喉の炎症がつらい人必見! 押さえる方法や効果的な治療法とは?

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

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十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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これから季節が冬に向かうにつれ、喉が痛い・声が出しにくい・声がかすれるといった症状に悩まされる人が増えてきます。喉の違和感や痛み、声のかすれなどの主な原因は喉の炎症です。風邪をひいても喉の炎症が起こりますし、もっと重大な病気の症状として、喉の炎症が起こることもあります。また、喉の炎症が起こるとつらいので、早く治したいという人も多いでしょう。
そこで、今回喉に炎症が起きる理由や対処方法を解説します。

この記事を読めば、喉の炎症を抑える方法もバッチリです。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

喉の炎症に関する基礎知識

はじめに、喉が炎症を起こす理由や症状などを解説します。どのような原因で炎症が起こるのでしょうか?

1-1.喉のメカニズム

喉は、口と鼻の奥から声帯、食道までの部位を指します。口と喉の境目には扁桃腺(へんとうせん)があり、鼻と喉の境目には咽頭扁桃(アデノイド)と呼ばれる部位があり、よく炎症を起こす場所です。
喉は、粘膜と筋肉から構成されており、粘膜には空気と共に入ってきた細菌やウィルスをからめとる役目もあります。

1-2.なぜ、喉の炎症が起こるのか?

前述のとおり、喉には粘膜があり、細菌やウィルスをからめとってくれます。また、扁桃腺や咽頭扁桃はリンパ腺の塊で、鼻や口の奥で、同じように細菌・ウィルスの侵入をブロックしているのです。そのため、喉の粘膜や扁桃腺・咽頭扁桃はウィルス・細菌に感染しやすく、炎症を発症することも珍しくありません。特に、空気が乾燥している冬は粘膜も乾燥しやすく、細菌・ウィルスが繁殖しやすくなります。

また、声帯は筋肉からできているので、酷使しすぎると炎症を起こすこともあるでしょう。筋肉痛のようなものです。特に、大声を無理に出すと喉の筋肉に負担がかかりやすくなり、炎症が発症します。

1-3.ポリープやガンによる炎症

喉は、ポリープやガンができる部位でもあります。これらができると、症状として炎症が起こることもあるでしょう。細菌やウィルス・喉の酷使などとの違いは、適切な治療をしないと治らないということです。また、声のカスレや咳などの症状が同時に出ることもあります。

1-4.炎症が起こるとどうなるの?

喉に炎症が起きると、痛み・違和感・声のカスレなどの症状が出ます。細菌やウィルスに感染して炎症が起きている場合は、咽頭炎・扁桃炎などと診断されることもあるでしょう。また、炎症の結果、扁桃の周囲に膿がたまる扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅいのうよう)などを発症することもあります。特に、扁桃炎や咽頭炎を発症すると高熱が出ることも珍しくなく、適切な治療が必要です。
一方、筋肉の酷使による炎症の場合は、痛みや声のカスレが症状として現れますが、数日間安静にしていれば自然に回復することが多いでしょう。ただ、痛みがひどい場合は一度耳鼻咽喉科を受診しましょう。

1-5.喉の炎症を起こしやすい人とは?

喉の炎症は、性別や年齢に関係なく起こります。しかし、以下のような人は、特に炎症を起こしやすいでしょう。

  • 口呼吸をしている(喉の粘膜が乾燥しやすいため)
  • 子どもの頃から扁桃炎をくり返している
  • 扁桃腺や咽頭扁桃が大きい(炎症を起こしやすい傾向がある)
  • 喫煙をしている
  • 大声をよく出す
  • ホコリっぽい場所、喫煙者が多くいる場所で長時間過ごしている
  • 飲酒をすることが多い

喉の炎症を抑える方法

この項では、喉の炎症を治療する方法を解説します。ぜひ、参考にしてくださいね。

2-1.病気の疑いがある炎症について

扁桃炎・風邪・扁桃周囲膿瘍・咽頭炎などを発症すると、喉の痛みだけでなく、熱や咳・鼻水といった症状が現れます。子どもや高齢者の場合は、ウィルスや細菌が気管支にまで侵入すれば、気管支炎や肺炎を発症することもあるでしょう。前記したような症状が3日以上続いた場合は、耳鼻科・耳鼻咽喉科を受診してください。喉の状態を視診すれば、炎症を起こしているかどうかすぐに分かります。
このような病気の場合は、投薬による治療が一般的です。ただし、扁桃炎などをくり返す場合は、扁桃腺や咽頭扁桃を切除する手術をすすめられることもあります。

