夏バテの予防・対策のポイントをご紹介

【必見】夏バテからおさらばしたい! 予防・対策のポイントをご紹介

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「夏になると体がだるくなる」「暑さで何もする気が起きない」「食欲がない」などの症状が現れたときは、夏バテの可能性があります。毎年、悩まされる方も多いのではないでしょうか。しかし、夏バテは自分しだいで、予防することができます。毎年悩まされる方は、夏バテの基礎知識や原因・予防法などの知識を身につけてください。きちんと知識を身につけておけば、対策が立てられ、夏バテに悩まされる日々から脱出できるでしょう。それでは、早速、夏バテの概要や症状・原因・予防ポイントなどについて説明します。

この記事を読むことで、夏バテの原因や予防などがわかります。毎年夏バテで困っている方、対策をしたい方はぜひチェックしてください。

夏バテの基礎知識

夏バテで悩まされないためには、基礎知識を身につけることが大切です。夏バテとはどのようなものなのでしょうか。

1-1.夏バテとは

人間の体は、環境の変化に対応して体温を調節する機能があります。体温調節機能と言いますが、その調節ができなくなることで起こるのが夏バテです。気温の変化に対応できず、機能が動きにくくなります。そして、自律神経調節機能が低下して、夏バテの症状が現れるのです。つまり、夏の暑さで自律神経系に乱れが生じる症状を夏バテと言います。暑気中(しょきあた)りや暑さ負け・夏負けとも呼ばれており、夏になると体調を崩す方も多いのです。

1-2.主な症状

よく見られる症状としては、全身の倦怠(けんたい)感・思考力低下・下痢・便秘・食欲不振・睡眠不足などが挙げられます。これらの症状に加えて、頭痛や発熱・めまいなどが起こることもあるでしょう。症状が現れる時期はハッキリと決まっているわけではありませんが、7月ごろから始まります。自律神経が乱れている間は、症状が治まりません。なかなか治らずに、ずっと続く場合もあります。

1-3.なりやすい人

夏バテは、自律神経の乱れが大きく関係しています。過剰なストレスが原因となって自律神経が乱れていることがほとんどです。毎日ストレスを感じている人・周囲の目が気になる人は、夏バテになりやすい傾向があります。また、寝不足や昼夜逆転生活などの不規則な生活が続いている人・冷房が効いている部屋で仕事している人なども当てはまるでしょう。

夏バテの原因

夏バテの症状を改善するためには、原因を突き止めなければなりません。一体どのような原因が、夏バテを引き起こしているのでしょうか。

2-1.自律神経の乱れ

夏バテの原因はさまざまですが、中でも多く見られるのが、自律神経の乱れです。自律神経は、体をリラックスさせる副交感神経と緊張状態になる交感神経のバランスで成り立っています。ストレスを感じると、交感神経が活性化するため、自律神経が乱れて体温調節機能が働かなくなるというわけです。常に、心身が緊張した状態になっている方は、自律神経の乱れが原因でしょう。

2-2.冷房など環境の変化

夏は、オフィスやバス・電車内の冷房が効いています。冷房の効いた室内と暑い外の温度差が激しく、環境の変化によって体温調節機能がコントロールできなくなるのです。室内と外を出たり入ったりする回数が多いほど、夏バテしやすくなります。

2-3.睡眠不足・体力低下

睡眠不足や体力低下も夏バテの原因です。睡眠不足状態が長く続くほど、体を完全に休めることができません。睡眠不足から体調不良や体力低下につながり、自律神経の不調が目立ち始めます。さらに、睡眠不足は、肩こり・頭痛・腰痛などの全身症状も現れる要因です。昼夜逆転生活をしている方は、見直す必要があります。

2-4.偏った食生活

インスタント食品やファストフードなど、偏った食生活を続けている方は、エネルギー不足となり、夏バテに陥りやすくなります。特に、冷たいものの摂(と)り過ぎには注意しておかなければなりません。夏は気温が暑くなるため、体が冷たいものを欲します。しかし、胃腸冷えの原因になるため、消化吸収力や免疫力が低下し、夏バテになるのです。エネルギーを補給するためにも、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

