寝ても寝ても眠い原因と 一日中眠い状態から抜け出す方法

寝ても寝ても眠い原因とは!? 一日中眠い状態から抜け出す方法

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「いくら寝ても一日中眠い」「ベッドに横になっても眠れない」など、睡眠で悩んでいる方は多いことでしょう。特に、現代はストレス社会といわれており、過剰なストレスによって睡眠不足になる方が増えています。睡眠は毎日健康ですごすためにも大切なことです。睡眠不足が長く続くほど、生活にも支障が出てしまいます。睡眠不足を解消するためには、原因を突き止めなければなりません。そこで、本記事では、寝ても寝ても眠い原因や、眠気によって起こる弊害・解消方法・病院へ行くべき症状について詳しく説明します。

この記事を読むことで、寝ても眠い原因がわかり、正しい対処・治療法を知ることができます。日中の眠気に悩んでいる方や治療したい方はぜひチェックしてください。

寝ても寝ても眠いのはなぜか

一日中眠い状態を改善するためには、眠くなる原因を突き止めなければなりません。主な症状や原因・考えられる病気・睡眠時無呼吸症候群について詳しく説明します。

1-1.主な症状

主な症状は、きちんと寝たはずなのに眠たくなることです。たとえば、日中強い眠気に襲われる・頭がスッキリしない・日中ボーッとすることが多いなどが挙げられるでしょう。前日にきちんと睡眠をとったかどうか確認しながら、どんな症状が現れているのか見直してみてください。また、眠気以外にも体に異常が出ていないかどうか確認しましょう。

1-2.主な原因

主な原因として挙げられるのは、睡眠不足・疲労・日ごろの生活習慣・病気です。睡眠不足による眠気は誰もが1度は経験したことがあるでしょう。体や精神の疲れによって寝つきが悪くなることもあります。寝ても寝ても眠い状態で多い原因は、日ごろの生活習慣です。不規則な生活習慣を送っていると体内時計が狂います。体内時計の乱れは、体調不良や精神的ストレスなど心身ともに悪影響をおよぼす要因の1つです。

1-3.考えられる病気

寝ても寝ても眠い症状が起きている場合、病気が関係している可能性があります。考えられる病気は、不眠症・過眠症・レストレスレッグス症候群・肥満肺胞低換気症候群です。それぞれの特徴について以下にまとめてみました。

  • 不眠症:横になってもうまく眠れず、睡眠不足や眠気が常態化している。精神疾患の可能性アリ
  • 過眠症:眠れているはずなのに日中も眠い、どれだけ寝ても眠い状態。仕事のストレスや生活環境・遺伝的な原因が関係している
  • レストレスレッグス症候群:横になっているときに足に違和感や痛みがあるので動かさずにはいられない。痛みのために睡眠不足になる
  • 肥満肺胞低換気症候群:BMIが30以上の肥満型に多く、腹部・胸部についた脂肪が原因で肺の換気が上手にできない

上記の病気以外にも、睡眠時無呼吸症候群をわずらっている可能性があります。

1-4.睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群は略してSASといいます。睡眠中に空気の通り道となる気道が狭くなることで呼吸がしにくくなるのです。酸素を必要としている心臓やそのほかの臓器へ空気を送り込むことができません。代表的な症状としては、いびきが挙げられます。

眠気によって起こる弊害

眠気は、健康だけでなく、仕事や勉強・日常生活でさまざまな弊害を起こします。一体どのような弊害が起こるのか、詳しく見ていきましょう。

2-1.集中力が低下する

眠い状態では、脳の機能が低下します。眠たくて仕方がなくなるため、何も考えられなくなるでしょう。仕事や勉強に集中したくても、まぶたが自然と閉じてしまいます。集中力が低下することで、仕事の効率も下がり、ミスが増えるのです。集中できない→ミスをする→気分が落ち込むという悪循環が生まれます。

2-2.事故を起こす可能性が高くなる

眠くてたまらないときに車を運転するのは非常に危険です。注意力が低下しているため、事故を起こすリスクが高まります。自転車やバイクも危ないので、なるべく外出しないほうがいいでしょう。移動が必要なときはバス・電車などの公共機関を使ってください。

