腸内環境の改善方法が知りたい! 整えるポイントや生活習慣など解説

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腸内環境が整っている人は、健康的な体を維持し続けることができます。腸は便通や消化吸収に関与しているだけでなく、ホルモンバランス・免疫細胞・精神などの心身に大きな影響をもたらす器官です。健康や美肌は腸内環境に左右するといっても良いでしょう。しかし、「腸内環境を整えるには何をすべきか分からない」という方も多いはずです。

そこで本記事では、腸内環境の基礎知識から重要性・チェックリスト・改善方法について説明します。

  1. 腸内環境の基礎知識
  2. 腸内環境の重要性
  3. 腸内環境チェックリスト
  4. 腸内環境の改善方法・生活習慣や食べもの

この記事を読むことで、腸内環境の改善方法について詳しく知ることができます。気になる方や、健康的な体でいたい人は、ぜひ参考にしてください。

腸内環境の基礎知識

腸内環境を整えるためには、基礎知識を身につけることが大切です。腸のメカニズムや最近の傾向について、詳しく説明します。

1-1.腸内環境とは?

主に、大腸内部の環境のことを腸内環境といいます。大腸は小腸に続く器官で、医学的には盲腸から肛門(こうもん)につながる直腸までの部位です。口にした食べものの消化や、吸収する過程の中で便をつくりだす役割を担っています。腸内環境は、排便と深い関係を持っているため、環境が悪くなれば多くの人が悩んでいる「便秘」になるのです。

1-2.腸のメカニズムについて

腸内環境のカギをにぎっているのは、大腸内部に多数存在している「腸内細菌」です。私たちの大腸に潜んでいる腸内細菌は、およそ数100種類、100兆個にもおよぶといわれています。これらの腸内細菌は、全体の約7割が日和見菌(ひよりみきん)、約2割が善玉菌、約1割が悪玉菌です。善玉菌は体の健康維持に貢献し、悪玉菌は腐敗物質を生み出し健康に害を与えます。そして、日和見菌は善玉菌・悪玉菌のどちらにも該当せず、強いほうの菌に味方する菌です。悪玉菌が強ければ悪玉菌、善玉菌が強ければ善玉菌と同じ働きをします。これらの腸内細菌のバランスが整っているからこそ、食べものから栄養を吸収し、不要なものを便として排出できるのです。しかし、バランスが崩れてしまうと、腸内環境が悪くなります。

1-3.最近の傾向

腸内環境は、加齢によって悪化するものと考えられていましたが、近年は若い人にも腸内環境の乱れが目立ち始めるようになりました。その主な理由として挙がっているのが、生活習慣や食生活の乱れです。不規則な生活習慣・食生活をしている若者が増えてきており、腸内環境が乱れています。

また、腸内環境はストレスによって変化することが分かりました。現代はストレス社会といわれているため、過剰なストレスで腸内環境が乱れる人が増加しているようです。

腸内環境の重要性

健康を維持し続けるためには、腸内環境を整えることが必要です。重要性について知るためにも、腸内環境の悪化と病気・そのほかの悪影響について説明します。

2-1.腸内環境の悪化と病気について

腸内環境の悪化で引き起こす症状といえば、便秘が代表的ですよね。腸内環境が乱れて、便秘が続いているという人も多いのではないでしょうか。便秘が長く続けば続くほど、慢性化してしまい、腸内に悪玉菌が増え続けてしまいます。悪玉菌にとっては都合の良い環境になるため、便秘から抜け出せなくなるのです。便秘→悪玉菌の増加→腸内環境の悪化という悪循環が生まれます。
さらに、免疫力の低下やアレルギーにも関係しているのです。腸には多くの免疫細胞が集中しており、腸内環境が乱れるほど免疫細胞の活動が低下します。外部から侵入する病原菌やウイルスを食い止めることができなくなるでしょう。免疫バランスが乱れているとアレルギー反応も起こりやすくなるので要注意です。アレルギーに過剰反応する方は、腸内環境を整えていきましょう。

2-2.そのほかの悪影響

そのほかの悪影響としては、肌荒れや肥満があります。便秘になっているときに、肌荒れで悩んだことがある人も多いはずです。便秘中に肌が荒れるのは、腸内環境が悪化している証拠であり、腸の中でできた老廃物や毒素が体内を巡ります。お肌の基礎代謝が低下し、美肌を保つビタミンB2が少なくなるでしょう。
また、運動や食事制限をしても痩せない方は、腸内環境が原因になっている可能性があります。腸内に老廃物がたまり、血液がドロドロになって新陳代謝が低下するでしょう。栄養が細胞に吸収されず、脂肪として蓄積されるので太りにくく痩せにくい体質になります。

