こびりついた歯垢を除去して、スッキリした歯を手に入れたい、と思っている人は少なくないでしょう。歯垢は歯の間などにたまりやすく、放置しておくと黄ばんで見栄えもわるくなります。さらに、虫歯や歯周病などとも深い関係があるため、注意が必要です。
この記事を読むことで、歯垢を除去することの大切さやメリットを知ることができます。「歯は一生もの」と言われているほど、大切なものです。この記事で歯垢についての知識を身に付けて、キレイな歯を維持していきましょう。
1.歯垢とは?
そもそも歯垢って何のことなのか、と首を傾(かし)げていらっしゃる方も多いと思います。まずは、歯垢がどのようなものか、簡単にご紹介していきましょう。
1-1.歯垢とはどんなものか?
皆さんは爪で歯の表面を引っ掻(か)いたことがあるでしょうか?
これをすると、爪に白くて粘つきのあるものが付着します。これが、歯垢です。その名前から「歯垢=歯の垢(あか)」と思う人もいらっしゃるでしょう。実は垢ではなく、細菌の塊です。また、歯垢は別の名で「プラーク」とも呼ばれています。
1-2.歯垢ができる原因とできやすい場所について
元々、人間は食事をとることでpHの変化がおこります。安静時には6.8程度ですが、食事をとって唾液の分泌が増えると7.5~8.0となり、アルカリ性になるのです。こうした変化から歯を守るために、薄く透明な唾液の成分が歯全体を保護しています。食事をすると、この膜に口内にいるさまざまな細菌が付着していくのです。そして、食事で摂取した糖分によって歯垢へと変化します。こうして歯の表面に歯垢ができあがると、細菌は糖分を栄養分としてどんどん増殖を繰り返し、より強力に歯の表面に付着してしまうのです。
歯垢は、特に口内で唾液が流れにくい場所に繁殖しやすいものなので、次のような場所にできやすいとされています。
- 歯の間
- 歯が重なった所
- 歯と歯茎の境目部分
- 歯が抜けた周辺部分
- 奥歯のくぼんだ部分
1-3.歯石との違いは?
歯石とは、歯垢がたまったまま放置されて硬くなったもののことを指します。歯磨きが十分にされていなかったり、歯が重なっていて磨きづらいところなどは、歯垢が残りやすい場所です。こうして歯磨きで除去できなかった歯垢が放置されると、唾液中のミネラルと結合し、どんどん硬くなり2日間かけて歯石となります。こうなると歯垢のように歯磨きで取り除くことができなくなってしまうのです。
1-4.歯垢の問題点について
1-4-1.口臭の原因に
歯垢にはたくさんの細菌がいて、それぞれがガスを発生させます。そのため、放置していると不快なニオイとなり、口臭に繋がるのです。
1-4-2.虫歯や歯周病などの病気につながる可能性も
歯垢の中には、虫歯の元となるミュータンス菌も存在します。この菌は、食事で摂取した糖分を取り込んで酸を作り、歯を溶かしてしまう恐ろしいものです。多少溶かされた程度であれば、唾液によって修復ができますが歯垢がこびりついた状態を放置していると溶けた部分を補いきれなくなり、虫歯へつながります。
さらに、歯垢には歯周病菌も存在しており、この菌によって歯肉が攻撃されると歯周病に発展する可能性もあるのです。歯周病は、歯肉の出血や腫れから始まり、最終的には歯を支える骨を溶かしてしまうことにもなるので、侮れません。
1-5.歯垢がたまりやすい人の特徴
歯磨きを毎日欠かさず行っているのに、歯垢がたまってしまう人は少なくありません。そこで、歯垢がたまりやすい人の特徴をご紹介しましょう。
- 歯磨きがきちんと行われていない
- 既に虫歯や歯周病を発症している
- 歯並びが悪い
- 歯の間に隙間があって食べ物が挟まりやすい
特に歯磨きは、自分でしっかりやっているつもりでも十分でないことが多いものです。できるだけ丁寧な磨き方を心がけて、磨き残しのないようにしていきましょう。
2.自分は大丈夫?歯垢セルフチェック
歯垢を放置しておくといかに厄介なものか、お分かりいただけたと思います。そこで、誰でも簡単に行えるセルフチェックをしてみましょう。
- 寝起きに口の中が粘ついている
- 口臭が気になる
- 歯の根元がしみることがある
- 歯の間に食べ物が挟まりやすい
- 歯磨きをしたときに歯茎から出血することがある
- 前よりも歯が長くなっている
- かたいものがかめない
さて、いくつ当てはまったでしょうか? 1つでも当てはまる場合は、歯垢が除去しきれていない可能性が高くなります。また、たくさん当てはまる場合は歯周病などの病気に発展している可能性もあるので気を付けましょう。
3.歯垢の除去について
歯垢は前述したとおり放置しておくと厄介なものですから、できるだけ除去したいものですね。ここでは、歯垢の除去方法をご紹介します。
3-1.自分で行う方法は?
