喉の腫れは病気? 原因・治療法・セルフ療法を一挙ご紹介!

喉の腫れは病気? 原因・治療法・セルフ療法を一挙ご紹介!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
免責事項について

喉が腫れていると、上手に呼吸ができなかったり、食べものを口にするときに痛みがあったりと、日常生活で支障が出てきてしまいます。最悪な状態になれば、喉の腫れから感染症にかかってしまうこともあるのです。慢性化する前に、できるだけ早く対策を立てておかなければなりません。しかし、どうすれば改善できるのか、症状がやわらぐのか悩むものです。そこで、本記事では、喉の腫れでよく見られる症状・原因・考えられる病気・治療法やセルフ療法などについて詳しく説明します。

この記事を読むことで、喉の腫れを抑えるために必要な情報や正しい治療法を知ることができます。悩んでいる方や症状について詳しく知りたい方はぜひチェックしてください。

喉の腫れについて

喉の腫れを改善するためには、症状・なりやすい人など基本知識を身につけることが大切です。一体、どのような症状が見られるのか、詳しく説明します。自分に起きている症状と比べながら、ぜひチェックしてください。

1-1.主な症状

喉が腫れたときは、さまざまな症状が体に表れてきます。事前に、どのような症状か把握しておけば、悪化しないうちに対策が立てられるでしょう。代表的な症状としては、痛み・赤み・熱・声の枯れ・リンパの腫れなどが挙げられます。また、いつもよりも体のだるさが出てくるでしょう。普段とは異なる症状が現れるため、気づきやすいのも特徴です。しかし、喉の腫れやそれに伴う症状の中には、喉の病気が関係しているものもあります。

1-2.なりやすい人

「昔からすぐに喉が腫れやすくて困る」など、悩んでいる方は多いことでしょう。喉が腫れやすい人は、粘膜が弱りやすい傾向があります。一般的に、喉はさまざまな菌から守るための粘膜でおおわれているのです。粘膜が薄まると、菌に感染しやすく、腫れを起こす恐れがあります。もともと、喉の粘膜が弱い方もいますが、ほとんどは生活習慣の不規則やストレスが関係しているのです。喉の腫れを起こしやすい人は、過度なストレスや不規則な生活習慣を送っている方といえます。

喉が腫れる原因は?

喉が腫れる原因は、人によってさまざまです。症状をやわらげるためには、原因を知ることが大切なポイントになります。まずは、どんな原因があるのか把握しておきましょう。

2-1.主な原因

主な原因として考えられるのは、風邪・扁桃腺(へんとうせん)・乾燥・アレルギー・使いすぎなどです。それぞれの特徴について詳しく説明します。

2-1-1.風邪

最もポピュラーな原因といえば、風邪です。風邪で喉が腫れる方がほとんどではないでしょうか。風邪の場合は、喉に菌が繁殖している状態です。粘膜が炎症を起こして、喉が腫れてしまいます。発熱するなどの症状も伴うのです。まずは、菌を繁殖しないように粘膜を強めていかなければなりません。さらに、風邪で鼻がつまると口呼吸になり、より喉の腫れがひどくなります。

2-1-2.扁桃腺(へんとうせん)

喉の腫れは扁桃腺(へんとうせん)が原因になっている可能性もあります。風邪・インフルエンザにかかった場合、ほとんどが扁桃腺(へんとうせん)炎と診断されるはずです。基本的に、扁桃腺(へんとうせん)は舌のつけ根の両サイドにあります。口から体内に侵入してくるウイルス・細菌から体を守る、免疫の役割を担っている場所です。この場所が腫れると、たちまち体内にウイルス・細菌が入りこんでしまいます。免疫細胞が機能しなくなるため、ウイルス・細菌を排除するための力が弱まるのです。

2-1-3.乾燥

「冬になるとインフルエンザが流行る」「風邪を引きやすくなる」という方が多いでしょう。これは、空気中の乾燥が原因となっています。喉の粘膜は乾燥に弱い部分です。特に、冬は暖房機器を使うことが増えるため、あちこちの空気が乾燥しています。夏でも、クーラーがかかっている場所は乾燥しやすいので要注意です。乾燥している場所にい続けると、喉が腫れやすくなるでしょう。

2-1-4.アレルギー

アレルギー反応によって喉が腫れるケースもあります。花粉症もアレルギー症状の1つであり、粘膜に強い症状が現れるのが特徴です。鼻・喉にも粘膜があるため、鼻から入った花粉やアレルゲンが喉に到達することで、アレルギー反応が起こります。また、食物アレルギーを持っている方は、その食材を口にすることで喉が腫れるのです。