2-3.不整脈

睡眠時無呼吸症候群になっている場合、常に心臓などに負担がかかっています。無呼吸中に不整脈が起きる可能性があるのです。また、血管の収縮・心拍数の増加・血圧の上昇が起きやすくなります。放置していると、体が負担に耐えられなくなり、命を失うリスクも高まるでしょう。

2-4.自律神経の乱れ

眠気は自律神経の乱れを促す要因です。自律神経は、体を緊張状態へと導く交感神経とリラックス効果のある副交感神経で成り立っています。乱れているときは交感神経が活性化するため、常に体が緊張している状態です。眠れたとしても浅い眠りになり、日中に眠気を感じることになります。

2-5.生活習慣病

糖尿病・高血圧などの生活習慣病にかかるリスクもあります。生活習慣病は肥満を伴うことが多いのです。体がリラックスできずにいると、体内の老廃物や毒素が排出できません。その結果、太りやすい体質へと変わってしまいます。

眠気を解消する方法

眠気を解消するためには、さまざまな方法があります。ほとんどが自分で簡単にできることなのでぜひ実践してみてください。

3-1.生活習慣の改善

寝ても寝ても眠い症状は、生活習慣の乱れが原因になっている可能性があります。そのため、まずは生活習慣を規則正しいものに改善していきましょう。たとえば、夜決まった時間に寝て朝起きる・栄養バランスのよい食事をとる・アルコール摂取を控えるなどです。特に、体を温める食材は深い眠りに導くことができるといわれています。食物繊維やたんぱく質などバランスのよい食事を心がけてください。

3-2.ストレスと上手に付き合う

過剰なストレスを毎日感じていると、心に負担がかかり十分な眠りにつくことができません。自分にとってストレスが発散できる方法を見つけて実践してください。たとえば、適度に運動をしてリフレッシュする・リラックスできる音楽を聴く・アロマオイルを焚(た)くなどです。上手にストレスと向き合うことができれば、眠気も少しずつなくなるでしょう。

3-3.仕事のスタイルを見直す

眠気を感じている人の中には、昼夜逆転の仕事など、生活スタイルが不規則になっている方もいるでしょう。その場合は、仕事のスタイルを見直すのもポイントの1つです。毎日仕事が長時間におよぶ方は、有休を使う・通勤時間を短くするために引っ越すなど工夫をしてみてください。思いきって転職するのもアリです。

3-4.ストレッチ・体操

眠気を解消するために、ストレッチ・体操は効果的です。できるだけ、毎日ストレッチと体操を続けてみてください。朝起きたときはラジオ体操をする・お風呂あがりにストレッチをするなど習慣づけていきましょう。また、デスクワークでも1時間に1回は背伸びをするなど、適度に体を動かすことが大切です。特に、腕を大きく動かす動作は交感神経が活性化し、眠気が吹き飛びます。

病院へ行くべき症状

眠気を感じる場合、中には病院へ行ったほうがいい症状があります。病院へ行くべき症状や受診すべき科、検査・診断方法・主な治療法について詳しく見ていきましょう。

4-1.こんな症状が出るときは要注意!

日常生活に支障が出る・体のだるさが長く続いている・1か月以上にわたって異常な眠気を感じるなどの症状に当てはまる場合は、すぐに受診してください。これらの症状は病気が隠れていることがあります。症状を放置していると、さらに悪化してしまうので要注意です。

4-2.何科に行くべきか

出ている症状に応じて受診すべき科が異なります。精神的ダメージを強く感じている場合は精神科・心療内科、体に異常が出ている場合は内科を受診してください。自分で判断できない場合は、とりあえず内科を受診するといいでしょう。

4-3.検査・診断方法

寝ても寝ても眠い場合の検査・診断方法はいくつか挙げられます。睡眠障害の可能性が高いため、脳波・眼球の運動・呼吸の状態・血液中の酸素濃度などを検査することになるでしょう。検査を行う前に、医師の問診が行われます。どのような症状が出ているのか、いつから出ているのかなど、できる限り具体的に説明してください。診断方法は検査内容によって異なります。主な診断方法を以下にまとめてみました。