歯垢の段階では、歯磨きをすることで十分除去が可能です。歯磨きが面倒だから、と放置してはいませんか? それでは、歯の全体に歯垢が付着したまま硬くなってしまい、さらに厄介なことになるでしょう。毎日最低でも1回は歯磨きをするよう心がけてください。
また、歯の間などにたまった歯垢を歯磨きだけで除去するのは難しいものです。できれば歯磨きをした後に、デンタルフロスなどを使って細かい所の歯垢も除去すると良いでしょう。
3-2.歯医者で行うのもおすすめ
いくら鏡を見ながら行ったとしても、自分で歯磨きを完璧にするのは大変なものですよね。また、歯並びが悪かったり、歯の間に隙間があったりするとどうしても自分のケアだけでは不十分になります。そんなときは、定期的に歯医者で歯垢除去を行うのがおすすめです。たとえば、当院のように歯に関するプロがじっくり歯の中を観察しながら汚れを落としてくれるので、自分で行う以上にしっかりと汚れを落とせるでしょう。
3-3.歯垢除去における注意点
歯垢除去は自分でもできるものですが、キレイにしたいからといって強い力で磨いたり、長時間磨きすぎたりするのはNGです。これでは、逆に歯の表面を削ってしまうことになるため、知覚過敏などにつながる可能性が高まります。歯垢は歯石と違って柔らかいものなので、優しく磨くだけで十分落とすことができるものです。歯を傷つけないように力加減には気を付けながらケアしていきましょう。
4.歯垢の予防方法は?
歯垢は口臭や虫歯、歯周病などの原因となり得る恐ろしいものです。できればそのように悪化する前に食い止めておきたいと思うでしょう。そこで、ここでは歯垢の予防方法についてご紹介していきます。
4-1.プラークコントロールについて
歯に付着した歯垢(プラーク)を減らすこと、それをプラークコントロールと呼びます。単にしっかりした歯磨きをするのではなく、歯の表面に歯垢が付着しにくい「プラークフリー」の状態を維持することです。
プラークコントロールを行うためには、正しい歯磨きの方法を知ることが重要となります。歯医者で医師や歯科衛生士など、専門家から適切なブラッシング方法を学びましょう。そのアドバイスに従って歯磨きを続けることで、間違っていた磨き方を正すことが可能です。
また、プラークコントロールをするにあたって、歯石や虫歯など歯垢が付着しやすい環境である場合は、まずその治療を最優先としなければなりません。一度自分の口腔内を医師に診てもらって、歯石や虫歯がある場合はその除去や治療を受けましょう。
さらに、しっかりとプラークコントロールを行っていくためには、食生活に注意する必要もあります。糖分が多いものや粘着性の高いお菓子などは歯垢を作りやすいものです。特におやつなどで甘いものを食べる習慣がある人は、十分気を付けてください。もしどうしても間食したくなった場合は、繊維質の食べ物を食べるのがおすすめです(人参やごぼうなど)。繊維によって歯をキレイに磨いてくれるほか、プラークの発生を防いでくれます。
4-2.自分で出来ることはあるの?
歯垢を予防するにあたって自分でできるのは、上記で挙げたように、
- 正しい歯磨きを身に付けて、毎日行うこと
- 間食に食べるものには気をつけること
以上の2つです。突然変えることは難しいですが、少しずつ意識しながら変えていくことで、それが自然と習慣付いてくるでしょう。
4-3.歯医者での予防歯科
近年、歯医者の多くは「予防歯科」というのを行っています。これは、簡単に言うと虫歯や歯周病にかかりにくくする治療のことです。自分で行う歯磨きでは落としづらい歯垢や歯石の除去や虫歯の早期発見などから、歯周病を未然に防げるようにします。たとえ症状がなかったとしても、定期検診することにこしたことはないので積極的に行うようにしましょう。
もちろん、当院でも予防歯科を受け付けています。気になる方はお気軽にコチラよりお問い合わせください。
4-4.注意点について
歯はとてもデリケートなものです。歯垢除去は誰でも簡単に取り組みやすいものですが、一歩間違えると歯の表面を削ってしまったり、歯がかけてしまったりといったトラブルにつながりかねません。自分で行う必要のあるものですが、必ず専門医のアドバイスを元にしながら取り組むようにしてください。自己判断や自己流だけで行うのは、おすすめできません。
5.歯医者選びのコツについて
歯垢除去のために、歯医者に行きたいけどどこを選べばいいか分からないと悩んでいる人は少なくないでしょう。いい加減に選んでしまうと、技術の低いところに当たりかねません。ここでは、初心者の人でも安心して選ぶための歯医者選びのコツをご紹介しましょう。
5-1.歯医者選びのポイントは?
