耳鳴りの原因・症状・治療法を詳しく解説

【必見】耳鳴りで悩んでいる人へ!原因・症状・治療法を詳しく解説!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「頭の中でいつもセミが鳴いているように聞こえる」「金属音が響いていてイライラする」など、耳鳴りは、実際に悩んでいる人にしかわからないつらい症状です。ひどい状態では、日常生活にも支障が出るほどで、困っている人も多いことでしょう。そこで、今回は、耳鳴りについて、原因・症状・治療法を詳しく解説します。耳鳴りを何とかして改善したい人は、必見です。

この記事を読むことで、耳鳴りの原因がわかり、適切に対応することができます。ひとりで悩んでいるだけでは症状は改善しません。症状が進行しないうちに、適切な治療を受けることが必要です。つらい症状を早く改善するために、ぜひ読んでみてください。

耳鳴りの基礎知識を学ぼう

最初に、耳鳴りの基礎知識を学びましょう。主な症状・どんな人がなりやすいか・放置するとどうなるのかなどについて解説します。

1-1.耳鳴りとは

耳鳴りとは、実際に音がしないにもかかわらず、音が聞こえたり耳の奥で金属音などが鳴るように感じたりする症状のことです。音の振動が伝わる外耳から脳までのどこかで異常があるために起こります。耳鳴りが起きると、集中力が乏しくなり、精神的に追いつめられやすくなるので気を付けましょう。

1-2.耳鳴りの主な症状

前述したように、聞こえるはずの無い音が聞こえる症状ですが、実際には、ごくわずかな音を敏感に拾ってしまうパターンもあります。中には心音や呼吸音・血液の流れる音など、生理的なものも含まれているのです。また、症状の出方も感じ方も人それぞれであり、周囲の人には理解しにくい部分があると言えます。

1-3.耳鳴りはどんな人がなりやすい?

耳鳴りになりやすい人には、以下のような特徴があります。

  • 大音量の中で仕事をしている
  • 大音量で音楽を聴く
  • 大きなストレスを抱えている
  • 更年期障害がある
  • 血圧が高い
  • 高齢者

1-4.耳鳴りを放置するとどうなる?

耳鳴りは、脳の病気の症状として現れることがあります。脳の病気は、命にかかわるものも多く、手遅れになる可能性が高いので注意しましょう。また、耳鳴りを放置すると症状が悪化して難聴を引き起こすことがあります。難聴は治療が長引いたり完治が難しかったりするものも多く、早期治療が必要不可欠です。いずれにしても、甘く見ずに早めに病院に行きましょう。

耳鳴りの詳しい症状と分類

耳鳴りの詳しい症状と分類について紹介します。

2-1.耳鳴りの分類について

耳鳴りは、大きく分けて以下に分類することができます。

  • 自覚的耳鳴り:本人だけが自覚するタイプで多くの人が当てはまる
  • 他覚的耳鳴り:耳の周辺に聴診器などを当てるとほかの人も聴くことができるタイプ
  • 生理的耳鳴り:静かな場所で「シーン」という音が聞こえるもの(病気ではない)

2-2.病的な耳鳴りについて

耳鳴りの中でも、病的なものには注意してください。たとえば、以下のようなものですね。

  • 脳の病気
  • 頭部周辺の外傷
  • メニエール病
  • 突発性難聴

いずれの病気も、専門的な治療が必要となります。耳鳴り以外にもめまいや吐き気・頭痛などの併発症状があるときは、速やかに病院を受診してください。

2-3.耳鳴りの音による分類について

耳鳴りは、音による分類も可能です。

  • 高温性耳鳴り:金属音のようなキーンとした高温が聞こえる
  • 低温性耳鳴り:耳の中がつまったようにゴソゴソする
  • 単音声耳鳴り:特定の音階の音が聞こえる
  • 雑音性耳鳴り:複数の音が混ざって聞こえる

2-4.耳鳴りの頻度による分類について

そのほか、発症頻度(ひんど)によって以下のように分類することもあります。

  • 慢性耳鳴り:いつでも耳鳴りが続いている状態
  • 突発性耳鳴り:突然耳鳴りが起こるもの

2-5.そのほかの耳鳴りについて

頭の中で音が鳴っているように感じることを、頭鳴(ずめい)と言います。頭鳴(ずめい)も耳鳴りのひとつで、頭の中で反響しているように聞こえることが特徴です。「頭の中でセミが鳴いているようだ」とか、「砂嵐のようなサーッとした音がする」などと表現する人もいます。頭鳴(ずめい)が続く場合も、病院を受診しましょう。

2-6.耳鳴りの併発症状について

耳鳴りには、以下の併発症状を見ることがあります。

  • めまい
  • 頭痛
  • 耳の閉塞(へいそく)感
  • 難聴
  • 話の内容を聞き取りにくい
  • 顔面のしびれ

耳鳴りの原因とは?

