耳のかゆみを覚える原因

耳がかゆい! かゆみを覚える原因とその対処法を紹介

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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耳の中がかゆくなる原因は?

はじめに、耳の中がかゆくなる原因の代表例をご紹介しましょう。何気なく行っていることが、かゆみの原因になることもあります。

1-1.耳掃除のやりすぎ

耳の中には迷走神経という神経が通っています。この神経を適度に刺激すると脳が快感を覚えるのです。ですから、耳かきが大好きでつい毎日耳の中をいじってしまうという方もたくさんいます。しかし、皮膚は刺激を与えすぎるとかゆみを覚えるのです。

また、耳垢には耳の中を保護する働きがあるため、耳垢を取りすぎると耳は過剰に耳垢を作りだします。これもまた、かゆみの原因となるのです。

1-2.皮膚の炎症

耳かきをやりすぎると皮膚が傷つく恐れがあります。特に、木製の硬い耳かきや小指の爪さきなどで耳かきをしている方は要注意です。この傷から細菌が入ると外耳道炎を発症します。

また、傷から真菌(かび)が侵入すると発症するのが外耳道真菌症です。どちらもかゆみの他痛みや灼熱感などを覚えます。外耳道炎や外耳道真菌症を発症すると自然治癒は難しいでしょう。耳鼻咽喉科で治療を受ける必要があります。

1-3.耳垢塞栓

耳垢塞栓(じこうそくせん)とは、耳垢で外耳がふさがったような状態になることです。耳垢は耳の入り口から1cmくらいのところに集中して発生しているので、耳掃除の仕方が悪いとかえって耳垢を耳の奥の方へ押し込んでしまいます。それがたまると耳垢塞栓になるのです。

また、湿った耳垢の方は水を吸うと耳垢が膨らんで耳の穴をふさぐこともあります。耳垢塞栓がひどくなると、耳が聞こえづらくなることもあるのです。こちらも、耳鼻咽喉科での治療が必要になります。

1-4.イヤホンなどの刺激

イヤホンや耳栓が耳の皮膚に刺激を与え、かゆみの原因になることもあります。また、イヤホンや耳栓を保存しておく場所が不適切ですと、雑菌が付着して耳の中で繁殖することもあるでしょう。

1-5.皮膚炎

アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎を発症していると、耳の中の皮膚にもかゆみがでることがあります。また、乾燥肌の方は耳の中の皮膚も乾燥しやすいため、空気が乾燥しているとかゆみが出ることもあるのです。この場合は、耳鼻咽喉科と併せて皮膚科での治療が必要になるケースもあります。

耳のかゆみを改善する方法

では、耳の中のかゆみを改善するにはどうしたらよいのでしょうか?この項では、その一例をご紹介します。

2-1.耳掃除の頻度を少なくする

耳掃除は本来3か月~半年に一度で十分と言われています。耳掃除をすると必ず耳の中がかゆくなるという方は、耳掃除をしばらくやめてみてください。これでかゆみが治まるようであれば、耳掃除のしすぎが原因です。また、プールや海で泳いだ後は綿棒を静かに耳の中へ入れて、水をぬぐいましょう。これで細菌感染も防げます。

2-2.綿棒やイヤホンを清潔に保存する

イヤホンや綿棒など、直接耳の中の皮膚に触れるものは清潔に保管しましょう。木製の耳かきを筆立などに文房具と一緒に保管している方もいますが、雑菌が繁殖しやすくなります。直接肌に触れるものは、ケースに入れて単独で保管しましょう。

イヤホンは、時折消毒用アルコールをしみこませたコットンなどで掃除するといいですね。

2-3.病院を受診した方がよいケース

  • 耳の中の皮膚から出血している
  • 耳の中の皮膚がむける
  • 耳の中の皮膚を触ると痛みを感じる
  • 耳の中がジュクジュクと湿っており、痛みを感じる

このような場合は、耳の中の皮膚が炎症を起こしている可能性があります。できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。また、耳の中に大きな耳垢がある感触がするが綿棒などでは取れないという場合も耳鼻咽喉科を受診しましょう。

2-4.やってはいけないこと

耳の中がかゆいからといって、指先や硬い耳かきで強く皮膚をこすってはいけません。そんなことをすれば余計に状態が悪化します。また、市販のかゆみ止め成分を含んだ軟膏などをむやみに塗らないことです。

皮膚炎の治療薬を皮膚科から処方されている方も、耳の中には不用意に塗らないように注意してください。かゆみが止まらない場合は皮膚科の主治医に相談をしましょう。