2-2.ポリープやガンが疑われる場合

炎症・声のカスレ・喉の違和感が1か月以上続く場合は、ポリープやガンの可能性があります。ポリープやガンは放っておいても治りませんし、ガンの場合は命にかかわるでしょう。早急に耳鼻咽喉科を受診し、内視鏡検査・生体検査を受けてください。治療法は手術・放射線治療・抗がん剤治療などがあります。ちなみに、喉の腫瘍ができていると思われる場合、良性(ポリープ)のものなのか悪性のもの(ガン)なのかはっきりさせるために、内視鏡検査等が必要です。内視鏡検査で腫瘍の状態を確認したり、腫瘍の細胞を切り取り、生体検査をすれば、腫瘍の種類が分かります。良性の腫瘍の場合は、手術をすれば予後が良好の場合がほとんどです。ガンの場合は早めに治療するほど生存率が上がります。腫瘍ができた部位やステージによって治療法が異なるので、医師とよく相談しましょう。

2-3.声の使い過ぎの場合

大声を出し過ぎて喉が炎症を起こした場合は、喉を保護するのが一番です。大声は極力控え、ホコリっぽい場所やたばこの煙が充満している場所も避けましょう。カラオケが趣味という場合は、当分控えてください。また、おなかから声を出す発生方法を学ぶと、喉を痛めにくくなります。痛みが強く長引く場合は。一度耳鼻咽喉科を受診し、喉の様子を診てもらいましょう。

2-4.セルフケアの方法

空気が乾燥すると喉の炎症が起こりやすくなります。保湿に気を配りましょう。湿度が60~70%前後になるように、加湿器などを使ってください。また、口呼吸の人は鼻呼吸に変えましょう。鼻がつまっているという人は、喉の治療と共に鼻の治療も行ってください。どちらも耳鼻咽喉科で行えます。
喉の痛みがつらいという場合は、はちみつをなめてみましょう。はちみつには殺菌効果があり、喉の炎症を抑える働きがあります。ただし、はちみつは1歳未満の赤ちゃんには厳禁です。子どもの場合は、2歳以上の年齢で喉の痛みのつらさを訴えている場合、薬と一緒に使用してみてください。

2-5.注意点

喉の炎症は一朝一夕では治りません。病院を受診していても、早めに休んで体の免疫力をアップさせましょう。また、空気が悪いところへ行くのはもちろんのこと、飲酒、喫煙も喉に違和感や痛みを感じている間はやめてください。

病院の選び方

喉の炎症は耳鼻咽喉科で治療します。耳と鼻は耳鼻科でも治療ができますが、喉の炎症の場合は耳鼻咽喉科がおすすめです。かかりつけ医がある場合は、そこを受診してください。病院を探している場合は、インターネット等で通いやすい病院を探しましょう。最近はホームページを開設している病院も多いので、治療実績なども簡単に分かります。
喉の炎症は比較的よくある体の不調の一種ですが、放置しておくと喉が腫れて呼吸がしづらくなることもあり、危険です。
喉の痛み・熱・鼻水などの症状が併せて出ている場合は、3日以上症状が治まらなかったら病院を受診してください。

喉の炎症に対するよくある質問

Q.ポリープやガンの場合は、熱などは出ないのでしょうか?
A.熱よりも喉の違和感・喉になにかが引っかかったような感じ、声のカスレなどを自覚する人が多いようです。

Q.扁桃炎はくり返し再発しますか?
A.はい。あまりに再発をくり返す場合は、切除をすすめられることもあります。

Q.扁桃腺の手術は日帰りで行えるでしょうか?
A.いいえ。入院が必要です。日数は人によって異なるので、医師の説明をよく聞いてください。

Q.喉の炎症は赤ちゃんでも起こりますか?
A.はい。起こりますので、発症したら早めに病院へ行きましょう。

Q.喉の炎症が起きた場合、子どもでも耳鼻咽喉科を受診したほうがいいですか?
A.はい。小児科よりも耳鼻咽喉科がおすすめです。

おわりに

いかがでしたか? 今回は喉の炎症についていろいろと解説しました。風邪などでも喉の炎症は起きますが、もっと深刻な病気である可能性もあります。たかが喉の痛みと軽視せず、3日以上症状が続いた場合は病院を受診しましょう。また、市販薬も販売されていますが、熱などを伴う場合は、病院で処方された薬のほうがよく効きます。