家から近いからという理由で何となく歯医者を選んでしまう人は多いでしょう。しかし、それだけで選ぶと悪徳な歯医者に当たる可能性もあるのでおすすめできません。良い歯医者選びのポイントは、次の3つです。
- 実績がある歯医者か否かをチェックする
- 無料相談などを利用して対応がしっかりしてるか確認
- 所在地や電話番号がはっきりしている(電話番号は携帯電話番号ではないこと)
以上を確認した上で選んでいけば、素敵な歯医者を見つけられるはずです。ちなみに、当院では今までの実績の紹介や無料相談なども行っております。
当院の所在地については、こちらのホームページ下にあるクリニック案内からご確認ください。
5-2.歯垢の治療について
歯垢の治療は、予防歯科でプラークコントロールをしながら行っていくことになります。予防歯科を行っている歯医者で適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。
もちろん、当院では予防歯科も行っています。コチラからぜひご確認ください。
5-3.料金について
料金については各病院、また各治療によって異なります。詳しくは自分が決めた病院のホームページなどを確認し、どのくらいかかるのかを把握しておきましょう。
基本的に、歯垢除去は保険が適用される治療なのでそこまで高くなることはありません。平均的には1回あたり2000円~3500円ほどです。これを目安にしつつ、より納得できる治療を提供している歯科医院を探していくと良いでしょう。
ちなみに、当院の治療費は「お客様が安心できること」をコンセプトに設定しております。他の歯科医院と比べて、お客様が納得できる料金設定を心がけておりますので、お気軽にお問い合わせください。
5-4.歯医者選びにおける注意点
近年、歯科治療の中には自由診療になるものも多く、とてつもない料金を患者さんに請求するところが増えています。中でも多いのが、治療の内容を細かく分けてトータルの費用を非常に高くする、というものです。一つ一つの治療費が安いので錯覚しやすいですが、これでは結局高いお金を支払わざるを得なくなってしまいます。
当院ではそのような複雑な料金体制ではなく、わかりやすいように工夫をしているので、ぜひチェックしてみてください。
6.歯垢の除去でよくある質問
6-1.歯垢の除去はどのくらいの頻度で行えばいいですか?
歯垢の除去は基本的に歯磨きで行うものなので、毎日の歯磨きを習慣化する必要があります。毎日欠かさず正しい方法で歯磨きを行っていきましょう。歯石の除去や虫歯の早期発見など、口腔内のメンテナンスについては、3か月に1度を目安にすると良いでしょう。ただし、歯並びなどの関係上歯垢がたまりやすい場合は、1か月に1度のペースでのメンテナンスをするのもおすすめです。
6-2.かかりつけの歯医者を変更したいのですが、どうすればいいでしょうか?
馴染み深い歯医者でも何かしら疑問に思うことがあったり、不安なことをされたりすると通いたくなくなってしまうものですね。その場合は速やかにかかりつけの歯医者を変更するのをおすすめします。ほかの歯医者から当院に変更したい場合は、お気軽に一度ご相談ください。→ご相談はコチラから
当院が遠くて通えない、という場合は自分の住んでいる地域で評判の良い歯科医院を探しましょう。5-1でご紹介したポイントに気を付けつつ、自分に合った歯科医院を見つけてください。
6-3.歯医者が苦手だから自分で何とかしたいのですが、無理でしょうか?
歯垢が残らないように入念に歯磨きをすることで、ある程度歯垢を除去することはできます。しかし、どうしても見えない部分や歯の間などが磨き残しとなり、そこに歯垢がたまって歯石、虫歯や歯周病とつながりやすいのです。普段は自分で歯磨きによるケアをして、基本的には3か月に1回メンテナンスで歯医者に行く、という形にすればよりキレイな歯を維持しやすくなるでしょう。歯垢がたまりやすい、歯並びが悪いなどの場合は2か月に1回、1か月に1回など頻度を調節してください。
6-4.子供の歯垢除去もできますか?
はい、当院ではお子様のための小児歯科もありますので、対応可能です。お子様の場合、フッ素塗布を無料で行っております。これにより、虫歯予防効果を期待できますのでぜひご利用ください。
6-5.歯医者で処置を受けた場合、クレジットでの精算は可能ですか?
はい、当院ではクレジットでの精算も受け付けております。ただし、歯科医院によっては現金のみお取り扱いの場所もあるので、まずは自分が気になっている歯科医院に確認してみましょう。
7.まとめ
いかがでしたか?
最初は歯磨きでも対処可能なものですが、放置しておくと自分だけではどうにもできなくなるどころか、虫歯や歯周病など恐ろしい病気に発展する可能性もあるため、軽視できません。この記事でご紹介してきたことを頭に入れて、今日からキレイな歯を保つための生活を心がけてみてはいかがでしょうか?