汗をかく効果

汗をかく効果とは? 岩盤浴やサウナスーツで汗を出しやすい体質に!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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人は就寝中に、コップ1杯程度の汗をかくといわれています。ほかにも、運動や入浴でも自然と汗を出し、汗そのものは健康増進効果が期待できるのです。汗をかくのはいいことという概念がある一方、悪い汗もあります。

自分の汗はいいタイプ? 正しい汗のかき方ってあるの?といった疑問は、日ごろ汗をたくさんかく人ほど出てくるでしょう。汗は出て当たり前です。でも、汗について理解している人は少ないため、いい汗をかくのに必要なポイントはぜひ覚えておいてください。

今回は、汗のもたらす効果や正しい汗のかき方についてご紹介します。

この記事を読むことで、汗について深く理解でき、いい汗をたくさんかいて健康に生かすきっかけになるでしょう。健康促進に興味がある方は必読です。

汗の基礎知識

汗は誰でもかきます。そもそも汗は体内の熱を発散する目的のために出るもので、体温調整機能を司(つかさど)っているのです。

1-1.汗とは? 

運動後の汗は爽やかで、気持ちがいいと感じるものです。しかし、真夏にかく汗は不快に感じる方が多いことでしょう。違いは汗の成分などにありました。

1-1-1.汗の成分

汗のほとんどは水分で、血液から出ています。水分以外に含まれている成分は、塩化ナトリウム・尿素・塩素・カルシウム・マグネシウムなどです。爽やかに感じるいい汗というのは、ミネラル類が血中に再吸収され、水分だけを放出します。さらりとした感覚を抱くのは、水分が多くて蒸発しやすいからです。

一方、悪い汗に分類されるのは、ミネラルが再吸収されずに残り、雑菌が繁殖して臭いを発生する汗で、蒸発しにくいのが特徴でしょう。

1-1-2.汗の役割

汗を出すのは、200万から500万あるとされる汗腺です。汗は体温調整機能があり、体に不要となった毒素排出の役割も担っています。汗は体の恒常機能に大きくかかわっており、汗をかきにくい人は基礎代謝能力が低下している恐れがあるため、普段から体を動かすようにしてください。

1-2.汗をかくメカニズム

汗腺はどんな人間の体にも存在します。しかし、半数は休眠状態です。汗をかきやすい人とそうではない人がいるのは、基礎代謝能力が関連しています。人間は恒温動物であるため、一定の体温を上回ると汗で体温を戻そうと働きかけ、体が危険な状態へ向かうのを阻止するのです。

たとえば、発熱で平熱以上に達してしまった場合、脳へのダメージを与えないよう、汗で発散して体温を下げようとします。体温を保つ機能を持つのが、汗をかく理由です。

1-3.汗の種類

運動でかく汗以外に、日常生活で汗をかくシーンはありますよね。冷や汗や脇汗といった、嫌な汗です。緊張・ストレス・興奮といった、感情によって汗が出ることがあります。

精神的理由がない場合にかく汗は、辛(から)いものを食べたときに出る味覚発汗です。理由もなく汗をたくさんかく人は、自律神経の乱れ・糖尿病・甲状腺疾患・膠原(こうげん)病といった病気の可能性もあります。更年期障害により、顔のほてりや発汗を訴える場合もあるでしょう。

1-4.いい汗と悪い汗

運動や興奮といった体が刺激を受けて出る汗は、いい汗です。また、風邪で発熱し、一時的に大量発汗する場合も悪い汗ではありません。前述のとおり、いい汗はさらさらとしており、皮膚の表面にべたつきを残さない汗です。

悪い汗は、病気が原因となっています。前項でご紹介した病気の可能性もあり、多汗症と呼ばれる大量に汗をかく病気もあるでしょう。多汗症は特別なことをしていないにもかかわらず、常に汗をかく人のことです。交感神経の働きが過剰になっていることが原因で、不安症やストレスによるものだとされています。

汗の効果とは? 