  • 脳波:眠り始め3時間の脳波が浅い場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性アリ
  • 眼球の運動:眼球運動を記録してレム睡眠の時期や頻度を確認する
  • 呼吸の状態:1時間の睡眠の間に無呼吸・低呼吸が5回以上ある場合は睡眠時無呼吸症候群の疑いアリ
  • 血液中の酸素濃度:血液中の酸素濃度が低い場合は呼吸が浅くなっている証拠

4-4.主な治療法

症状や検査結果を踏まえたうえで、適切な治療を行います。睡眠時無呼吸症候群の場合の主な治療法は、CPAP(シーパップ・持続陽圧呼吸)治療とマウスピースです。CPAP治療は、睡眠時にCPAPと呼ばれる装置と鼻の専用マスクを装着します。鼻から空気を取り込み、無呼吸を防ぐ方法です。また、寝るときに専用のマウスピースを装着して狭くなった気道を広げる方法もあります。治療を受ける際は、医師からきちんと説明を受けてください。

眠気にかんしてよくある質問

眠気にかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。寝ても寝ても眠気がある方はぜひ参考にしてみてください。

Q.体内時計を正常に戻す方法とは?
A.体内時計が狂ったままでは、深い眠りにつくことができません。眠気を解消するためにも、体内時計をもとに戻しましょう。ポイントは、夜にきちんと寝て朝に太陽の光をあび、自然と体内時計がリセットすることです。

Q.睡眠時無呼吸症候群の原因とは?
A.睡眠時無呼吸症候群の原因はいくつかありますが、主に挙げられるのは肥満と小さめで狭いあごです。肥満は首のまわりに余分な脂肪がついているので気道がふさがります。小さめで狭いあごは気道がもともと狭いのです。そのため、十分な酸素が通らなくなり、体重が少し増えただけでも睡眠時無呼吸症候群になってしまいます。

Q.レム睡眠、ノンレム睡眠とは?
A.睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠は、浅い眠りで体は深く眠っているのに、大脳がある程度活性化している状態です。そのため、夢を見ているときはレム睡眠のことが多いでしょう。一方、ノンレム睡眠は大脳を休息させる眠りであり、体からたくさんの熱が放出されます。一般的に、寝入りはノンレム睡眠が集中的に現れ、その後はノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れるものです。深い眠りのノンレム睡眠は心身ともに休める大切なことですが、長く続きすぎると脳の温度が低下し、体調不良になります。

Q.睡眠時無呼吸症候群の治療費はどのくらいかかるのか?
A.治療費は病院や症状によって異なります。目安としては、1回の治療につき約3,000円~4,000円(保険3割負担)です。あくまで目安となるため、大幅に変わる可能性もあります。具体的な治療費について知りたい方は、治療を始める前に医師に尋ねてみてください。

Q.寝る前に気をつけておきたいことは?
A.寝る前に、スマートフォンやパソコン・テレビなどの明るい画面を見ていませんか? ベッドに入って部屋の電気を消しても、スマートフォンなどの明るい光を寝る前に見てしまうと、脳が覚醒状態になってしまいます。その結果、ノンレム睡眠に入るまでに時間がかかってしまうのです。快適な睡眠をとるためにも、寝る前はスマートフォンなどの強い光を見ないように心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか? 寝ても寝ても眠い状態は、健康や日常生活に悪い影響をおよぼします。あまりにも強い眠気は集中力を低下させ、仕事にも支障をきたすようになるでしょう。眠気のほとんどは、不規則な生活習慣や乱れた食生活などが原因です。まずは、規則正しい日常生活を心がけてみてください。規則正しい生活を送ってもなかなか解消できない場合は、睡眠時無呼吸症候群などの病気が関係している可能性があります。症状が長く続くのなら、すぐに病院へ行って検査してもらいましょう。寝ても寝ても眠れない原因や治療法などの知識を身につけておけば、スムーズに解消できます。