耳の奥が痛い

耳の奥が痛い!その原因と対処法は? 耳の痛みを感じる方は必見!

風邪をひいた時や疲れている時などに耳の奥に痛みを感じたことがある方は多いと思います。耳はデリケートな器官なので、痛みを感じること自体は珍しくありません。しかし、中には病院で治療が必要なこともあります。そこで、今回は耳の奥が痛い時の原因や対処法をご紹介しましょう。

安静にして痛みが治まるまで待っていればよいケースとすぐに病院を受診した方がよいケースの見分けがつけば、いざという時に役立ちます。耳の痛みをよく感じるという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

耳の奥が痛くなる
原因は?

はじめに、耳の奥が痛くなる代表的な原因をご紹介します。病気の他にも意外な理由があるのです。

1-1.耳掃除のし過ぎ

耳掃除が好きという方は珍しくありません。中には、1日何回も行う方もいるでしょう。しかし、いくら柔らかい綿棒を使っても耳掃除のやりすぎは耳の内部を傷つけてしまいます。また、耳掃除をする道具の衛生環境も要注意! 不潔ですと、そこから耳の傷に雑菌が入って外耳炎を引き起こすこともあります。

1-2.ストレス

強いストレスを感じると、人の体は攻撃を受けたと感じて全身の筋肉を硬くします。すると、血行が悪くなって肩や首のコリがひどくなることもあるのです。ストレスを受け続けると肩や首だけでなくあごの筋肉まで緊張し、耳に繋がる神経を圧迫します。これが、耳の痛みの原因となることもあるのです。

1-3.リンパ節の腫れ

首や耳の周りには、複数のリンパ節が通っています。何らかの理由でリンパ節が腫れると、耳の奥に痛みを覚えることがあるのです。風邪やインフルエンザをはじめとする感染症にかかると、リンパ節が腫れるケースがあります。また、耳の後ろを通っている耳下腺(じかせん)が腫れても、耳の奥に痛みを感じるケースがあるのです。

1-4.気圧の変化

気圧が変化すると鼓膜に違和感を覚える方もいるでしょう。鼓膜は内側は閉じているので、気圧の変化についていけずに違和感や痛みを覚えることがあります。飛行機に乗っている場合は要注意です。子どもや赤ちゃんが飛行機の離発着の際に泣きだしやすいのは、この気圧の変化が原因のケースもあります。

1-5.病気

中耳炎をはじめとする内耳の病気を発症すると、耳の奥に痛みを覚えます。どのような病気があるのかは、次の項で詳しくご紹介しましょう。

耳の奥の痛みが症状として
現れる病気は?

この項では、耳の奥が痛くなりやすい病気の一例をご紹介します。どのような病気があるのでしょうか?

2-1.中耳炎や外耳炎

耳の病気の中では最もポピュラーなのが、中耳炎や外耳炎といった耳内部の炎症です。中耳炎は鼓膜の内側、外耳炎は鼓膜の外側が炎症を起こす病気であり、治療をしないと聴力の低下を招きます。中耳炎は子どもに多い病気ですが、大人が発症しないというわけではありません。耳の内部が炎症を起こしたら、耳鼻咽喉科で治療が必要です。

2-2.副鼻腔炎や咽頭炎

副鼻腔炎は鼻の近くにある空洞が炎症を起こす病気です。咽頭炎を発症すると、鼻の奥にある上咽頭や喉の奥の中咽頭が炎症を起こします。鼻・喉・耳は非常に近い場所にあるので、鼻の奥や喉の奥が痛いと耳の奥が痛んだように思えるのです。この場合は、耳鼻咽喉科で診察を受けると、すぐにどの部位が炎症を起こしているのか分かります。

2-3.メニエール病

メニエール病の初期症状として、耳の痛みがあげられます。めまいが併発しているようでしたら、メニエール病の可能性は高いでしょう。メニエール病は耳の奥にある三半規管という場所が異常を起こす病気です。発症のはっきりした原因も分かっておらず、必ず完治するという治療法も確立されていません。しかし、投薬を中心とした治療で症状を和らげることは十分可能です。

