むずむず脚症候群

むずむず脚症候群とはどのような病気?症状や治療方法を紹介

むずむず脚症候群は、夕方から夜にかけて足の内側に何ともいえない不快感を覚える病気です。特に、布団に入ると症状を強く感じるケースが多く、そのせいで寝つきが悪くなったり一度目が覚めると足が気持ちが悪くて眠れなかったりする方もたくさんいます。また、この症状が病気と知らずに悩んでいる方もいることでしょう。

そこで、今回はむずむず脚症候群の症状や原因・治療方法についてご紹介しましょう。

  1. むずむず脚症候群の基礎知識
  2. むずむず脚症候群のセルフチェック
  3. むずむず脚症候群の診断や治療方法
  4. むずむず脚症候群に関するよくある質問

この記事を読めば、治療法や診療を行ってくれる病院が分かり、むずむず脚症候群の適切な治療が受けられます。自分はむずむず脚症候群ではないか? と思う方はぜひこの記事を読んでみてくださいね。

1.むずむず脚症候群の基礎知識

はじめに、むずむず脚症候群の基礎知識をご紹介します。どのように発症し、どんな症状が現れるのでしょうか?

1-1.むずむず脚症候群とは?

むずむず脚症候群とは、足の内側にむずむずするような不快感を強く覚える病気です。人によって不快感の覚え方は異なりますが、「足の内側を虫がはっているような感覚がする」という方や、「足を動かさずにはいられないような感じ」という方が多いといわれています。
夕方から夜にかけて症状が現れ始め、じっとしていたり横になっていたりすると症状が強まるというのが、一番の特徴です。そのため、睡眠が妨げられて不眠症のような症状が現れる方も珍しくありません。

1-2.むずむず脚症候群の原因とは?

むずむず脚症候群には、一次性(突発性)と二次性があります。二次性のむずむず脚症候群は、鉄欠乏性貧血・慢性腎不全・パーキンソン病といった病気の合併症として発症する病気です。これらの病気になるとドーパミンの分泌が少なくなったり、ドーパミンを作りだす原料となる鉄分が不足したりします。このドーパミン不足がむずむず脚症候群の原因ではないかという見られているのです。これらの病気以外に、妊娠や月経などもむずむず脚症候群を発症する原因と考えられています。

一次性(突発性)のむずむず脚症候群の原因は、現代の医学でははっきりと分かっていません。鉄分の欠乏やドーパミンが不足することによる神経機能障害が原因と考えられていますが、発症するタイミングなどは不明です。また、むずむず脚症候群を発症させる遺伝子があるのではないかという仮説も立てられていますが、こちらの方もまだ実証はされていません。

1-3.むずむず脚症候群を発症しやすい人とは?

むずむず脚症候群は、性別や年代を問わずに発生する病気です。欧米では17世紀頃からこの病気の存在が認められてきました。日本人では全人口の2~5%、20人~50人に1人が発症する病気といわれています。患者数は40代~70代が多く、女性の発症率が男性よりも1.5倍ほど多いのが特徴です。なお、二次性むずむず脚症候群は妊娠しても発症しやすく、妊婦の二割がこの病気に悩まされていると推測されています。ただし、妊婦のむずむず脚症候群は出産をするとほとんどが解消するため、妊娠中に起きる特有の症状と思われがちです。

1-4.むずむず脚症候群の弊害

むずむず脚症候群は、命にかかわる病気ではありません。しかし、夕方から夜半にかけて症状が強くなるため睡眠が妨げられることも多いのです。症状がひどくなると前述したように不眠症と同じ症状が出て、日中に強い眠気や疲労感を覚えたりもします。また、眠れないことが強いストレスになって抑うつ症状になるケースもあるのです。
むずむず脚症候群が重症化すると、落ち着いて長時間座っていることも難しくなります。そのため、日常生活に支障が出ることもあるでしょう。

2.むずむず脚症候群のセルフチェック

  • 眠ろうとすると足がむずむずしてよく眠れないことが多い
  • 夕方から夜になると足に不快な感触を覚えることがある
  • じっとしているほど不快な感触が強くなる
  • 動き回っていると不快な感触は弱まる

このような症状がある方は、むずむず脚症候群の可能性があります。できるだけ早く病院を受診しましょう。

3.むずむず脚症候群の診断や治療方法

この項では、むずむず脚症候群の診断してくれる病院や治療方法についてご紹介します。何科を受診すればよいのでしょうか?

3-1.むずむず脚症候群を診断してくれる病院について

むずむず脚症候群は、日本睡眠学会の睡眠医療認定機関での受診が推進されています。ほぼ全都道府県にあり、呼吸器科や神経内科・精神科・睡眠障害クリニックなどの診療科です。認定機関がない場合は、日本睡眠学会に認定医がいる病院を受診しましょう。認定医療機関および認定医は、日本睡眠学会のサイトから確認可能です。

3-2.むずむず脚症候群の診断方法について

むずむず脚症候群の診断は、主に問診と下肢静止検査・終夜睡眠ポリグラフ検査などを行って下されます。他の病気が疑われる場合は、血液検査や心電図検査をすることもあるでしょう。

3-3.むずむず脚症候群の治療について

むずむず脚症候群の治療は、抗てんかん薬・ドーパミン受容作動薬を投薬したり、規則正しい生活を心がけることが中心です。患者さんの多くが適切な薬物治療で症状が大幅に回復するといわれています。ただし、抗てんかん薬などの薬は用法や用量を必ず守って服用しなければ副作用が出ることもあるでしょう。必ず薬剤師から服薬指導がありますので、それに従って服薬してください。症状が軽減したからといって勝手に服薬を中断してはいけません。症状がかえって悪化することがあります。

生活面ではお酒やたばこをやめたり、寝る前にぬるめのお風呂に入ったりすることなどで、症状が改善しやすくなるでしょう。この他、ストレッチやウォーキングなど軽い運動が推奨されています。生活面の改善は一人一人効果の出方が異なるので、いろいろと試してみてください。

4.むずむず脚症候群に関するよくある質問

Q.むずむず脚症候群は、子どもでも発症するのでしょうか?
A.患者さんの20%~30%は子どものころから同じような症状を感じていたという報告があります。

Q.妊娠中は投薬治療が難しいと思いますが、どうすればよいのでしょうか?
A.妊娠中に発症したむずむず脚症候群は、鉄分を補うと症状が改善する傾向にあります。産婦人科医と相談し、鉄剤などを処方してもらいましょう。

Q.むずむず脚症候群はどのくらい治療をすれば治りますか?
A.治療期間は人によって異なりますが、平均で数か月は必要です。焦らず治療に励みましょう。

Q.むずむず脚症候群で不眠となってしまいました。どうしたらいいですか?
A.かかりつけ医に相談すれば、入眠を手助けする薬などを処方してくれます。

Q.むずむず脚症候群は、寝具の状態などで症状は軽減するものでしょうか?
A.アレルギーや皮膚の疾患ではありませんので、寝具を変えても症状が改善する可能性はほぼないと考えられています。

5.おわりに

今回はむずむず脚症候群の症状や原因・治療方法についてご紹介しました。命に別状はない病気ですが、眠れない・じっとしていられないというのは大変つらいものです。我慢せずに病院を受診しましょう。また、子どもが発症した場合、自分ではうまく症状を伝えられないこともあります。「足が変な感じがする」と子どもが訴え、皮膚に何の異常もない場合は、むずむず脚症候群を疑ってください。なお、鉄分を多く含む食材は症状軽減の効果が期待できます。積極的に摂取しましょう。