汗が出る汗腺には、2種類あります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。エクリン汗腺は水分が大半を占める酸性の汗で、アポクリン汗腺は水分が少ないアルカリ性の汗とされています。アポクリン汗腺の汗は臭いの原因となるもので、アンモニアを含んだ粘り気のある汗です。

2-1.汗はさまざまなものと関係している

は精神状態と関連しています。自律神経の乱れが生じると汗をかくのは、ストレスが負荷となって発汗を促すためです。精神不安による汗は、免疫力低下にもつながるので注意してください。

また、食事で塩分を取り過ぎた場合、汗となって排出されます。食品添加物も同様です。血液に不要なものは汗となって流れ、デトックス効果が期待できます。

運動による汗は、ダイエットにも効果的です。半身浴のデトックス効果は広く知られていますよね。普段汗をかきにくい人も、半身浴によって代謝機能を上げることができるのです。

2-2.汗をかくメリットと重要性

にはデトックス効果があるとご説明しました。具体的に汗をかくことで得られるメリットを挙げていきます。

2-2-1.デトックス効果

デトックスとは、毒素排出を示す言葉です。血液中に毒素が蓄積していき、ドロドロになります。放置した場合、動脈硬化から生活習慣病や心疾患などのリスクも上昇するため、デトックスは大変意味があることです。

体の中をきれいな状態に維持するため、発汗は重要な役割を担っています。健康にも美容にも、汗はとても大切です。

2-2-2.ストレス解消

精神不安に陥ると汗をかくと思いませんか? 冷や汗や脇汗は緊張から来ます。現代人はストレスと向き合わなければならないため、体を動かしてストレス解消をすることが理想です。心の中がうつむいた状態では、体も自然と硬くなっていき、さまざまな病気を招いてしまうでしょう。心も体も安定した状態へ持っていくため、普段から汗をかいて気持ちをリフレッシュするようにしてください。

2-2-3.抵抗力がつく

汗をかきにくい人は基礎代謝能力が低いのに加え、病気に抵抗する力も弱いです。運動量も少ないといったマイナス因子が加わり、普通の人以上に病気にかかりやすいでしょう。運動で発汗ができるようになるなら、自然と病気への抵抗力がついていきます。汗をかくことでストレス発散もでき、病気にもストレスにも強い体にすることができるのです。

2-3.汗をかけない人とは? 

多汗症の人もいる反面、汗をかけない人もいます。汗をかく重要性は、前述でご理解いただけたでしょう。汗をかけない理由などをご紹介します。

2-3-1.なぜ汗が出ないのか? 

汗をかけないのは、生活習慣が悪いことが原因です。普段過ごす環境にも問題があります。エアコンで体が冷え、発汗を抑えるように働きかけるためです。空調が効いた室内で過ごす機会が多い人は、汗をかけない傾向にあります。徐々に汗腺の働きが退化していき、汗をかけない体質へと変わってしまうのです。

運動不足の方や冷たいものをよく食べるという方も注意しましょう。

2-3-2.汗をかけない人の問題点

汗をかけなくなる病気の可能性も否定できません。甲状腺機能低下の初期症状は、汗の分泌量が低下することです。突然汗をかかなくなった場合、自律神経失調症といった汗が出ない病気もあります。交感神経の働きが悪くなり、発汗を抑制するためです。汗は健康のバロメーターともいえるでしょう。そのため、今まで汗っかきだった人が汗をかけなくなった場合は、病気の可能性も視野に入れておいてください。

2-3-3.どうやって汗を出すといいか? 

