ここ数年、パソコンの普及によって、仕事だけでなく趣味でもパソコンを使う機会が多くなりました。しかし、それに伴って、パソコンの使用による肩こりで悩む方が増えています。そこで、この記事では、パソコン使用時の肩こり対策について紹介しましょう。以下のポイントを押さえることで、つらい肩こりが劇的に改善されるはずです。
パソコンを使っていて肩こりになるのはなぜ?
肩こりは、筋肉の疲れや緊張によって、血液の流れが悪くなることで起こります。とくに、このような状況になりやすいのが、パソコンを使っている時です。なぜ、パソコンを使っていると肩こりが起こりやすいのか? 具体的な理由を見ていきましょう。
1-1.パソコンを使う時は姿勢が悪くなりがち
肩こりになる人の多くは、使用中の姿勢に問題があります。あなたも気がついたら前かがみになっていたということがあるのではないでしょうか? 机や椅子の位置・ディスプレイの高さや位置が適切に調整されていないと、どうしても前かがみになりがちです。これによって、首から肩・背中にかけての筋肉に大きな負担がかかり、肩こりが発生しやすくなります。
1-2.同じ姿勢での長時間作業が肩こりを招く
同じ姿勢での長時間作業も肩こりを招く原因です。とくに、集中して作業をしている時は、どうしても同じ姿勢をとり続けることが多くなるので注意してください。長時間同じ姿勢を続けていると、肩や首の筋肉が硬直し、血行不良となります。その結果、肩こりが発生するのです。
1-3.目の疲れも肩こりの原因に?
長時間ディスプレイを凝視することで起こる眼精疲労も肩こりの原因となります。これは、目の疲れによる不快感がストレスとなり、自律神経の働きが乱れるためです。自律神経の不調は体に様々な影響を与え、その一つとして血行不良もあげられます。つまり、眼精疲労が血行不良を起こし、これによって肩こりが引き起こされるというわけです。
パソコン使用による肩こり対策の方法
それでは、パソコンを使用することで起こる肩こりはどのように対策すればよいのでしょうか? パソコン使用時に実践するべき対策方法をまとめました。肩こりが気になる方は、ぜひ取り入れてみてください。
2-1.机・イスの高さやパソコンの位置を見直すことで姿勢が改善できる?
パソコンを使用する際、机・イスの高さやパソコンの位置について考えたことがありますか? 体に負担のかからない正しい姿勢でパソコンを使用するには、これらが非常に重要です。もし、今まで意識したことがないという場合は、以下のように調節してください。
2-1-1.イスの高さ
イスに深く腰掛けた際、足の裏が床につき、足首・ひざ・股関節が90度になる高さに調節します。イスの高さが調節できない場合は、足の下に台を置いて調節してください。
2-1-2.机の高さ
イスに深く腰掛け、リラックスしてキーボード・マウスに手を置いた際に、肘の角度が90度になるように調節します。
2-1-3.ディスプレイの高さと位置
目の位置から50センチほど離し、ディスプレイの上端が目線の高さと同じか少し下になるように調節します。
2-1-4.キーボードの位置
「H」と「J」キーがディスプレイの中央に来るように配置します。
このように調節することで、自然と背筋が伸び、姿勢の悪さによる肩こりを予防できます。
2-2.こまめに休憩を取ることが大切!
パソコンを使う時は、こまめに休憩を取ってください。長時間のパソコン使用は、眼精疲労や筋肉の硬直を招き、肩こりを引き起こします。1時間に10分〜15分程度休憩をとり、遠くの景色を見るなどして目を休めるようにしましょう。
2-3.ディスプレイの明るさを変えると肩こり予防になる?
パソコンを使用する時のディスプレイの明るさも肩こりに大きく関係しています。これは、ディスプレイの明るさと部屋の明るさが合っていないと、目が疲れやすくなるためです。一般的に購入時のディスプレイは明るすぎる設定になっているため、室内と画面の明るさが同じくらいになるよう調節します。また、ディスプレイに照明の光が反射する場合は、パソコンや照明の場所を変えたり、反射を防ぐフィルムを貼るなどして対応してください。
パソコンを使っていて肩こりを感じた場合はどうしたらいい?
これまで肩こりの予防方法を紹介してきましたが、すでに肩こりがある場合はどのように対策すればよいのでしょうか? 肩こりを解消するための方法を3つ紹介します。
3-1.肩こりに効果的なツボはここ!
肩こり解消にはツボ押しが効果的です。肩こりに効くツボは全身にありますが、とくに速攻性のある3つを紹介します。肩こりがつらい時は以下のツボを刺激してください。
3-1-1.天柱(てんちゅう)
首の後ろにある太い筋肉の両外側を上に向かって辿り、頭蓋骨にあたる部分のくぼみにあるのが天柱です。筋肉の緊張をほぐし血行を良くする作用があり、肩こり解消のほか、眼精疲労・肉体疲労・精神疲労といった様々な疲労にたいしても効果が期待できます。親指以外の4本で頭を支えながら、親指の腹を使って持ち上げるように刺激してください。
3-1-2.肩井(けんせい)
首の根元と肩の真ん中にあるツボです。このツボを刺激することで、頭部や肩周辺の血行が促進され、肩こりや頭痛が和らぎます。ただし、強く押しすぎると脳貧血を引き起こす恐れがあるため、痛いけど気持ちいいくらいの強さを心がけてください。
3-1-3.手三里(てさんり)
手の平を上にして曲げた肘関節の外側から手首に向かって指3本分のところにあるツボです。肩こりだけでなく、全身の疲れ・胃痛・胃もたれにも効果があります。軽く気持ちいいくらいの強さで刺激してください。
3-2.肩こりに効果のある肩甲骨はがしって何?
ここ最近、肩こりに効果的なストレッチ方法として話題となっているのが肩甲骨はがしと呼ばれる方法です。肩甲骨を動かすことで、血流が良くなり、肩こり解消が期待できます。具体的なやり方は以下の通りです。
- 顔の前で手を組み、両肘をくっつけます。
- そのままの状態で腕を頭の上まで伸ばしていきます。
- これ以上、伸ばせないというところで腕を開き、後ろに反らせます。
※肩甲骨の動きを意識しながら1〜3を繰り返してください。
3-3.肩を温めて血行不良を改善!
肩こりの解消には肩を温める方法も効果的です。濡れたタオルを電子レンジで1分ほど温め、首筋から肩の上に乗せてください。これによって、血行不良が改善され、肩こりが楽になります。ただし、痛みがある場合は温めることで悪化する恐れがありますので、自分で判断せず専門家に相談しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、パソコン使用時の肩こり対策について紹介しました。
- パソコンを使っていて肩こりになるのはなぜ?
- パソコン使用による肩こり対策の方法
- パソコンを使っていて肩こりを感じた場合はどうする?
以上のポイントを押さえて、パソコン使用で起こる肩こりを予防しましょう。
肩こりにならないための一番のポイントは、正しい姿勢で作業できる環境作りです。まずは、普段パソコンを使っている時の机・イスの高さを見直しみてはいかがでしょうか?