耳鳴りの原因にも、さまざまなものがあります。ここでは、主な原因について詳しく見ていくことにしましょう。

3-1.耳の病気

耳の病気の症状として、耳鳴りが現れることがあります。たとえば、内耳炎・外耳炎・滲出(しんしゅつ)性中耳炎、耳管狭窄症(じかんきょうさく)しょう・メニエール病などです。また、耳と鼻・のどは繋がっているため、鼻やのどの病気も耳鳴りを引き起こすことがあります。原因がはっきりしている場合は、病気が治れば耳鳴りも消失するはずです。

3-2.心理社会的な原因

心理社会的な原因も、耳鳴りを引き起こします。会社などで、重要なポストに就いたり仕事の重責を負ったりすることで、知らず知らずのうちに体に負担がかかることが原因です。特に、働き盛りと言われる30代以降の男性に多い傾向があります。

3-3.脳の病気

脳腫瘍(しゅよう)・脳梗塞(こうそく)、脳神経の炎症など、脳の病気で耳鳴りがすることがあります。脳の病気は、すぐに適切な治療を行わないと、言語障害・まひなどの後遺症が出ることがあるので気を付けましょう。頭痛を伴う耳鳴りや、脈を打つような音が聞こえるタイプの耳鳴りは脳の病気が原因である可能性を否定できません。自覚のある人は、すぐに受診してください。

3-4.自律神経失調症によるもの

自律神経失調症になると、耳鳴りが起きやすくなります。めまいと同時に発症するのが特徴です。また、めまいのほかにも、不眠・頭痛・体のだるさなどが現れることがあります。耳鼻科で耳鳴りの原因が特定できなかった場合は、自律神経失調症による可能性が高いでしょう。

3-5.心因性によるもの

大きなストレスを抱えると、自律神経が乱れ、耳鳴りが起きることがあります。耳鼻科や脳外科などでさまざまな検査をしても原因が特定できない場合は、心因性のものによる可能性が大きいでしょう。心配性の人や、完璧主義の人は心因性の耳鳴りがしやすいので気を付けましょう。

3-6.そのほかの原因

そのほかの原因としては、高血圧によるもの・薬の副作用によるものなどがあります。いずれも、自然に治るものではありません。高血圧はきちんと治療を受けましょう。また、薬の副作用によるものは、種類を変えてもらえるかどうか医師に相談してください。

耳鳴りの治療方法を解説

耳鳴りの治療方法について詳しく解説します。適切な治療を受けるためにも、しっかり学んでください。

4-1.耳鳴りで受診すべき症状とは

耳鳴りで以下の症状があるときは、受診してください。深刻な病気が隠れている場合があります。

  • 急に音が聞こえなくなった・耳がつまる感じがする
  • 頭痛など併発症状が出ている
  • 耳鳴りがだんだんひどくなってきた
  • 精神的にイライラして落ち着かない

4-2.耳鳴りは何科を受診する?

耳鳴りは、まず耳鼻科を受診しましょう。耳の病気が原因のものかどうか検査を受けることができます。なお、耳鼻科で検査した結果、脳などの異常が疑われる場合は、改めて脳外科などの受診をすすめられることでしょう。心因性の疑いがあるときは、心理内科の受診が妥当なこともあります。いずれにしても、適切な治療を受けるためにできるだけ早く受診し、耳鳴りの原因を特定してください。

4-3.耳鳴りの検査方法

病院では、以下のような流れで検査をします。

  1. 医師による問診・視診
  2. 耳の機能を調べる検査:耳管(じかん)機能検査など
  3. 難聴の有無を調べる検査:オージオメーターなどを使った聴力検査
  4. 耳鳴りの程度や性質を調べる検査
  5. 必要に応じて「CT検査」や「MRI検査」