発汗作用を促す方法はいくつかあります。岩盤浴はじんわり体を温めて発汗する作用やデトックス効果が期待でき、ダイエットにも最適です。サウナスーツも同様の効果が得られるでしょう。運動が苦手な人にはおすすめです。半身浴は新陳代謝を促す作用があり、体を芯から温めてくれます。汗をかけるように、入浴前に水を1杯飲むと効果的です。

正しい汗のかき方

いい汗をかいた後は、気持ちもすっきりしますよね。体も丈夫になりますから、健康や美容を意識している方はたくさんいい汗をかきましょう。

3-1.汗を出す方法

運動を楽しみたい方、ダイエットを無理なく進めたい方など、汗をかく方法は自分に合うやり方で行ってください。続けられて楽しめることが大切です。

3-1-1.運動でいい汗をかいてリフレッシュ

汗をかくなら、運動が一番早いです。有酸素運動で無理なく進めてください。ウォーキングやジョギングといった軽い運動から始め、1回20分以上継続して運動します。週2回は行うことが理想です。注意したいのは、運動後に冷たいものを食べず、体を冷やさないことでしょう。発汗により、自然と体温が下がるのを待ってください。

3-1-2.入浴は半身浴がおすすめ

半身浴は37~38℃のぬるま湯にじっくりつかりましょう。入る前にコップ1杯の水を飲みます。発汗作用のある入浴剤やバスソルトを加えるのもおすすめです。

半身浴は、20~30分と長めに取りましょう。体の冷えを防ぐため、追い炊き機能を使って温度を一定に保(たも)つようにし、上半身は濡(ぬ)れないようにしてください。

湯船のふたを閉めて入ると、より温まる効果が高まります。顔に汗をかきたい人におすすめです。

3-1-3.サウナスーツは発汗効果抜群! 

運動が苦手でも汗はかきたいという方には、サウナスーツの活用がおすすめです。サウナスーツはサウナと同様の効果が得られ、優れた発汗作用があります。新陳代謝がよくなり、発汗によるダイエット効果も得られるでしょう。

サウナスーツを着用し、ウォーキングを楽しむこともできます。ただウォーキングを楽しむだけより、サウナスーツでたくさん汗をかく方がより高い効果が期待できるのです。

3-1-4.サウナや岩盤浴も人気がある

汗をかくだけではなく、リラクゼーション効果も得られるのが、サウナや岩盤浴といった施設の活用です。サウナと岩盤浴は似ているようで違います。サウナは高温多湿の浴室で体を温めるもので、入室と同時に熱気が体内に入り込むため、呼吸器疾患や高血圧症の人には向きません。サウナでは、汗を短時間で出すことができます。

岩盤浴は、天然鉱石を利用し、うつ伏せで温まってから仰向(あおむ)けでゆっくり温まる方法です。じっくり体を温めることができ、汗腺の毒素排出方法としても効果があり、ダイエットにも最適でしょう。

3-1-5.カプサイシンで汗をかこう

唐辛子成分であるカプサイシンは、発汗作用があることで知られています。基本は、バランスのいい食事です。時折、唐辛子を使ったスパイシーな料理を楽しんでみてはいかがでしょうか? 基礎代謝能力向上にもつながり、脂肪燃焼効果もあることから、ダイエットの強い味方です。

3-2.汗をかくときにやってはいけないこととは? 

とともにミネラルが放出されます。汗をかくときは、ミネラル不足にならないよう、適度な塩分摂取を心がけてください。水分を取らないのもいけません。脱水症状を引き起こします。

3-3.汗をかいた後にやるべきこと

は美容効果もあり、ダイエットと美肌目的で岩盤浴などを楽しむ方もいます。汗をかいた後にやってもらいたいのは、肌のケアです。汗とともに肌表面の水分も失われていくため、発汗後は保湿剤でケアをしっかり行いましょう。

いい汗をかくためにする方法

いい汗はどんどんかいて、健康や美容に生かしていきましょう。汗をかきやすい体質にするためのコツをご紹介します。

4-1.適度な運動は健康維持に必要

デスクワーク中心だと、運動不足になりますよね。通勤以外で歩くことがないという方も多いです。無理に体を動かすのはかえって体にダメージを与えます。しかし、ウォーキングといった軽い有酸素運動なら始めやすいです。休日を利用して楽しむ方法や、通勤の際に自転車を使わずに歩くなど、少しずつできることからスタートしましょう。

