花粉症にヨーグルトは効果的?

花粉症にヨーグルトは効果的?
腸内環境を整えて
つらい症状を予防しよう!

十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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いよいよ花粉症の季節が到来しました。鼻水やくしゃみが止まらなくて困る、目のかゆみや充血も起こすなど、日常生活で過ごしにくさを感じている方も多いでしょう。花粉症の方は、マスクや家に花粉を持ち込まないなど工夫し、いろいろと対策を講じていると思います。そんな中でも今注目されているのがヨーグルトの花粉症予防、緩和効果です。「ヨーグルトを食べると花粉症にならない?」「なぜ花粉症にヨーグルトが作用するの?」といった、花粉症とヨーグルトの関連は気になることでしょう。

そこでこの記事では、ヨーグルトによる花粉症対策のポイントを紹介します。花粉症に困る前に何か手を打っておきたいという方や、花粉症の症状を軽くしたいと思っている方は、この記事を参考にして食生活に生かしてみてください。

花粉症はひどくなると日常生活にも大きな影響を及ぼします。ぜひ、ヨーグルトによる対策方法を知って対策していきましょう。

花粉症はどんな病気? 

まず、花粉症の症状や原因など、基礎知識からご紹介します。

1-1.花粉症とは? 

花粉症は、アレルギー疾患の1つです。植物による刺激で、鼻腔(びくう)内に炎症を起こし、鼻水やくしゃみ・目の違和感などを引き起こします。季節により、花粉症の原因となる植物は違い、人によっても反応するものが違うのが特徴です。耳鼻咽喉科などで血液のアレルギー検査をすれば、何が原因となっているかが確認できます。

1-2.花粉症の主な症状

主な症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目の充血や異物感などです。鼻水はさらさらしており、自然と流れ出てくるため、風邪とは違うことがわかります。鼻づまりが続き、頭痛で苦しむ方もいるため、花粉症はとても深刻です。のどが花粉によって刺激され、痛みや咳(せき)が起こることもあります。

1-3.花粉症の主な原因

花粉症の原因となるのは、植物の花粉です。アレルゲンとなる植物の種類は、80種類を超えるとされています。人により、アレルゲンは違うものです。しかし、花粉症を発症した人の8割は、スギ花粉に反応しています。続いて多いのは、ヒノキ・ブタクサ・イネ・ヨモギなどです。それぞれ飛散時期が異なるため、複数にアレルギー反応を示す場合、シーズンをまたいで花粉症の症状を感じることもあります。

1-4.花粉症になりやすい人・体質

花粉症は遺伝的要素もあります。身内に花粉症患者がいる場合、花粉症になりやすい体質を受け継ぐこともわかってきました。また、免疫力が低下している人は注意が必要です。食生活が不規則でバランスが悪く、睡眠が不十分な人は免疫力が低下しがちになります。地域差があるわけではなく、個人の生活環境が花粉症になりやすくする原因のひとつです。

また、花粉を一定量浴びた人が発症するとの説もあります。本来、花粉を浴びても体内で抗体ができ、アレルゲンとして反応しないものです。しかし、一定量を超えた花粉を浴びた人はアレルギー症状を起こし、花粉症を発症します。

1-5.花粉症の季節や特徴

植物の種類によって飛散時期は異なり、11〜1月は飛散量が激減します。一方、飛散する植物が最盛期を迎えるのは、4〜10月です。スギは春先に多く、イネは春以降に増えてきます。2種類以上に反応する方は、暖かい時期に花粉症の症状がひどくなる場合もあるでしょう。

花粉症の治療法

花粉症は、症状が出る前に治療を開始すると、症状が軽いままで終わります。そのため、アレルゲンを知っておき、飛散時期を迎える前に予防を兼ねて治療を受けるといいでしょう。

2-1.花粉症は受診が必要

花粉症治療が受けられるのは、耳鼻咽喉科やアレルギー疾患を扱う内科です。病院には花粉の飛散予報などを記載した分布図が掲示され、早めの対策を講じるよう促しています。花粉症の症状がひどくなってから治療を始めるより、事前に投薬治療を受けた方が楽です。

2-2.花粉症の主な治療法

アレルギー反応を鎮める抗ヒスタミン薬を主軸に、鼻づまりを解消する対症療法を行います。ステロイド点鼻薬はアレルギーに対し、高い治療効果が得られるとともに、傷ついた粘膜を修復する作用があるため、花粉症治療でも多く取り入れられているのです。目の充血やかゆみなどに対しても点眼薬で改善を促す処置が行われます。