医師は、検査結果を総合判断して耳鳴りの原因を突き止めます。

4-4.耳鳴りの治療方法

耳鳴りの主な治療方法は、薬物投与です。薬物投与により耳鳴りの症状が消えない場合や、薬アレルギーなどがある場合は、医師の判断によって手術などほかの方法を選ぶこともあります。適切な治療を受けることは、症状の改善に必要不可欠です。耳鳴りは早期に治療を開始することで、治りやすくなります。できるだけ早く病院での治療を開始しましょう。

4-5.耳鳴りの薬の種類や副作用について

耳鳴りの薬は、それぞれの原因や症状により、以下のようなものを使用することになります。

  • 抗不安薬
  • 抗めまい薬
  • 抗うつ薬
  • 副腎皮質ホルモン薬
  • 自律神経調整薬

なお、耳鳴りの薬で副作用が出る場合もあります。頭痛や吐き気・発熱・発しんなどの副作用が出たときは、すぐに医師に報告して指示を仰ぎましょう。重い副作用があるにもかかわらず、がまんして飲み続けると症状が悪化する恐れがあります。

4-6.補聴器や手術などについて

薬物療法などの効果が無い場合は、補聴器の使用や手術を検討することになります。耳鳴りと難聴が重なっている場合は、補聴器に頼ることで快適に暮らすことができる可能性が高いでしょう。まずは、試してみることも大切です。また、手術によって改善の見込みがある場合も、十分に考えて決断してください。

耳鳴りの原因や治療に関するよくある質問

最後に、耳鳴りの原因や治療に関するよくある質問に回答しましょう。ほかの皆さんが悩んでいる内容は、とても参考になりますよ。

Q.耳の聞こえが悪い親が「頭の中でいつも音が聞こえる」と訴えるのですが?
A.高齢者は、「老人性難聴」を伴った耳鳴りにかかりやすいものです。まずは、かかり付け医に相談しましょう。高齢者にとって、耳の聞こえが悪くなることは、生活の質を大きく下げ、認知症の発症原因にもなります。快適な暮らしを送ってもらうためにも、耳鳴りの治療を受けてもらいましょう。

Q.子どもにも耳鳴りはあるのでしょうか?
A.子どもにも耳鳴りが起きることがあります。たとえば、中耳炎による耳鳴りは多く見ることができるものです。また、プールなどで水が耳の中に溜(た)まることで耳鳴りがすることもあるでしょう。子どもが「へんな音が聞こえる」などと訴えたら、可能性が高いと言えます。耳鼻科もしくは小児科を受診しましょう。

Q.耳鳴りの治療は保険適用ですか?
A.耳鳴りの治療は、保険適用となります。医療費の負担が少なく済むので安心してください。ただし、健康保険が使えるのは医療機関だけです。たとえば、心因性の耳鳴りを改善するために、民間企業が運営するアロマテラピーやマッサージサービスを受けても適用となりません。あくまでも、医療機関で直接的な治療を受けた場合に限ると覚えておきましょう。

Q.耳鳴りの治療期間の目安は?
A.耳鳴りの治療は、1年以上の通院が必要になる人もいます。特に、耳鳴りを伴った突発性難聴は回復率が低く、完全に元どおりになるとは限りません。また、病気が原因の耳鳴りは、病気治療も並行して行う必要があります。焦りは耳鳴りをひどくすることがあるため、気長に治療を受けていきましょう。

Q.耳鳴りが自然に治ることはありますか?
A.心因性のもの・ごく一過性のもの・生理的なものは、自然に治ることもあります。しかし、何らかの病気が原因のものは、自然に治ることは困難です。耳鳴り自体は、命にかかわるものではないため、多くの人が放置しがちになります。しかし、自然に治るだろうと勝手に判断したことで、状況が深刻になることもあるのです。自然に治ると思い込まず、きちんと検査を受け、治療を行いましょう。

まとめ

今回は、耳鳴りの原因や治療について詳しくまとめました。耳鳴りのつらさは周囲にわかりにくいため、なかなか理解してもらえないなどの点も大きな問題です。しかし、ひとりで悩みを抱え込んでいるだけではますます症状が悪化してしまいます。放置すると日常生活に大きな影響を与えるため、早期に改善・治療を受けましょう。原因を突き止め、適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。つらい症状から一刻も早く解放されるためにも、病院を受診して治療を開始しましょう。