腸内環境チェックリスト

自分の腸内を直接見ることはできませんが、健康状態を確認することができます。チェックリストを以下にピックアップしてみたので、いくつ当てはまるのか、ぜひチェックしてみてください。

  • 普段から運動をすることがない
  • ストレスを過剰に感じることが多い
  • 便秘になりがち
  • アレルギーを持っている
  • おならの臭いがきつくなった
  • 朝食を摂(と)らない、または1日3食摂らない
  • お肌が荒れやすい
  • 毎日お酒を飲んだり、外食したりする
  • 睡眠時間が6時間以下

以上の項目に多く当てはまるほど、腸内環境が乱れている可能性があります。日ごろの生活や食生活を改めて見直したほうが良いでしょう。

腸内環境の改善方法・生活習慣や食べもの

腸内環境の改善は、生活習慣や食生活の見直しによってできます。日ごろの生活に気をつけることで、少しずつ改善できるでしょう。それでは、改善方法について詳しく説明します。

4-1.生活環境について

今、どのような生活を送っているのか、見つめなおしてみてください。昼夜逆転生活になったり、不規則な生活を送ったりしている人は、少しずつで良いので規則正しい生活に改善していきましょう。体内時計が狂っている場合は、必ず朝に起きて朝日を浴びてください。朝日を浴びることで、体内時計が元通りになります。また、十分な睡眠時間を確保するためにも、就寝前にゆっくりと湯船につかり、リラックス状態のまま寝てください。リラックスすることで、ストレス対策にもつながります。ストレスは腸内環境の乱れにつながるため、自分がストレス解消できる方法を見つけてくださいね。

4-2.食べもの・飲みものについて

栄養が偏ると、腸内環境が乱れて便秘になります。便秘を防ぐためにも、腸内環境を整える食べものや飲みものを積極的に摂取していきましょう。

4-2-1.代表的な食べものについて

腸内環境を整える代表的な食べものは、ヨーグルトや牛乳・チーズなどの乳製品です。特に、ヨーグルトは乳酸菌が多く含まれているのでおすすめします。乳酸菌は善玉菌の1種で、悪玉菌をやっつける役割も担っている菌です。特に、特定保健用食品として許可を取得しているヨーグルトは、科学的に効果が証明されています。直接、腸内へ乳酸菌を届けることができるので、ほかのヨーグルトよりも効果が期待できるでしょう。

4-2-2.栄養素

腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やすことが最大のポイントです。善玉菌を増やす栄養素といえば、オリゴ糖・食物繊維・グルコン酸などがあります。これらは、善玉菌のエネルギー源になるので、積極的に摂取してください。特に、食物繊維は、老廃物や毒素を洗い流す効果があります。野菜や果物に多く含まれているため、肉類よりも野菜中心の食事を心がけてください。以下に、乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維が豊富な食材をピックアップしてみました。

  • 乳酸菌:ヨーグルト・キムチ・チーズ・納豆・味噌(みそ)・塩麹(しおこうじ)など
  • オリゴ糖:玉ねぎ・キャベツ・じゃがいも・バナナ・大豆など
  • 食物繊維:切干大根(きりぼしだいこん)・アボカド・アーモンド・ごぼう・さつまいもなど

4-2-3.発酵食品

納豆・チーズ・しょうゆ・味噌・漬物・キムチ・パンなどの発酵食品は、生きた乳酸菌などの善玉菌が多く含まれています。発酵食品を日ごろの食生活に取り入れることで、善玉菌の増加につながるでしょう。なじみの深い食材ばかりなので、取り入れやすいと思います。飲みものでも、ウーロン茶・紅茶・甘酒・豆乳などがおすすめです。毎日飲むことで、栄養が吸収しやすくなります。

4-2-4.注目の食べもの

発酵食品や乳製品は、腸内環境のバランスに最適な食べものです。近年、腸内環境を整えるといわれている注目の食べものがあります。それは、「スーパー大麦」です。スーパー大麦とは、オーストラリア生まれのスーパーフードで、食物繊維を大腸まで届ける独自の食物繊維構造を持っています。消化されにくいでんぷんという意味を持つ「レジスタントスターチ」や、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維も多く含まれているのです。低カロリーで美肌効果やダイエット効果も期待できますよ。