2-3.花粉症の予防や対策

どの花粉に対してアレルギーを起こすかは、血液検査ですぐわかります。アレルゲンが飛散する前に治療は開始してください。

予防としてできるのは、アレルゲンを回避することです。家に花粉を持ち込まないよう注意し、マスクで口や鼻を保護しておきましょう。こまめにうがいをすることも大切です。花粉が飛散する時期はなるべく窓は開けず、空調で室温の管理をしてください。屋外に洗濯物を干すのも避けましょう。

花粉症とヨーグルトの関係

近年、ヨーグルトを食べる人は、花粉症になりにくいという説が注目され始めました。効果や花粉症とのかかわりなどをご紹介します。

3-1.花粉症にヨーグルトは効果がある? 

ヨーグルトそのものは、花粉症を緩和するものではありません。しかし、発症しにくい体にする作用があり、免疫力向上や腸内環境正常化によって、花粉症予防になります。偏食や睡眠不足などは、免疫力が落ちて体調不良を起こしやすいものです。そのため、バランスのいい食事を心がけ、ヨーグルトを食事に取り入れることにより、丈夫な体にすることができます。

3-2.花粉症の原因は免疫力の低下がきっかけ

前述したとおり、免疫力は体調やアレルギー反応にかかわっており、弱まることでアレルゲンに過剰反応を示します。そのため、免疫力がアップすれば、花粉症そのものを抑制できると考えられているのです。ヨーグルトは腸内環境を整え、全身の状態にも好影響を与えます。その結果、免疫力が高まり、花粉症の症状を抑えることができるのです。

3-3.免疫と腸内環境について

には、善玉菌と悪玉菌の2つが棲(す)んでいます。善玉菌は、腸内環境を整え、細菌やウイルスなど外的要因にも強い体を作る役割を持っているのです。善玉菌の多い人は免疫力も上がり、風邪や花粉症になりにくくなります。

しかし、食生活の乱れや睡眠不足が続いた場合、悪玉菌の方が多くなってしまい、免疫が下がるのです。そのため、腸内環境を見直すことが、免疫を高めて花粉症に負けない体作りにつながると注目されています。

3-4.腸内環境とヨーグルトについて

ヨーグルトには、乳酸菌が多く含まれており、排便を整える善玉菌の増殖を促して、腸をきれいにする食べ物です。乳酸菌のほかに、ヨーグルトはによってさまざまな種類の菌があります。花粉症に効く乳酸菌の種類とそれを含むヨーグルトを覚え、予防や対策に生かすのがおすすめです。

3-5.腸内環境改善と花粉症について

免疫力を上げることで、花粉症そのものを起こさなくなるとご説明しました。腸が悪いと健康も損なわれてしまいます。そのため、きれいな状態を維持することはとても重要です。

赤ちゃんの場合も、ヨーグルトを食べ続けることで花粉症になりにくくなります。毎日の食生活に取り入れるだけで、免疫が上がっていろいろな病気を起こさなくなるのはとても嬉(うれ)しいですよね。

花粉症に効果的なヨーグルト摂取方法 

現在、ヨーグルトはたくさんの種類が売られており、1つずつ含まれる乳酸菌が異なります。そこで、どれが花粉症に効くものを知っておきましょう。食べ方もポイントとなるため、正しい方法で予防や対策を整えてください。

4-1.どの乳酸菌を含むヨーグルトがいいのか? 

花粉症に効く乳酸菌は、複数種類があります。いくつか紹介しますので、ヨーグルトを選ぶ際の基準にしてください。

  • 乳酸菌シロタ株
  • LG92
  • KW乳酸菌
  • ビフィズス菌
  • BB536乳酸菌
  • LG21
  • フェリカス菌
  • L55

上記は、花粉症に効くものの一部です。雪印メグミルクから発売されている「恵」「R-1」「プロビオ」や、伊藤園とチチヤスが共同開発した「朝のYoo」、森永の「ビヒダスBB536」、小岩井の「プラズマ乳酸菌」などは人気があります。

4-2.花粉症に効果的なヨーグルトの食べ方

タイミングや食べ合わせも、花粉症対策では重要となります。正しい食べ方を覚えておきましょう。

4-2-1.いつヨーグルトを食べると花粉症対策になる? 