2-5.そのほか

ほかの原因としては、冷え性が挙げられます。筋肉量が少ない女性は、男性よりも体が冷えやすく、冷え性で悩まされている人も多いのです。よって、夏バテも男性より女性に多く見られます。冷え性は内臓冷えにつながり、体温調節機能や毛細血管の調整ができなくなるのです。また、水分不足も原因として挙げられます。夏は大量の汗をかき、体内の水分が減ると、体温のコントロールができません。

夏バテの予防について

きちんと対策をしておけば、夏バテが予防できます。夏バテを防ぐためにも、予防法を把握しておきましょう。

3-1.睡眠

睡眠は心身を休めるために必要なことです。1日最低でも7時間は睡眠を確保してください。自律神経の乱れを防ぐことができ、体調も良くなります。睡眠確保はもちろんのこと、朝しっかり起きて同じ時間に就寝することも大切です。きちんと同じ時間に寝起きすれば、体内時計が整い、自律神経が乱れにくくなります。

3-2.運動

体力低下が自律神経の乱れを起こす原因となるため、適度な運動も取り入れていきましょう。運動が苦手な人でも、気軽にできるウォーキングやストレッチを続けてください。毎日運動を取り入れることで、基礎代謝のアップやストレス解消にもつながります。

3-3.水分補給

のどが渇いたと感じるときは、すでに脱水が起きている状態です。のどの渇きを感じる前に、早め・こまめに水分補給をしなければなりません。夏場は汗をかきやすく、体内の水分と塩分が失われます。失った水分・塩分を取り戻さなければ、体温が上がり、熱中症のリスクも高まるのです。特に、のどの渇きを感じにくい高齢者や体温調節機能が未熟な子どもは注意しなければなりません。また、睡眠中も汗をかくため、就寝前にコップ1杯程度の水分を補給しましょう。

3-4.環境・服装

仕事で冷房が効いている室内に長くいる場合は、カーディガンや膝かけなどを使って冷やさないように工夫してください。エアコンなどの温度も高めに調節しましょう。環境省が推奨している夏の設定温度は、28℃です。夏は肌の露出度が増えるため、意識することが大切なポイントとなります。特に、冷え性の方は体を冷やさないように心がけてくださいね。

3-5.栄養バランスの良い食事

規則正しい生活を心がけることが、夏バテ対策の基本です。そして、栄養のある食事を摂(と)ってください。ダイエットや忙しさから食事を疎(おろそ)かにしてしまうと、エネルギー不足となり、夏バテしやすい体になってしまいます。夏バテしないためには、1日3食、栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。炭水化物・たんぱく質・ミネラル・ビタミンなどの栄養素を補給しましょう。

3-6.そのほか

夏バテを防ぐために、冷房を気にすることも大切ですが、除湿も大切なポイントです。夏場は湿度が高くなり、汗をかいても蒸発しません。そのため、体にこもった熱が放出できずに体力を激しく消耗させ、脱水状態や夏バテが起きやすくなります。人間が快適と感じる湿度は、約45~65%です。扇風機や除湿機を使って調節してください。また、体の温度調節をコントロールするためにも、上手に汗をかきましょう。アロマオイルを焚(た)いたり、適度な運動やストレッチをしたり、基礎代謝の向上に努めてください。

夏バテの対処法

もし、夏バテの症状が現れたときはどうすればいいのでしょうか。自分でできる対処法をいくつか紹介します。

4-1.栄養補給

夏バテの解消ポイントは、栄養補給です。ビタミンB1・B2・Cやナイアシン、クエン酸を摂取してください。これらの成分は、冷えの改善や新陳代謝アップ・疲労回復・肝機能強化などにつながります。特に、ビタミン類は、体に不足しやすい栄養素なのでサプリメントを利用して摂取するといいでしょう。食事だけで摂取できない分を補うことができます。マルチビタミン・ロイヤルゼリー・黒酢・フルーツ酢などもおすすめです。

4-2.リラックス状態を維持する

吐き気や下痢・頭痛・めまいなどの症状が現れた場合は、すぐに体を休めてください。無理に仕事へ行かず、休みを取ることが大切です。心身ともに休むことで、体をリラックス状態へと導き、自律神経のバランスを整えることができます。夏バテが起きているときに無理をすると、さらに自律神経に大きな負荷をかけてしまうので注意してくださいね。

