肌荒れに悩んでいる妊婦

肌荒れに悩んでいる妊婦さん必見! 妊娠中の肌荒れ対策

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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妊娠をしたら急に肌が荒れるようになった。妊娠中に肌質が変わり、ケアが大変。このような悩みを抱えている妊婦の方はいませんか? 妊娠中はただでさえ月単位で体が変化していって大変なのに、その上肌荒れまでに悩まされれば参ってしまいますね。妊娠中に肌が荒れるのには、妊娠中ならではの理由があるのです。

そこで今回は、妊婦肌荒れの原因を対策方法と共にご紹介しましょう。

原因と対策方法が分かっていれば、いざという時にすぐ対処できます。妊娠中の肌荒れに悩んでているという方や妊婦肌荒れの対策方法を知りたいという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

妊娠中に肌が荒れやすくなる原因

はじめに、妊娠中に肌荒れが起きる原因の代表例をご紹介します。妊婦特有の理由はあるのでしょうか?

1-1.女性ホルモンの影響

妊娠すると、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンという物質が盛んに分泌されます。このプロゲステロンは、皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、毛穴が詰まりやすくなるのです。生理前になるとニキビが増えるという方は要注意。生理前は妊娠中と同じくらいプロゲステロンが増えます。ですから、生理前に肌荒れしやすい方は妊娠中も肌荒れしやすい傾向にあるのです。

また、プロゲステロンは皮膚の中にあるメラニン色素にも作用し、そばかすやシミができやすくなります。ですから、紫外線対策をしっかりとしていないと妊娠中にそばかすやシミが増えてしまうこともあるでしょう。

1-2.肌のターンオーバーが乱れる

ターンオーバーとは、古い皮膚と新しい皮膚が入れ替わる周期のことです。健康な肌は約28日間で新しい肌と生まれ変わります。しかし、妊娠中は前述した女性ホルモンの影響で、ターンオーバーの周期が乱れやすくなるのです。すると、古い角質がいつまでも肌に残りくすみの原因となります。

また、ターンオーバーの周期が早まりすぎる方もおり、そうなるとまだ未熟な皮膚が外気にさらされることになるのです。そうなっても、肌荒れが起こりやすくなります。

1-3.栄養と水分不足

妊娠初期は、つわりに苦しむ方もたくさんいます。つわりは個人差がありますが、重くなると水分すら満足に取れなくなることがあるのです。また、特定の食べ物しか受け付けなかったり、食べてもすぐに戻してしまったりする方もいます。このようになると、栄養分や水分が不足して肌が乾燥し、角質層がはがれやすくなってしまうのです。肌を守る角質層が弱くなってしまうと、少しの刺激で肌が荒れたりかゆみが起こったりします。

1-4.妊娠中のストレス

妊娠中は、心身共に月単位で変化していきます。また、つわりなどで日常生活に大きな支障が出ることもあるでしょう。ストレスが溜まれば肌荒れも起こりやすくなります。ストレスで肌が荒れた経験がある方は特に注意しましょう。

1-5.便秘

妊娠中に便秘で苦しむ方はたくさんいます。プロゲステロンをはじめとする女性ホルモンの影響だったり、胎児が腸を圧迫したりして妊娠中は便秘になりやすくなっているのです。便秘が続けば肌荒れも起こりやすくなります。

妊娠中、肌荒れが起きやすい時期は?

妊娠から出産までは、初期・中期・後期という大きく3つの時期に分かれています。ホルモンバランスの乱れ・つわり・ストレスなどによって肌荒れが起きやすいのは、前期です。この時期はまだお腹も目立ちませんが、女性ホルモンが活発に分泌されることで心身の変化が一番激しい時期になります。肌荒れの他、気分の不調などが起こる方もいるでしょう。便秘やストレス由来の肌荒れは妊娠中ずっと起こる危険性がありますが、特に妊娠初期は肌ケアを入念に行ってください。

肌が荒れる前、強いかゆみがでるケースもあります。ですから、妊娠したら体中がかゆくなったという方は今すぐに肌ケアを行いましょう。かゆみに任せてかきむしってしまうと、肌荒れが加速してしまいます。

肌荒れが起こった場合の対処法

では、妊娠中に肌荒れが起こってしまったらどうすればよいのでしょうか? この項では、対策方法をご紹介します。

3-1.保湿を丁寧に行う

妊娠中の肌は乾燥しやすくなっています。ですから、化粧水は保湿効果の高いものを使うなど工夫をして保湿に気を配りましょう。また、皮脂が増えていますから洗顔も丁寧に行うことが大切です。大人ニキビに悩まされている妊婦の方は、対策用の化粧品を使いましょう。

3-2.今使っている化粧品を見直す

ターンオーバーの周期が乱れるために、妊娠中は今まで使っていた化粧品が肌に合わなくなることもあります。ですから、化粧品が肌にしみたりする場合は、化粧品を買いかえましょう。おすすめは敏感肌用の化粧品です。対面販売をしている場所でパッチテストをさせてもらい、肌に合う化粧品を探しましょう。