2-4.突発性難聴

突発性難聴とは、ストレスなどが原因で耳が急に聞こえなくなる病気です。一刻も早く治療を開始しないと、聴力は回復しません。こちらも初期症状の一つに、耳の痛みが出ることがあります。

2-5.おたふくかぜ

別名、耳下腺炎の名を持つおたふくかぜは、耳のすぐ下にある耳下腺が腫れる病気です。子どもがかかりやすい感染症の一種で、一度かかると体の中に抗体ができます。大人になって発症すると重症化しやすいので注意が必要です。

2-6.顎関節症

顎関節症とは、あごの付け根にある関節が痛む病気です。かみ合わせの悪さやストレスで奥歯を強くかみしめると発症しやすく、この痛みが耳の痛みと誤解されることもあります。

2-7.すぐに病院へ行ったほうがよい症状とは?

  • 激しく耳の奥が痛む
  • 耳が聞こえにくい
  • めまいがする
  • 発熱がある

耳の奥の痛みと共にこのような症状が現れている場合は、至急耳鼻咽喉科を受診しましょう。
生後数か月の赤ちゃんでも診察してくれます。

耳奥の痛みを改善する
方法は?

この項では、耳奥の痛みを改善する方法をご紹介します。どうすれば痛みが和らぐのでしょうか?

3-1.冷やす

中耳炎やリンパ節の腫れは保冷材などで冷やすと痛みが和らぎます。特に急性中耳炎の場合は急に痛みだすことがあるので、夜中に痛み出した場合は冷やしてあげるとよいですね。

3-2.鎮痛剤を使う

市販の鎮痛剤を使えば、痛みを和らげることができます。ただし、突発性難聴やメニエール病などの場合は鎮痛剤がきかないこともありますので気を付けましょう。

3-3.病院を受診する

中耳炎やメニエール病・突発性難聴などは病院を受診しない限り完治は難しいでしょう。痛みを感じたらできるだけ早く病院を受診してください。

3-4.筋肉のコリをほぐす

ストレスによる筋肉のこわばりが原因の場合は、お風呂やマッサージなどで筋肉をほぐせば痛みが和らぐことが多いでしょう。シャワーで入浴を済ませている方は、湯船につかると筋肉がよりほぐれやすくなります。コリをほぐす効果のある入浴剤を使うのもいいですね。

3-5.やってはいけないこと

耳が痛いからといって、むやみに軟膏などを耳の中に塗らないことです。特に、外耳炎の場合は耳の穴からすぐの場所が炎症を起こしているので、気になる方もいるでしょう。しかし、むやみに市販の塗り薬を塗ったりすると症状が悪化します。また、我慢し続けるのも良くありません。

耳の痛み
よくある質問

Q.子どもが耳の痛みを訴えた場合はほぼ中耳炎でしょうか?
A.中耳炎が多いですが、決めつけてはいけません。必ず耳鼻咽喉科を受診しましょう。

Q.突発性難聴になったら耳が聞こえなくなってしまうのでしょうか?
A.治療が早ければ耳が聞こえなくなる可能性はより低くなります。おかしいと思ったら、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。

Q.メニエール病になったら一生治らないのでしょうか?
A 完治するのは難しいですが、症状の軽減ならば十分に可能です。

Q.外耳炎のようですが、我慢していれば治りますか?
A.耳の中の炎症は耳鼻咽喉科を受診した方が確実です。

Q.赤ちゃんでも中耳炎になるものでしょうか?
A.生後数か月から発症します。耳をしきりにさわってむずかるようでしたら要注意です。

耳の奥が痛い
対処法のまとめ

いかがでしたか?今回は耳の奥が痛い場合の原因や対処法をご紹介しました。痛みが2日も3日たっても引かない場合は、耳の中で炎症を起こしている可能性があります。むやみに鎮痛剤を使わず、一刻も早く耳鼻咽喉科を受診してください。