膝痛と歩き方の関係とは? 膝の痛みの予防法や痛い場合の注意点など

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
免責事項について

膝に痛みを感じている方は少なくありません。膝痛に悩んでいるのは高齢者だけではないのです。膝痛があると、歩行や階段の上り下りがつらかったり、外出がおっくうになってしまったりするでしょう。しかし、膝痛を放置して出不精になると、運動不足で健康にも悪影響を与えてしまいます。そこで今回は、膝痛と歩き方の関係や、膝に痛みがある方のためのポイントなどのご紹介です。

歩き方と膝痛について知りたい方や膝が痛い方に向けた内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

歩き方が原因で膝痛になる?

1-1.膝のメカニズム

膝があることにより、私たちは歩く・立つ・座るなどさまざまな動きをスムーズに行うことができるのです。膝は、大腿骨(だいたいこつ)・脛骨(けいこつ)の間にあり、体の衝撃を吸収してくれます。膝の半月板がクッションとなり、膝や腰を守ってくれるのです。

1-2.歩き方と膝痛の関係

歩くときは、膝に負担がかかりつづけます。膝は、平地の歩行で体重の2.5倍、階段では体重の3倍~3.5倍もの衝撃を受けているのです。悪い姿勢で歩くと、さらに膝に負担がかかってしまいます。

1-3.なぜ膝痛がおこるか

体重を落とせば膝が痛くならないのでは? とも思えます。確かに、体重を落とすことも膝痛には有効です。しかし、体重が少ない人でも、膝に負担がかかる歩き方をしていると膝痛になってしまうことがあります。次項より、歩き方の注意点をご説明しましょう。

膝痛にならない歩き方について

2-1.正しい歩き方とは

膝痛対策には、かばう動作をせず、全身を使った歩き方をしましょう。痛みがある箇所をついかばって歩いてしまいがちですが、この「かばう歩き方」はさらに痛みを生んで悪循環となってしまいます。痛みのため、ついつま先歩きをしてしまうという方は注意しましょう。

2-2.ポイント

正しい歩き方のポイントをご紹介します。全身を意識して歩くには、おへそから足が出ているイメージ・足の内側(親指側)に重心を乗せるイメージがポイントです。「膝を曲げよう」と意識しないで「腰から上を使って歩こう」と思うとうまくいきます。最初はゆっくりでいいので、正しい歩き方を体に覚えこませましょう。

2-3.注意点

膝痛を防ぐためには、足にあった靴を履くことも大切です。スニーカーやトレッキングシューズなど、歩きやすい靴を選びましょう。最近では、セミオーダーで足のサイズや形を計測して靴を作ってくれるところもあります。

膝痛の場合の歩き方について

3-1.膝痛の場合の歩き方とは

膝痛があるときは、上記のように、かばう動作になってしまいます。また、つま先やかかとなど一点から着地する歩き方になってしまうこともあるでしょう。歩くときにドンドンと音がする方は要注意です。歩くときのつま先の向きを確認することによって、よくない歩き方をしているかどうかチェックすることができます。進行方向に足の指(人差し指・中指)と膝の皿がきちんと進行方向を向いていることを意識しましょう。

3-2.コツ・注意点

膝痛の場合の、歩き方のコツをご紹介します。

  • 着地は足裏全体で行う
  • 後ろ足は踏み込まず、スッと引き上げる
  • 足の甲を伸ばす

鼻緒のある草履を履くことで、正しい足裏の使い方をすることができます。逆に、スリッパは足の指が不自然に反ってしまうのでNGです。

膝痛の予防方法

4-1.生活習慣

歩くとき以外の日常生活にも注意を配ることによって、膝痛をより軽減できるでしょう。たとえば、このような生活習慣がおすすめです。

  • マッサージやストレッチをとりいれる
  • 疲労をためない
  • 湯船につかって血行や体温をあげる
  • 定期的に運動をする

4-2.予防法

膝痛を予防するためには運動が有効です。ウォーキングの際は、上記でご紹介した正しい歩き方を意識してください。また、水中歩行・エアロバイク・自転車などは、膝に負担がかかりにくい運動として有名です。体重が増えすぎて膝痛が出てしまったという方にもおすすめできます。ただし、症状によっては運動を控えたほうがいい場合もあるので、医師や整体師と相談してください。

4-3.注意点

膝痛が我慢できない場合や、いつまでも痛みが続く場合は整形外科や整骨院に通いましょう。間違った自己療法を続けると、膝の痛みが治るどころか悪化してしまうことがあります。

よくある質問

Q.膝痛に効くストレッチなどはありますか?
A.足指をきちんと使うために、イスに座る際に、足の指先を床に付ける足指トレーニングがおすすめです。バレリーナのように、足指を丸めて床に接地しましょう。逆に、足の指の腹を床に付けると、指が上向きに反ってしまいがちですので注意してください。

Q.膝と健康の関係は?
A.膝痛がある方は、高血圧や糖尿病を併発している方が多いという傾向があります。膝の痛みのため運動不足になることが原因ではないかと考えられているのです。逆に、膝の痛みが取れれば活発になり外出や運動の機会が増えると言われています。

Q.急に膝痛が出てしまったのですが
A.ケガなど突発的な膝痛の場合は、アイシングや湿布で対応しましょう。炎症がある場合は冷やしてください。

Q.ウォーキングのポイントはありますか?
A.生活習慣の改善として運動を始める際は、歩く時間や距離を少しずつ延ばしていきましょう。また、歩く前には必ずストレッチをおこなってください。最初からはりきりすぎると、かえって膝に悪影響になってしまいます。最初の一週間は10分間だけと決めて、しばらく痛みが出ないことを確認したら12分、15分……とだんだん距離と時間を伸ばしていくとよいでしょう。復路の時間も忘れないように注意してください。

Q.膝痛に良い食習慣とは?
A.まず、体重が多い人はカロリーセーブを意識しましょう。脂質・糖分は控えめにし、タンパク質の多い食事を心がけてください。米を少なくし、そのぶん鶏肉や納豆・野菜など、おかずの量を増やすとよいでしょう。また、骨の形成を助けるためには、魚・豆類などを積極的に食べ、カルシウムの摂取量をあげてください。しいたけ・いわしなどは、カルシウムの吸収をアップするビタミンDが多く含まれるので、あわせて食べると効果的です。日光にもビタミンDが含まれます。定期的に日光にあたる習慣を付けましょう。

まとめ

膝痛と歩き方についてご紹介しました。膝に痛みがあると日常生活や歩行がつらくなってしまいます。日頃からの予防で、膝痛を防ぎましょう。すでに膝に痛みがある方は医師や整体師に相談しながら、歩き方や生活改善を意識してみてください。