乳酸菌が胃酸で溶けてしまわないように、食後に食べることをおすすめします。1日200gが目安です。毎食後でも構いません。

4-2-2.加糖タイプは避けること

加糖タイプのものは避けてください。体内のビタミンが減少してしまい、免疫が上がらないという結果にもつながります。なるべく無糖タイプを選び、はちみつや果物の甘みを加えて食べるようにしましょう。

4-2-3.食物繊維も一緒に食べること

腸内環境を正常化させるには、食物繊維の存在も重要となります。そのため、シリアルなどと一緒にヨーグルトを食べることで、排便を促すことができ、腸の働きをよくすることができるでしょう。ドライフルーツが入っているものもおすすめです。

4-2-4.ヨーグルトは冷凍でもいい? 

ヨーグルトをまとめ買いしておく方もいるでしょう。乳酸菌は冷凍した場合、生きたまま眠った状態になります。保存期間は、1か月を目安に食べきりましょう。ただし、冷凍したヨーグルトは、品質には影響ありませんが食感が悪くなります。大容量パックの場合、小わけしてから冷凍すると良いでしょう。

4-3.花粉症に効果が期待できるサプリ

乳酸菌を配合したサプリは、花粉症予防や対策に効果があります。ヨーグルトの摂取と合わせ、サプリの服用もいいでしょう。

カルピスの「アレルケア」、DHCの「乳酸菌(EC-12)」「甜茶(てんちゃ)」、久光製薬の「乳酸菌EC-12」などがあります。花粉症が始まる前から飲み始め、飛散が落ち着くまで継続して服用してください。

4-4.花粉症対策における注意点

ヨーグルトに果物を入れる場合、食物アレルギーがある方は甘みははちみつで代用するだけに留(とど)めておきましょう。

また、サプリは薬と同じ効果を持つものではなく、免疫力を上げる補助的なものです。従って、日常生活を規則正しく送ることを優先してください。

花粉症に関するよくある質問

不快な症状が続く花粉症は、飛散シーズンが終わるまで改善が見られません。なるべく症状を抑えるため、質問集で疑問や不安を解消してください。

Q.アレルギー性鼻炎と花粉症は同じ? 
A.アレルギー疾患という意味では、どちらも同じものです。しかし、アレルギー性鼻炎では、人によってアレルゲンとなるものが違うため、花粉症とは異なります。花粉症は、花粉に反応する症状を指しているのです。

Q.乳幼児が花粉症を発症する年齢は? 
A.2歳ごろから発症するといわれています。赤ちゃんの時期からヨーグルトを食べる習慣を持ち、発症しにくい体質にしておきましょう。

Q.花粉症では肌荒れやだるさも起こる? 
A.症状が重い場合、肌荒れやかゆみを伴い、全身の状態も悪くなります。だるさが続き、やる気の低下なども見ることができるでしょう。

Q.ヨーグルトは、花粉が飛散するどのくらい前から食べ始めると効果的? 
A.1か月前くらいから食べ始めると、体質改善には効果があります。自分のアレルゲンを知っておき、飛散時期を把握しておきましょう。飛散予想などもチェックし、食べ始める時期の参考としてください。

Q.生きたまま腸に届く乳酸菌の方が効果がある? 
A.ヨーグルトの中には、「生きたまま腸に届く」と銘打ってあるものがあります。乳酸菌は善玉菌の増殖に働きかける役割であるため、生きたままというのがポイントです。パッケージの記載事項を参考にして選んでください。

まとめ

いかがでしたか? 花粉症の原因となる植物は、人によって違います。血液検査などでアレルゲンを特定し、飛散シーズン前に予防や対策を整えることにより、症状を軽減することができるでしょう。ヨーグルトは、腸内環境を正常化し、免疫を高める作用があります。免疫が上がれば、自然と花粉症が起こりにくくなるのです。飛散シーズンの1か月前ごろから毎日食後に食べるようにし、果物やはちみつの甘みだけで食べるようにしてください。ヨーグルトによる花粉症対策は長期的に続けることが大切です。花粉症に効く乳酸菌の種類も覚えておけば、ヨーグルト選びで迷うこともありません。腸内環境を整えることは、花粉症だけではなく、体全体の健康を維持するためにも重要です。規則正しい生活を送るのに加え、ヨーグルトを取り入れてみてください。