3-3.ビタミンCを積極的に取る

つわりがひどいと、水分と栄養が不足しがちになります。食べられるものが限られている方でも、ビタミンCを積極的に摂取しましょう。ビタミンCには、肌の再生を促す効果が期待できます。食品では取れないという場合は、サプリメントでも大丈夫です。また、妊娠中に不足しがちな栄養素は、サプリメントで補ってもよいでしょう。胎児への影響が不安という場合は、産婦人科医がすすめるサプリメントを使えば大丈夫です。

3-4.ストレス解消を心がける

妊娠初期は出産への不安やつわり・女性ホルモンの影響などで心身ともにつらくなりがちです。だからこそ、ストレス解消を心がけましょう。つわりや栄養不足由来の肌荒れは、妊娠中期(4か月~)になると和らぐことも多いのです。健康に十分注意しながら、やりたいことを積極的に行っていきましょう。

3-5.無理をしない

妊娠中は、1人の体で2人の人間を養っています。ですから、負担も大きく日常生活も大変になることもあるのです。妊娠中に疲れを感じたら、遠慮なく休みましょう。今は妊娠中でも仕事を続けている方がたくさんいますが、時短勤務にしてもらうなどの工夫も必要です。無理をしていると肌荒れだけでなく、体中に悪影響が出ます。

3-6.こんな時は病院へ

  • ひどい肌荒れで出血なども見られる
  • がまんできないかゆみがある
  • 肌が腫れてしまった

このような場合は、まずかかりつけの産婦人科を受診し、必要ならば皮膚科を紹介してもらいましょう。かかりつけの皮膚科がある場合は、最初からそこを受診しても構いません。その際は妊娠していることを必ず伝えてください。薬を飲んでいる場合は、お薬手帳を持参しましょう。

産後の肌荒れにも要注意

妊娠中だけでなく、産後の肌荒れにも注意が必要です。産後の肌荒れは、主に睡眠不足と水分や栄養不足・便秘が原因で発生します。特に、母乳育児をしている方は、食べたものの栄養がほとんど母乳になってしまうので、栄養バランスのとれた食事を取らないとより肌荒れが起こりやすくなるのです。

産後、家事が満足にできないという場合は、宅配の給食や掃除のサービスなどを利用すれば負担が軽くなります。赤ちゃんがある程度大きくなるまで、産前と同じように家事はできません。無理をせずに体をいたわりましょう。

妊娠中・産後の肌荒れを予防する方法

この項では、妊娠中や産後の肌荒れを予防する方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

5-1.水分を積極的に摂取する

体内に水分が少なくなると、肌も乾燥しがちになります。努めて水分を多く摂取しましょう。水が最もよいのですが、飲みにくい場合はほうじ茶や麦茶などノンカフェインのお茶がおすすめです。果汁100%のジュースもビタミンが取れますが、糖分に注意して飲み過ぎないようにしましょう。

5-2.栄養バランスのよい食事を取る

つわりでつらくても、できるだけ食べ物は口にしましょう。つわりが治まったら、ビタミンを大目に摂取すると肌荒れを予防できます。産後はどうしても家事がおろそかになるので、前述したように宅配サービスなどを利用しましょう。また、そのまま食べられる冷凍フルーツなどをストックしておくのもおすすめです。

5-3.紫外線対策をする

外に出る場合は、紫外線対策を行いましょう。日焼け止めを塗り、帽子をかぶります。車で外出する場合も窓越しに紫外線が入ってきますので同様の対策を行ってください。

5-4.睡眠時間を確保する

睡眠時間は美しい肌を取り戻すのに大切な時間です。出産後は寝不足になりがちですので、眠ることができる時間をすべて睡眠時間に充てるつもりで生活しましょう。赤ちゃんと一緒にお昼寝をしてもかまいません。無理に家事をしようとすると肌荒れだけでなく、体全体が疲労による不調で悲鳴をあげてしまいます。

妊娠中の肌荒れに関するよくある質問

Q.化粧品やサプリメントは胎児に影響をあたえないのでしょうか?
A.化粧品など肌につけるものは胎児に影響することはありません。サプリメントは妊婦向けに出ているものを摂取すれば大丈夫です。

Q.肌がかゆくてしょうがないのですが、薬を塗る以外の解決方法はありますか?
A.患部を保冷剤などで冷やすとかゆみが和らぎますので、試してみてください。

Q.化粧水や乳液の匂いでも気分が悪くなります。どうしたらよいのでしょうか?
A.無香料の化粧水・乳液を使ってください。また、つわりが治まれば匂いも気にならなくなります。

Q.育児に忙しくて満足に食事をする暇がありません。どうしたらよいのでしょうか?
A すぐつまめるサンドウィッチやおにぎりなどを用意しておくと便利です。具は野菜にすると食物繊維・ミネラル・ビタミンが取れます。飲むタイプのヨーグルトもおすすめです。

Q.ミルクで育児をすると肌荒れはしにくいののでしょうか?
A.母乳よりも体の栄養が損なわれることはありませんが、寝不足やストレスは母乳育児の方と変わりありません。肌のケアは同じようにしっかりとした方がよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は妊娠中に肌荒れする原因や対処法をご紹介しました。妊娠中の肌荒れは出産後に治ることもありますし、長引くこともあります。ですから、可能な限り肌をケアしておきましょう。出産後はどうしても赤ちゃんのお世話が中心となりますので、妊娠中にしっかりとケアしておけば、産後まで肌荒れが長引きにくくなります。