4-3.運動について

規則正しい生活と栄養バランスの整った食生活、そして適度な運動が大切です。適度な運動は、腸のぜんどう運動が活発化するため、たまっている便や老廃物を押し流すことができるでしょう。運動が苦手な方は、軽めのウォーキングやストレッチ・筋トレから始めてみてください。毎日運動を続けることで、新陳代謝が上がり、腸の働きも活性化します。
さらに、体をリラックス状態にしてくれる副交感神経も高められるので、ストレス解消につながるでしょう。適度な運動を、毎日継続して実践することが大切ですよ。

4-4.そのほか

ほかの方法としては、サプリメントや漢方薬があります。便秘解消や腸内改善に役立つサプリメントが多数販売されていますが、あくまで補助的な役割です。サプリメントを服用すれば、必ず腸内環境が改善するとは限りません。栄養が上手に吸収できなかったときなどに、サプリメントで補いましょう。
また、漢方薬は体質改善が目的の東洋医学です。もともと冷え性の人や腸内環境が乱れやすい人・便秘が慢性化しやすい人におすすめします。効果が現れるまで、最低3か月間服用し続けていかなければなりませんが、自分の体質や症状に適した漢方を服用すれば効果が現れるでしょう。

4-5.効果について

腸内環境の改善は、すぐに実感できるものではありません。効果が実感できるまで時間がかかりますし、規則正しい生活や栄養バランスが整った食生活を継続して実践することが大切です。仕事が忙しくて途中で諦め、挫折してしまう人も多いでしょう。継続して実践するためには、毎日続けられることから始めるのがポイントです。続けられると思える改善方法から実践していき、改善意識を高めてくださいね。

4-6.注意点

善玉菌を増やすために、腸内環境を整える成分を毎日摂取し続けることが大切です。1日摂取したから良いというわけではありません。毎日補給し続けることで、腸内に存在する善玉菌の数が安定します。善玉菌は、年齢とともに腸内から少しずつ減るものです。将来の健康のためにも、早いうちから善玉菌のエサとなる栄養素を摂取していきましょう。

腸内環境にかんしてよくある質問

腸内環境にかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.腸内環境の乱れがもたらす病気は?
腸内環境の乱れをあまく見てはいけません。腸内環境の悪化によって発症リスクが高まる腸の病気がたくさんあります。たとえば、大腸がん・直腸がん・腸閉塞・過敏性腸症候群などです。大腸がんは、日本人女性のがん死亡率1位となっています。発症リスクを減らすためにも、日ごろの生活が大切です。

Q.便の形状で腸内環境が分かるのは本当か?
下痢をしている場合は、腸内で悪玉菌が優位になっている証拠です。水分量が少なく硬めの便で、黒みがかかっている場合も悪玉菌が増殖しているでしょう。腸内環境が整っているときの便は、適度な水分を含んでおり、バナナのような形状になっています。

Q.植物性乳酸菌とは?
腸内環境を整える成分として、植物性乳酸菌が注目されています。植物性乳酸菌は、生きたままの乳酸菌を腸内へ届けることができる成分です。植物性乳酸菌が豊富に含まれている、みそ・醤油などの大豆食品を摂取していきましょう。

Q.腸内フローラとは?
腸の中にある細菌が「お花畑」のように見えることから、腸内フローラと呼ばれるようになりました。腸内フローラは人それぞれ異なり、生活習慣・食生活・年齢などによって変化します。

Q.腸内環境が乱れる生活習慣・食生活は?
睡眠が確保できない・昼夜逆転生活などの不規則な生活や、インスタント食品・コンビニ弁当などの食生活は、腸内環境を悪化させる要因です。高カロリーの食べものやアルコールなども、NG行為となります。外食が続いている方は、極力、自炊を心がけてくださいね。

まとめ

腸内環境は、日和見菌・善玉菌・悪玉菌のバランスで整っています。悪玉菌の量が増えると、日和見菌も悪玉菌のような働きとなり、腸内環境が乱れるのです。整えるためには、善玉菌を増やす努力をしなければなりません。日ごろの生活習慣を改め、善玉菌のエサとなる栄養素を積極的に摂取していきましょう。適度な運動・規則正しい生活習慣・栄養バランスが整った食生活を毎日実践し続けることで、腸内環境が整い、健康的な体が維持できますよ。