要注意!口の中のネバネバに病気が隠れているかも…!?

最近、どうも口の中がネバネバする…と悩んでいませんか?もちろん、一時的な問題であれば経過観察でOK。しかし、慢性化しているなら注意が必要です。妙にネバネバするのは、口内環境に変化が生じている兆候…という可能性もあります。

こちらでは、口の中のネバネバが生じる原因&対処法をまとめ、快適な状態を取り戻すためのアドバイスを掲載することにしました。口の中の状態が気になったときが、対処を始めるチャンスです!

  1. 口の中がネバネバする原因は?
  2. 口の中のネバネバを解決する方法は?

1.口の中がネバネバする原因は?

さて、口のねばつきが生じる原因は何なのでしょうか?正しい対処をするためには、まず原因を特定する必要があります。以下に一般的な原因を掲載しますので、自分の状態がどれに該当するのかをよく見極めてください。

1-1.睡眠中の口呼吸によるもの

朝、起床直後にだけ口の中がネバネバするなら、睡眠中に口呼吸をしていた影響です。口を開けて呼吸していると口内が乾燥し、唾液が不足します。唾液には雑菌の繁殖を抑える作用がありますが、乾燥した状態では雑菌がどんどん繁殖してしまうのです。

特に虫歯菌として知られるミュータンス菌は、寝ている間、糖分をエサに大繁殖します。そのとき、エサにした糖分をグルカンという粘性物質に変え、結果として口のねばつきが生じるわけです。

ただ、寝起きは誰でも少なからずネバネバするので、朝、歯磨きをすれば問題なくなる…というのなら心配ありません。

1-2.ドライマウス症候群によるもの

寝起きに限らず、常に唾液が不足して乾燥している…という場合、ドライマウス症候群(口内乾燥症)を疑ったほうが良いでしょう。唾液は雑菌の増殖を抑えたり、舌苔(ぜったい)を洗い流したりして口内の衛生を保つ働きを持っています。慢性的な唾液不足だと、こういった作用が働きません。そのため、口内が雑菌の巣窟になってしまうのです。

雑菌が増えると口のねばつきが生じるほか、口臭が強くなるなどの弊害が生じます。悪化すると、会話中に口が渇いて発声しにくくなる、乾いた食べ物が飲み込めなくなるといった症状が出る恐れも…。

慢性的に口の中がネバネバして、さらに乾燥しているのなら、早めに内科を受診したほうが良いでしょう。ドライマウス症候群の場合、歯科医ではなく内科医に診てもらう必要があるため、注意してください。

よく噛(か)まずに食事をする人、水分で食べ物を流し込むような食べ方をする人はドライマウスになりやすいので、この機会に固いものをしっかりと噛(か)んで食べる習慣を身につけておきましょう。

1-3.ストレスによるもの

緊張しているとき、叱られているなど不愉快な気分のときに口の中がネバネバするのであれば、ストレス性の症状です。人間の自律神経は、緊張時に交感神経、リラックス時に副交感神経が優位となります。交感神経が優位になると、唾液に含まれるムチンという物質が増加して口のねばつきが生じるのです。

緊張しているときだけ口の中がネバネバするのであれば、自然な現象なので心配ありません。ただ、常に緊張しているような心理状態で、口のねばつきが気になる…というのであれば何か心因性の病気が隠れている可能性があります。この場合は心療内科を受診し、メンタルケアを行うことが根本的な解決策となるでしょう。

1-4.歯周病の進行によるもの

虫歯と並んで大きな問題になるのが、歯肉が痩せ、歯を支える歯槽骨まで溶ける歯周病です。歯を失う原因になるので、早期の治療が大切になるでしょう。

さて、歯周病が進行すると、患部から歯肉溝浸出液という液体が染み出してきます。この液体は粘性が高く、口のねばつきを助長するのです。歯周病がここまで悪化しているなら、早急に対処しないと歯を失う原因になるでしょう。なるべく早く歯科医院を受診し、歯周病の治療を開始しなければなりません。

2.口の中のネバネバを解決する方法は?

ここまで解説したとおり、基本的には唾液の減少が原因です。歯周病に関しても、唾液が減少するほど歯周病菌が繁殖する傾向にあります。要するに、ネバネバ・口臭・歯周病・虫歯といった問題の大半に、“唾液の減少による雑菌の増加”というプロセスが絡んでいるわけです。

以上の理由から、唾液の減少を止めるか、あるいは雑菌の増加を抑える…という2つの対処法が考えられます。

2-1.唾液の減少を止める方法

唾液の減少を止めれば、結果的に雑菌繁殖が抑えられます。よって、唾液を増加させれば口がねばつく状態を解消することができるでしょう。

手軽にできる対策としては、口の周囲をマッサージする…という方法があります。頬骨(ほおぼね)付近、フェイスライン、アゴ周りを指でマッサージしてみてください。唾液腺が刺激されて唾液分泌量が増加するはずです

また、口を閉じて、舌を回す“ベロ回し体操”にも同様の効果があるといわれています。ぜひ、試してみてください。口の周り、舌などを動かせば、唾液腺の働きは活発になるのです。

もちろん、水分摂取量が少ないと唾液が作られにくくなるでしょう。意識して水分を多めに摂取することも重要です。唾液腺の刺激、水分摂取量の増加…といった手法を組み合わせれば、ある程度、唾液量を増やすことが可能になるでしょう。

2-2.雑菌の増殖を抑える方法

ネバネバ・口臭の原因は雑菌の増加です。であれば、雑菌の増殖を抑制できれば、問題を解決することは可能といえます。

基本的な解決策は、やはり毎日の歯磨きです。雑菌のエサになる食べかすをきちんと落とせば、寝ている間に雑菌が大量増殖する心配も減るでしょう。可能であれば、ブラッシングだけでなくデンタルフロス・歯間ブラシを用いて細かな部分まで清潔に保つとベターです。デンタルリンス(液体歯磨き)などを併用すれば、さらなる相乗効果が得られます。

まとめ

以上、口の中のネバネバが気になる方に向けた原因&解決策でした!

  1. 口の中がネバネバする原因は?
  2. 口の中のネバネバを解決する方法は?

こちらで掲載した方法を試しても解決しないようなら、内科・歯科などを受診して医師の判断を仰いでください。特に歯肉炎・歯周病が進行すると若くして歯を失う原因になります。口の中に異変を感じたら、なるべく早く対処することがオーラルケアの鉄則です。