2-1-5.使いすぎ

「カラオケで思いきり歌った後、喉が枯れた・腫れた」という経験はありませんか? 喉の腫れは使いすぎによって起こる可能性もあるのです。実際に、喉の使いすぎによってポリープができた方もたくさんいます。日ごろから無理に使わないように気をつけておかなければなりません。

2-2.注意すべき併発症状

喉の腫れは初期症状としてよく見られるものです。腫れと同時に、痛みや違和感を覚えることもあるでしょう。そこで、注意してほしいのは“激しい痛み”です。激しい痛みが長く続くと頭痛が起きやすくなり、生活に支障が出てしまいます。また、耳の痛みにも注意しておかなければなりません。なぜなら、耳の痛みは中耳炎を併発している恐れがあるからです。喉の腫れ以外にも、どのような症状が出ているのか把握しておきましょう。

喉の腫れから考えられる病気

喉の腫れによって考えられる病気があります。病気になっている場合は、できるだけ早めに対策を立てておかなければなりません。一体どのような病気が関係しているのか、把握しておきましょう。

3-1.考えられる病気とは

喉の腫れで考えられる病気としては、扁桃腺(へんとうせん)炎・ポリープ・癌(がん)などが挙げられます。それぞれの病気について詳しく見ていきましょう。

3-1-1.扁桃腺(へんとうせん)炎

扁桃腺(へんとうせん)が炎症を起こす“扁桃腺(へんとうせん)炎”は、急性と慢性の2種類があります。急性扁桃腺(へんとうせん)炎は、腫れがどんどん悪化して、喉の症状が激しいところが特徴です。38度~40度の高熱が出やすく、頭痛・倦怠感(けんたいかん)・関節痛・寒気・頸部(けいぶ)リンパ筋腫脹(しゅちょう)などが症状として挙げられます。一方、慢性扁桃腺(へんとうせん)炎は、1年に5回以上くり返す病気です。喉の異常感や乾燥・耳の痛み・頭痛などの症状がくり返すため、体に大きな負担がかかります。

3-1-2.ポリープ

喉にできるポリープは、声帯ポリープとも呼ばれています。声帯の振動する場所にできるものです。ポリープができると声がうまく出なくなる・声が悪くなる・かすれるような症状が出てきます。最悪な状態になると、呼吸困難を起こすこともあるのです。ポリープができる原因は、声の使いすぎ・粘膜の充血がほとんどといえます。

3-1-3.癌(がん)

喉に腫れが見られると、最初は風邪と判断する方が多いはずです。しかし、中には、咽頭がんと判断される恐れもあります。がんの症状の中にも、喉の腫れがあるのです。咽頭がんは、腫瘍の発生部位によって、上咽頭がん・中咽頭がん・下咽頭がんにわかれます。それぞれの代表的な症状を以下にまとめてみました。

  • 上咽頭がん:鼻づまり・鼻血・耳づまり・聞こえづらさなど
  • 中咽頭がん:食べものを飲みこむときの違和感・扁桃腺の腫れなど
  • 下咽頭がん:食べものを飲みこむときの異物感・声のかすれ・耳まわりの痛みなど

3-1-4.そのほか

ほかに考えられる病気としては、インフルエンザ・気管支ぜんそく・習慣性扁桃(へんとう)炎・扁桃(へんとう)肥大・喉頭炎などが挙げられます。このように、喉の腫れは、さまざまな原因が挙げられるため、知識に乏しい素人ではなかなか判断できません。きちんと診断してもらうためには、病院で検査してください。

3-2.放置するとどうなるか

喉の腫れから思いがけない病気にかかり、悪化する可能性があります。病気の放置は非常に危険です。特に、がんになっている場合は、できる限り早めに腫瘍を取りのぞかなければなりません。初期段階であれば薬でなくすことはできますが、ある程度進行していると手術が必要です。手術になれば、治療期間が長く、費用も高くかかってしまいます。

3-3.慢性化について

慢性扁桃腺(へんとうせん)炎のように、喉の腫れが慢性化する状況は避けなければなりません。毎年、喉が腫れて体に負担がかかるのは嫌なものです。また、慢性化になってしまうと、体力と免疫力が落ち、さまざまなウイルスや菌が体内に入りこみやすくなります。慢性化にならないようにするためにも、早めの受診が大切です。