4-3.こまめに水分補給をする

夏バテの予防としても効果を発揮する水分補給は、対処法の1つでもあります。夏バテを感じた場合は、こまめに水分を補給してください。ここで注意してほしいのは、水分補給をする際の飲みものです。大量の汗をかいて塩分を失ったときは、経口補水液やスポーツドリンクを飲んでください。ビールなどのアルコールは、脱水作用があるのでおすすめしません。炭酸飲料は、糖分の過剰摂取につながるので注意してください。

4-4.漢方薬を利用する

もともと冷え性を持っている人や体質に原因がある場合は、漢方薬をおすすめします。夏バテに効果的な漢方薬は、以下のとおりです。

  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):元気がない方、疲れやすい方におすすめ
  • 胃苓湯(いれいとう):冷え性・腹痛・胃腸が弱い方におすすめ
  • 六君子湯(りっくんしとう):消化不良・食欲不振・手足が冷えやすい方におすすめ

4-5.体を温める

体の冷えは、夏バテが悪化する要因です。外側・内側から体を温めてください。夏場はシャワーで済ましがちですが、40℃以下の湯船にゆっくり浸(つ)かりましょう。きちんと湯船に浸かることで、体の芯から温まります。また、ショウガなどの温まる食材を積極的に摂(と)ることもポイントです。

夏バテに関してよくある質問

夏バテに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。夏バテを予防したい方はぜひチェックしてください。

5-1.夏バテになりやすい体質とは?

冷え性や抵抗力・免疫力が低い体質の方は、夏バテになりやすい傾向があります。一般的に、低血圧や胃下垂などの虚弱体質の方に多く見られるでしょう。夏バテになりやすい体質の方は、常日ごろから生活習慣・環境などに気をつけておかなければなりません。

5-2.夏バテを放置すると、どうなるのか?

夏バテの症状を放置すれば、さらに状態が悪化します。体調不良が続くのはもちろんのこと、口臭が目立つ・お肌が荒れる・胃腸機能が低下するなどの症状が長く続くでしょう。夏バテを解消しない限り、体調不良は改善できません。毎日、快適な生活を送るためにも、早めに夏バテを解消しましょう。

5-3.夏バテを悪化させるNG行為とは?

「食欲が湧かないから……」と、何も食べないのはNGです。食事は、エネルギーを補給するための大切な行為となります。食欲がなくても、きちんと1日3食摂(と)るようにしてください。どうしても入らない場合は、湯豆腐などの大豆類やグレープフルーツなどの果物・ゼリー・スポーツドリンクでも構いません。何かおなかに入れるだけでも、エネルギーが補給できます。

5-4.夏バテは何科に行くべきか? 治療法は?

夏バテの症状が一向に治まらない場合は、無理せず病院へ行きましょう。症状が2週間以上続く場合は、受診をおすすめします。まずは、内科で診察を受けてください。夏バテ以外の病気になっている可能性もあるため、病状がある場合は適切な診療科に回してもらえます。夏バテの治療法としては、点滴によるミネラル補給・ビタミン剤の処方が挙げられるでしょう。

5-5.夏バテ対策グッズは、どんなものがあるのか?

ドラッグストアや百貨店などでは、夏バテ対策グッズが発売されています。たとえば、クールダウン効果のあるスカーフやスプレー・通気性の良いカーディガン・クールジェルを使用したパッドなど多種多様です。対策グッズを活用して、夏バテを防ぎましょう。

まとめ

いかがでしたか? 体のだるさや倦怠(けんたい)感・食欲不振・思考力低下などの症状が現れた場合は、夏バテの可能性があります。夏バテは、自律神経の乱れやストレス・不規則な生活習慣が主な原因です。きちんと規則正しい生活を送り、栄養バランスの整った食事やストレス解消を心がけておけば、未然に防ぐことができます。毎年夏バテで悩まされている方は、生活習慣や環境を見直してください。夏バテの基礎知識や対策・対処法を知り、快適な生活を過ごしましょう。