運動は脳の活性化にもつながり、心身ともにリフレッシュできる最高の方法です。好きなことで汗をかけるのは、楽しく幸せな時間になります。

4-2.シャワーだけではなく入浴もする

忙しくてシャワーだけにしてしまうという方は、湯船につかる習慣を持ってください。シャワーだけでは体温が上がらず、汗をかかない体質になってしまいます。湯船で体温を上げ、汗を出すようにしましょう。全身の血流が改善され、基礎代謝能力がアップします。足湯もおすすめです。42~43℃の湯に足をつけ、じんわり温めてみてください。普段時間にゆとりがない方も、週2回は足湯を実行してみましょう。

4-3.エアコンが効いた室内にこもらない

真夏はエアコンが効いた室内にこもりがちですよね。オフィスでも空調が一定温度に保(たも)たれ、汗をかきにくくなります。昼休みは外出し、冷たい空気から離れるようにしましょう。自宅でもエアコンの使い方を見直してみてください。

4-4.いい汗をかくための注意点

汗腺は、使われないとどんどん退化していき、汗が出にくい体質になってしまいます。いい汗をかきたいと思うなら、普段から汗をかくことに慣れましょう。体を動かすことが難しい場合は、岩盤浴やサウナを活用して汗を出しやすい体質になることが大切です。また、暑さに弱い人はついエアコンで快適にしようと思ってしまいます。しかし、冷やし過ぎは危険です。なるべく設定温度を高めにし、外気との差はマイナス5℃程度に留(とど)めてください。

汗に関するよくある質問

汗をかくことが気持ちがいいと思えるようになったら、体が健康になってきている証拠です。質問集を参考に、爽やかな汗をかく習慣を身につけましょう。

Q.汗の臭いやべたつきが気になるのですが…。
A.臭いやべたつきがある汗は、悪い汗です。まず、生活習慣や食事の見直しを図り、体質を変えていきましょう。ストレス解消も大切です。臭いやべたつきが気になる場合、吸水性に優れた綿素材の下着を選んでください。素材を変えるだけでも肌触りが変わり、臭いも気にならなくなるはずです。

Q.入浴後や運動後についエアコンを使ってしまいます。
A.入浴後や運動後は、汗をかいて暑いと感じますよね。ついエアコンを使ってしまい、体を冷やしてしまう原因です。瞬間的に肌が冷たいと感じ、汗を止めてしまいます。なるべくエアコンは控え、うちわで扇(あお)ぐようにしましょう。

Q.汗をかくのに朝食は大切? 
A.いい汗の基本は、規則正しい生活です。食生活も同じで、3食きちんと取ることで、体の熱を上げる働きをしています。朝食は1日の活動を担う大事な食事です。しっかり食べてください。

Q.汗の量が増えると血液もきれいになる? 
A.発汗量と血液の状態は比例しています。汗が少ない人は血液がドロドロした状態で、動脈硬化リスクが高いです。一方、汗をよくかく人は血流も促され、血液もきれいになります。従って、健康と汗は深い関係があるのです。

Q.岩盤浴は汗をかく以外にも効果がある? 
A.岩盤浴に使用されている天然石は、ラジウム鉱石といって温泉と同じような作用を持つものです。細胞活性化や免疫力向上にも効果があります。汗をかくと同時に、体の内側から健康促進を働きかけてくれるでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 汗には、いい汗と悪い汗があることをご理解いただけたかと思います。また、汗の分泌量は血液の状態を示すバロメーターであり、よく汗をかく人は血液がきれいです。いい汗をかくためには、運動・食事・入浴の習慣を見直し、エアコンに頼らない生活を送ってみましょう。

汗腺は使わないと退化し、汗の出にくい体質となり、健康を害していきます。運動が苦手という方なら、岩盤浴やサウナで汗を出す方法もおすすめです。岩盤浴はリラクゼーション効果もあり、免疫力もアップします。無理なく続けられることから生活習慣の改善をし、健康体を手に入れましょう。この記事をヒントにすることで、いい汗を流して爽やかな気持ちになれます。