喉の腫れの治療法・セルフ療法

喉の腫れを引かせるためには、病院の治療とセルフ療法があります。どちらか一方だけでなく、療法からのダブルアプローチが効果的です。

4-1.うがい・冷やすなど

自分でできる治療法としては、うがい・冷やすことが挙げられます。喉が炎症を起こしている場合は、熱を持っている可能性があるでしょう。そのため、タオルに包んだ保冷剤などで患部を冷やしてください。炎症が起きたときの冷却は、痛みを抑えるのに効果的です。ただし、直接氷や冷たい飲みものを飲むのはNG行為となります。逆に、刺激を与えすぎてしまうので気をつけてくださいね。また、ウイルスや菌をやっつけるためにも、毎日うがいを心がけましょう。特に、外から帰ってきたときは、うがいが効果的です。

4-2.市販薬について

ほとんどの風邪薬は、喉の痛みや腫れに効果的な成分が含まれています。痛みや炎症を抑える成分となるため、症状は一時的に収まるでしょう。しかし、完全に治ったわけではありません。完全に治すためには、根本的な原因を解決するほかないのです。薬を使うのであれば、市販薬ではなく、病院から処方されたものを使いましょう。病院では、ペニシリン系・セファム系などの抗生剤、抗ウイルス剤、抗菌薬が挙げられます。

4-3.やってはいけないこと

喉が腫れているときは、アルコールの摂取・タバコ・刺激物を口にしてはいけません。アルコールや辛(から)いものなどの刺激物は、炎症が起きている部分に刺激を与えてしまいます。余計に、症状が悪化してしまうでしょう。また、タバコに含まれているニコチンも刺激を与えるものです。喫煙者は吸っていない人よりも喉が腫れやすい状態だといえます。日ごろからの生活習慣を見直す必要もあるでしょう。

喉の腫れにかんしてよくある質問

喉の腫れにかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。腫れが気になる方や改善したい方は、ぜひ参考にしてください。

5-1.病院に行くべき症状とは?

無呼吸が見られる・呼吸が苦しくなる・扁桃腺(へんとうせん)炎による発熱が頻繁にある・くり返し喉が腫れるなど、これらの症状に当てはまる方はすぐに受診してください。手術が必要となる可能性があります。放置すればするほど、治療法も限られてしまうので要注意です。

5-2.急性扁桃腺(へんとうせん)炎が悪化するとどうなるのか?

急性扁桃腺(へんとうせん)炎が悪化すると、扁桃腺(へんとうせん)周囲炎という病気になる可能性が高まります。より一層、腫れや痛みが大きくなるのです。扁桃腺(へんとうせん)周囲炎は強烈な痛みが特徴でもあるため、痛みが悪化しないうちにすぐに病院を受診してください。

5-3.喉の粘膜を強くさせるコツとは?

日ごろの規則正しい生活習慣はもちろんのこと、強くさせる栄養素を摂取してください。たとえば、納豆・なめこ・れんこん・モロヘイヤなどに多く含まれる“ムチン”、レバー・緑黄色野菜・うなぎ・卵などに含まれるビタミンAが強くさせてくれます。栄養バランスのいい食事を心がけていけば、自然と粘膜も強くなるものです。

5-4.病院処方の薬に副作用はあるのか?

体質や症状に合っていない薬を服用すると、頭痛・吐き気・症状の悪化など、副作用が起きるときもあります。必ずしも安心というわけではありませんので、きちんと薬の飲み方や服用量をきちんと守ってください。もし、副作用が現れた場合は、すぐにかかりつけの医師に相談しましょう。

5-5.漢方薬は効くのか?

喉の腫れなど違和感があるときに使用する漢方薬があります。それは、甘草湯(かんぞうとう)・銀翹散(ぎんぎょうさん)・駆風解毒湯(くふうげどくとう)などです。これらは炎症を抑え、菌を排除する働きを持っています。漢方薬は体質改善を目的としたものであり、長く飲み続けることで効果を発揮するものです。

まとめ

いかがでしたか? 喉の腫れは、ストレスや日常生活の過ごし方などが原因として挙げられます。症状を放置していると、少しずつ悪化していき、さらに腫れや痛みがひどくなるものです。そのため、悪化しないうちにきちんと原因をつかみ、対策を立てていかなければなりません。粘膜や扁桃腺が炎症を起こしている恐れもあるため、炎症を抑える薬も使うことがあります。薬を服用する際は、必ず量や飲み方を守りましょう。そして、粘膜を乾燥させない・うがいをする・冷やすなど、自分でできるケアをしてください。セルフケアと病院での治療というダブルアプローチが、早く症状を治すポイントでもあります。