で起こっている疾患は、骨盤に痛みを反映してしまう可能性もあるでしょう。

1-3.虫垂炎や膀胱(ぼうこう)炎

生殖器以外で痛みを引き起こす可能性が考えられるのは、虫垂炎や膀胱(ぼうこう)炎です。骨盤の痛みとともに、下腹部に激痛を感じるので、気づきやすい症状でもあります。虫垂炎の場合には、早期に外科的処置が必要な場合もありますので、早めに受診するように心がけましょう。

1-4.慢性前立腺炎

男性に最近増えてきている疾患として、慢性前立腺炎があります。長期間に、そけい部や下腹部に感じる痛みや不快感、残尿感や頻尿になるなど骨盤の痛み以外にも気になる症状を併発するのが特徴です。

骨盤の痛みの
改善策

疾患のための治療や外科的処置を必要とする場合を除いて、セルフコントロールできる痛み改善を積極的に行っていきたいですよね。長引く痛みは、慢性化してしまう可能性もあります。骨盤の痛みの改善策をご紹介しましょう。

2-1.あぐらストレッチ

温めてストレッチを施す方法です。温浴などでしっかり身体を温めてから、股関節を柔軟にする動きを行うことが効果的。骨盤周辺の筋肉が硬くなって、張っていることから痛みを伴っているケースが多く見られます。ストレッチは柔軟性を取り戻し、痛み改善につながることでしょう。

あぐらをかいた状態で、足裏を合わせて手で支えます。そのまま膝を床につけるようにゆっくり上下させてみましょう。力を入れず、リラックスした状態で行うといいでしょう。

2-2.おしりをストレッチ

おしりは骨盤を支えている筋肉の一つ。この筋肉を柔軟にしておくことで、骨盤の痛みを緩和できます。このストレッチは、おしりの筋肉を伸ばす動きです。やりながら、おしりの筋肉が引っ張られる感覚を抱いてみましょう。

寝ながら行うストレッチは、あお向けの状態で膝を抱え、肩へ引き寄せていく方法です。引き寄せている間、もう片方のおしりを床につけたままで行うように意識しましょう。

2-3.足の付け根

骨盤周辺の筋肉をほぐすためには、足の付け根付近のストレッチも効果的です。筋肉が硬くなれば、それだけ骨盤の動きが制限されることになります。しっかりほぐして、痛みを改善していきましょう。

片膝を立てて、上半身がまっすぐになるように意識します。膝を床につけている方の足は、つま先までピンと伸ばした状態が理想的です。そのまま身体全体を前傾させて、ゆっくり伸ばしていきましょう。

骨盤の痛みを
予防する方法

日常的な動作に支障が出ることもある、骨盤の痛み。普段から予防するためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

3-1.姿勢を正しく保つ

正しい姿勢は、骨盤への負担を軽減してくれます。かがんだ姿勢や猫背は、身体のラインが崩れ、本来必要のない部分に負荷をかけてしまい、骨盤に痛みが出ることも。

姿勢を正しくするために、1日1回はトレーニングを行い、意識づけしていくようにすると効果的です。壁に背をつけ、まっすぐ立ちます。頭頂部から引っ張られるように背筋を伸ばし、そのときに骨盤が持ち上がるように立つようにしましょう。これを繰り返すことで、正しい姿勢が身についていきます。

3-2.同じ姿勢を長時間続けない

デスクワークをする人やパソコンを長時間する人は、座ったままの姿勢が長く続いてしまいますよね。この体勢を続けることで、骨盤のずれやゆがみが生じてしまい、痛みを発生させる原因にも。

適度に休憩を設け、長い時間同じ姿勢を続けないように注意しましょう。そのときに、ストレッチで身体をほぐすとリラックスできます。

3-3.適度な運動で筋力アップ

骨盤の痛みが起こりやすい人は、筋力が低下しているケースもあります。適度に身体を動かし、骨盤周りの筋肉をつけることも大切です。激しい運動はかえって負担になりますので、ゆるやかな運動かウォーキングでもいいでしょう。

骨盤の痛み
まとめ

骨盤の痛みとその原因についてご紹介しました。

  • 骨盤に痛みが起こる原因
  • 骨盤の痛みの改善策
  • 骨盤の痛みを予防する方法

痛みの原因は、女性特有の症状である場合もあれば、男性でも起こり得る虫垂炎や膀胱(ぼうこう)炎、前立腺にかかわる疾患の可能性もあります。ずれやゆがみが原因で起こっている場合には、ストレッチを施すなどして筋肉を柔軟にしてあげることで改善していくでしょう。